「理解」と「納得」~嫌いなポケモンの記事を見た時の対処法~
【ポケモンSM・S4使用構築】マンダグロスとレヒレベトン
皆様S4お疲れ様でした。今回は、私がS4にて使っていた構築を紹介いたします。
〔構築の経緯〕
日頃からお世話になっている某氏が、「環境に毒羽マンダが刺さっているから使いたい。その場合ミラーは鋼のアタッカーで対策するのが良さそう」と呟いていたのを見て、組み始めた並びです。
具体的には、毒羽マンダに、マンダ軸ミラーに圧力をかけやすい冷パンメガメタグロスを組み合わせたところから出発しました。
その後、マンダと同時選出する「鋼枠」の代わりとしてベトン、電気の一貫を切りつつバンギやクチートの受け出せるゴツメ枠としてカバ、メガギャラストッパー兼崩し役としてレヒレを採用。
最後の1枠は迷走しましたが、最終的には水と鋼を両方崩せる枠として格闘Z霊獣ボルトロスに落ち着き、現在の並びが完成しました。
その後、各ポケモンに微調整を施したものが当記事で紹介する並びです。
〔個別紹介〕
特性:威嚇→スカイスキン
性格:陽気
実数値:181-186-150-x-111-189
努力値:H84 A162 D4 S252
技:捨て身タックル/地震/身代わり/羽休め
調整:
・H-B:A182ガブリアスの岩石封じを身代わりが威嚇込みで最高乱数切り耐え
・最速
・余りA(CSリザYが捨て身で確定)
今回もまた懲りずにこのポケモンから組み始めました。本構築ではバナの処理やルカリオのストッパーを担当します。
型は当初毒羽型だったのですが、それではあまりにも鋼に対する打点が乏しすぎて使いにくかったので、補完に優れた地震に変更しました。
が、いざ回してみると後述するメタグロスの選出が増え、このマンダはあまり活躍出来ませんでした。ルカリオのストッパーを他に見つけた上で、リザXなどの対鋼・電気要員に切り替えた方が良かったのかもしれません。
特性:クリアボディ→硬い爪
性格:陽気
実数値:155-197-170-x-131-178
努力値:A252 D4 S252
マンダ軸ミラーをメタる枠。技構成もマンダ軸を意識したものです。
冷凍パンチはマンダ意識、アイへはマンムー対面で撃てるほか、取り敢えず削りつつあわよくば怯みを狙いたい時にも使える技です。岩雪崩は構築全体で重いガモスやリザYを迅速に処理出来る技として採用しました。
メタグロスをまともに使ったのは初めてですが、技スペースが足りないと感じる事もままありました。採用理由上アイへと冷パンは確定としても、欲を言えばあと2枠に雪崩・草結び・雷パンチ・地震の4つ全部を詰め込みたかったです。
反面きちんと一貫を取れた試合では堅実に制圧出来たので、補完として使うよりも軸として使うのが正解だったのかな、という印象です。
特性:砂起こし
性格:腕白
実数値:215-133-187-x-92-67
努力値: H252 A4 B252
技:地震/氷の牙/毒々/怠ける
毎度お馴染み(?)ゴツメカバ。S2から3シーズン連続の登板となりました。バンギやクチートに受け出せて、見た目上電気の一貫を切れるポケモンとして採用しました。
技構成も普通ですが、今回はラスト1枠に毒を採用しています。これはカバミラーやクレセリアを崩したり、ロトムの後出しに少しでも負担をかける為のものです。ゴツメカバでそこまでやる必要があるのかというと、今回に限ってはあるので説明いたします。
例えば、ガルガブゲンクレセドラン+1、という並びに対する選出を考えます。この場合、ゲンガー処理要員のベトンと、終盤のエースとしてマンダの2体は選出したいところです。この2体に加えて、クレセドラン意識でレヒレを出せるか、というとそれはガルーラに薄くなる為厳しく、大抵はそれらを意識したカバを優先します。
つまり、このような場合カバマンダベトンの3体でクレセリアも崩す必要があるという事です。
実際のところ、カバの毒はクレセを崩すだけでなく、受け出ししてくる耐久水を崩したい場面や、羽で粘ろうとするリザXを処理したい場面でも撃てます。そのおかげでカバの毒が刺さる場面は予想以上に多く、このカバも案外使いやすかったです。
カプ・レヒレ@オボンの実
特性:ミストメイカー
性格:図太い
実数値:175-x-183-115-150-108
努力値:H236 B252 S20
技:波乗り/ムーンフォース/自然の怒り/挑発
調整:
・H:16n-1で最大
・B特化
・余りS(4振りクレセリア+2)
S1から皆勤賞となったレヒレ。このポケモンの主な役割は、
(1)地面(特にマンムー)の処理
(2)耐久ポケモンの崩し
(3)バシャやギャラを止めること
(4)状態異常封じ
という4点です。
今回は、安定した火力を出せる水技として波乗りを採用。まずまずの使い勝手でした。
また、今回は対地面をほぼレヒレに一任しており、負担が大きくなると予想されたことから、持ち物をオボンに変更しました。こちらも機能する場面が多く優秀でした。
総じて非常に高性能なポケモン、というのが使った感想です。
強いて不満点を挙げるとすれば、流石にそろそろレヒレから離れて構築の幅を広げたい、という事くらいのものです。
ベトベトン@突撃チョッキ
特性:毒手
性格:意地っ張り
実数値:181-172-95-x-152-70
努力値:H4 A252 D252
技:はたき落とす/追い討ち/ダストシュート/影打ち
今回の構築における誤魔化し枠。元々は、マンダ軸で選出する際の「鋼枠」としての役割と、追い討ちでゲンガーを狩る仕事を期待して採用しました。
「鋼枠」というのはどういうことかというと、本構築においては「テテフに役割を持つ枠」という事です。
そもそも、現在鋼ポケモンを採用する理由は龍の一貫を切りつつテテフに役割を持つ事であり、前者の役割はレヒレがこなしてくれる以上、後者の対テテフ、という仕事を果たしてくれればそれで十分、という事になります。
ならば、鋼タイプではないベトベトンでも、実質的には「鋼枠」として扱えるのではないかという事です。
一方ゲンガー狩りの方は単純な話で、レヒレと合わせて催眠術などの搦め手を封じつつ、追い討ちでゲンガーを仕留めたい、という事です。
このゲンガー狩りについてはこちらの記事でも紹介しておりますので、よろしければ合わせてご覧ください。
配分は、対テテフ・ゲンガーという仕事を果たすためにADぶっぱです。
技のうち叩き落とすは、有利対面を取った時に安定択にしやすい技、ダストシュートはウルガモス等の起点を回避する技として採用しました。正直ダストシュートは毒づきでも良さそうです。
使用感は非常に良く、役割対象に設定したテテフやゲンガーの他、マンダ軸で重くなりやすいゲッコウガやカプ・コケコにも殴り勝てる為、選出率も非常に高くなりました。
霊獣ボルトロス@格闘Z
特性:蓄電
性格:臆病
実数値:155-x-90-197-100-168
努力値: H4 C252 S252
技:10万ボルト/気合玉/めざ氷/悪巧み
1番最後に入ってきたポケモン、「相手の鋼と水を崩しの起点にできるポケモン」 という役割を期待して採用しました。
技構成も普通ですが、バナを崩せず苦しんだ試合があったので、今思えばめざ氷はサイキネの方が使いやすかったのかもしれません。
配分についても、耐久力の低さが足を引っ張ったことがしばしばあったので、HSベースでの採用もありなのかもしれません。
〔選出パターン〕
本構築には明確な選出パターンが無く、相手に応じて選出を考えます。
並びとしてはレヒレベトン+1やカバレヒレ+1が多かったように思いますが、それも「選出パターン」と呼べるほどではありません。
〔厳しい相手〕
・ :電気の通りが良い為、ボルチェンで引っ掻き回されやすいです。
それを避けようと霊獣ボルトを構えても、Z技で消しとばされてしまうのできついです。
・:舞われてしまうと手がつけられません。ベトベトンを用意して対処するか、なんとかして舞わせないように立ち回るのが主な処理ルートでした。
・:炎+草の範囲を誰も受けられません。マッチングした場合、グロスの雪崩で強引に処理するか、ベトベトンで無理やり止めるしかありません。
・+電気受け:この構築は、テッカグヤを霊獣ボルトロスで崩すしかないのですが、カグヤの裏に悪巧みを積んだボルトを処理出来るポケモン(襷マンムー、メガバナ、ウツロイドなど)が居た場合非常に厳しい戦いになります。
この中だとカグヤ絡みとロトム系統に対する勝率が極端に低いです。他はそこそこ。
〔結果〕
最高レート1960/最高順位不明
最終レート1919/最終順位748位
なおこちらの最終順位はサブロムのものです。
〔雑感〕
今期こそは、と意気込んで2000を目指した今期でしたが、最後の最後で連敗してしまい再起不能という非常に残念な結果となってしまいました。本構築を組むにあたって協力して頂いたブライトンさんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
正直、悔しいを通り越して情けないです。本当に今までで1番辛い......
敗因を考えてみるに、電気の通りが良すぎた事と、崩しのルートが限定的すぎた事が原因で選出が窮屈になり、その結果際どいプレイングに頼らざるを得ない場面が頻発したせいだと思います。特に鋼へのメタが単線的で、並びを崩すという意識が足りなかった所は大きな反省点です。
改善案として考えられるのは、マンダを外してリザXを用意し、鋼や電気に対する選出パターンを増やしつつ、霊獣ボルトロスをルカリオストッパーに変える事でしょうか。そうすればテッカグヤ絡みは幾分マシになったかと思われます。
なんとも情けない結末となってしまいましたが、カバグロスレヒレベトンの並び自体には手応えを感じたので、もしこれを改良するならこの4体から組み直したいです。
来期以降も潜るつもりですが、来期は一旦マンダ入り以外の並びも使って対戦の幅を広げ出直します。
最後になりますが、本構築を組むにあたって協力して頂いたブライトンさん、並びにS4にて対戦して下さった皆様、ありがとうございました。
次回はS5にてお会いしましょう。
〔Special Thanks〕(敬称略)
・ブライトン:霊獣ボルトロスとサンダーの個体を貸して頂いただけでなく、本構築の原案を運用して頂きありがとうございました。
〔参考文献〕(本構築の原案)
ブログを始めるにあたって、意識しておきたかったこと。
今回はいつもと趣向を変えて、ブログを始めるにあたって、意識しておけば良かったな、と後悔していることをまとめておく。
新たにブログを始める方が、何かの参考にしていただけると幸いである。
なお本記事の内容は全て私の主観であり、これが正解とも限らないので悪しからず。
私がブログを始めるにあたって、やっておけば良かったと後悔していることは、以下の3点である。
(1)方向性を明確にする
(2)自分の性格を見極める
(3)ネタの幅を広げて書く
(1)は、今回話すことの中でも特に後悔していることである。
ブログを始めるにあたって、記事を書く前に、どういうスタンスでブログを運営したいのか、という方向性を明確にしておけば良かったと感じている。
具体的には、自分の趣味として書きたいものを書く事ができればそれで満足なのか、それともブログを通じて知名度や収益を得たいのか、ということを明確にしておけば良かったと思う。
これを怠ると、私のようにブログの運営方針について悩み苦しむ羽目になる。
故に、ブログを始める前に、運営するスタンスを明確にしておいた方が後々快適に記事を書けると思う。
(2)の性格を見極める事については、別にブログに限った話ではないが、ブログを始めるにあたってもやっておけば良かったと思ったので、ここで述べておく。
なぜ性格を見極める事が必要なのかというと、それによって参考にしたり、磨き上げたりする文体が異なってくるからである。
例えば、私のような生真面目な人間が、性格と合わない話し言葉のような文体の記事を書こうとしても向いていない、という事である。
それ故、自分の性格を見極め、それに応じて参考にするべき文体を探す事で、文面を考える時に効率が上がる、という事である。
その文体探しにおいて、もし私の文章を参考にしてくださったなら、1ブロガーとして嬉しい限りである。
最後の(3)は、ブログを始めたての頃にやっておけば良かったと後悔している事である。
ブログを書く際、特に始めたての頃は、幅広い話題を取り扱う、という事を意識して書けば良かったと悔いている。
何でも書く雑記ブログは検索に不利だ、という事で内容を絞る場合でも、ジャンル単位くらいの幅は確保しておくべきだと思う。
このような事を言うのは、私のように考えなしにこのブログのような(ほぼ)ポケモン一本のブログを構築してしまうと、よほどの専門家でもない限りほぼ確実に「ネタの枯渇」という大問題に直面するからである。
このような事態を避けるためにも、ブログの始めたての段階から、意識して幅広い話題に触れる、と言う事をすれば良かったと感じている。これは、ある程度以上の期間ブログを続けて、「このブログは専門ブログ」というイメージがついてからだと軌道修正が効きにくいので、これからブログを始めてみたい、という方は気をつけてほしい。
私自身も、今後は「ポケモンブログ」から「ゲームブログ」へとレベルアップさせたいと考えており、ポケモン以外のゲームについても取り上げたいと考えている。
以上3点が、私がブログを始めるにあたって意識しておけば良かったと感じている事である。特に(1)と(3)はかなり影響が大きいので、始める前に意識して手を打っておくと後々楽になると思う。
【ポケモンSM】物理メガジュカイン~何より意表がつける()~
〔型〕
特性:新緑→避雷針
性格:陽気
実数値:145-162-95-x-106-216
努力値:A252 D4 S252
選択技:逆鱗/剣舞/岩雪崩
〔考えていたこと〕
・S145もあるのに電磁波で止まらない!強い!
・剣舞を覚える!電磁波で止まらない剣舞エース!強い!
・何より意表がつける!強い!
げんじつ
・ゲッコウガについてはリーフブレードを撃っても襷やスカーフだと結局冷凍ビームで死ぬ
・ゲンガーに対しても火力が足りない(画像参照)
・剣舞しても最大打点はせいぜいガブのZ逆鱗と同じくらい、わざわざメガ枠を割いて1ターン費やす程でもない
・剣舞無しだと逆鱗でもガモスすら落とせず、起点にされて死ぬ
・以上の理由から、意表をついてもアドを稼げない
......
続きを読む
【ポケモンSM】催眠ゲンガーの対策を考える
最近、無視できない割合まで増えつつある催眠ゲンガー。PGLによると、なんと約4割ものゲンガーが催眠術を搭載している、との事です。
今回は、そんな理不尽ポケモンこと催眠ゲンガーの対策に必要な条件や、具体的な処理ルートについて考えてみました。
〔対策〕
このポケモンに対応する手法としては、大きく分けて以下の6つが考えられます。
(1)上から1撃で倒す
(2)ラムで催眠術を切り返す
(3)マジックミラーや絶対眠りで無効にする
(4)眠りを封じて展開する
(5)高耐久ポケモンで圧殺する
(6)避ける
このうち(6)は運に依存する行動となってしまい安定しないので、今回は(1)~(5)の処理ルートについて検討します。
(1)上から1撃で倒す
これについて考えるためには、そもそもメガゲンガーの上を取れるポケモンを把握しておく必要があります。
(A)S種族値が130より高い
(B)S種族値が70以上で、且つスカーフを着用可能である
という2条件のうち少なくとも一方を満たすポケモン、となります。
(A)については非常に数が少なく、メガミュウツーYとデオキシスを除くと、
これら10体しか存在しません。
これらの中でも、フェローチェ・アギルダー・ ライボルト・ジュカインの4体は打点が足りずメガゲンガーを1撃で倒せないので、「上から行動させずに倒す」という目標を達成出来そうなのは、
これら6体という事になります。
この方法の問題点は、ゲンガーに逃げられる可能性がある、という事です。このリスクは、特にZ頼みとなるテッカニン・マルマインの2体にとっては非常に深刻な問題です。
Z技は1試合に1度しか撃てないので、空振りしてしまうと結局ゲンガー側に圧殺される恐れがあります。
逃さずに処理出来そうなのはメガプテラの追い討ちでしょうか。
プテラは、逃げようとするゲンガーを追い討ちで仕留めることが出来ます。それ読みの居座りを嫌うなら、噛み砕くと両立すれば択にはなるものの両対応出来ます。
続いて(B)の条件を満たすポケモンについて考えます。
と言っても、S種族値が70以上のポケモン、となると全部で391体にもなるので、それら全部に対して考察する事は非現実的です。
そこで、今回はスカーフで奇襲を試みるに当たって必要な条件を整理しておくこととします。
(B)の条件を満たすポケモンで、ゲンガーを奇襲するためには、「ゲンガー側の居座りを誘導出来て、尚且つ返しの攻撃で倒せる」という条件を満たす必要があります。
ゲンガー側が逃げてしまうポケモンにスカーフを持たせても、結局逃げられた上に後続がゲンガーにキャッチされるリスクがあるので、ゲンガーの居座りを誘導したいところです。
なおかつ、せっかく奇襲を決めても倒せなければアドバンテージにはならないので、奇襲で処理するならゲンガーをワンパン出来るだけの火力が欲しいところです。
以上が、上から何もさせずに倒すルートとして考えられます。
次に(2)のラムで催眠術をかわして切り返す、というルートについて考えます。
このルートを成立させるためには、
(α)催眠術をかわした後の反撃でゲンガーを落とせる
(β)ラムで催眠術をかわした後、積み技でゲンガーを縛れるようになる
という2つの条件が最低限必要であります。
なおかつ、この方法はどちらかというと役割破壊に近い動きなので、出来れば
(γ)催眠術を誘いやすい
という要素も併せ持っておきたいところです。
例えばHAラムナットレイは、登場当初はラムが警戒されにくく、なおかつ耐久型のイメージが強かった為に、ラムで催眠術をかわしてジャイロでワンキル、という動きが成立しやすかったのだと考えられます。今は周知されたので逃げられるかもしれませんが......
汎用性のありそうな所でいうとラムウルガモスが良さそうです。ラムで催眠術をかわしつつ、次のターンの炎技でゲンガーを縛る事ができます。
ちなみに、CSメガゲンガーを確定1発にする為に必要な火力を指数で表すと、物理技の場合36097、特殊技の場合41511です。
続いて、(3)の特性による対策について考えます。
催眠術を無効に出来そうな特性としては、マジックミラーと絶対眠りの2つが考えられます。
前者のマジックミラー持ちとしては、
これら4体が考えられます。
ただ、ネイティオ・エーフィについてはサイキネを嫌ったゲンガーが逃げる恐れがある事、ヤミラミも同様にゲンガー側が突っ張って来にくいと考えられる事から、これら3体は「催眠ゲンガーを狩る」というよりも、「催眠術を展開させない」という方向性に重きを置いたポケモンだと言えそうです。
中でもヤミラミについては、1度メガシンカ出来れば催眠術読みで繰り出す動きすら可能になるので、並びが開拓されれば催眠ゲンガーメタとして有力である、と考えています。
アブソルについては、気合玉読みで不意打ちを撃つか、身代わり読みでそれ以外の悪技を撃つか、という択が生じてしまうので、催眠ゲンガー対策としては使いにくそうです。
次に、(4)の眠りを封じて展開するルートを検討します。
個人的には、こちらのルートに注目しています。特に、カプ・レヒレ+追い打ち枠、という並びが催眠ゲンガーメタとして有用なのではないかと考えております。
催眠を封じるルートとしては、他にも挑発やエレキフィールドが考えられますが、そもそも挑発はゲンガーの上から挑発できるポケモン自体が非常に少ない為、一旦考えない事とします。
エレキフィールドはコケコ以外のポケモンで展開しようとすると1ターンの隙を与えてしまう上、コケコとゲンガーの対面でゲンガーの行動を予測しにくく不安定になる可能性がある事から、レヒレ+追い打ち枠、という動きと比べ安定性が低いと考えています。
コケコ以外のポケモンについていうと、メガライボルトで上からエレキフィールドを貼りつつボルチェンを叩きつけるのは面白いかもしれません。
以上2点から、レヒレ+追い打ち枠の並びは他の状態以上封じと比較しても差別化出来ていると考えています。
更に、レヒレで催眠術を封じに行く強みとしては、ゲンガー側が突っ張って来やすい、という点が挙げられます。そこを追い打ち枠で捕まえつつ、追い打ちでゲンガーを処理、という動きが理想です。
ただし、この方法にもリスクはあります。
具体的には、ゲンガーに身代わりを貼られて逃げられる事がリスクとして考えられます。この動きでゲンガーに逃げられた場合、レヒレをキャッチされて処理されてしまう恐れがあるので、その点については注意が必要でしょう。
このリスクに対しては、追い打ち枠としてバンギラスを採用し、身代わりを貼られた場合に、交代際で吠えるを押せば誤魔化しになります。運次第なので誤魔化しにしかなっておりませんが......
このレヒレ+追い打ち枠、という並びについてはこちらでも考察しておりますので、宜しければ合わせてご覧ください。
また、持ち物で対策する、という手も考えられます。
具体的には、ポイヒグライオンの地震で処理、などの方法が考えられます。
ただし、こちらの方法は展開に1ターンの隙が生まれるので、守る読みで身代わりを合わされると一気に不利になる点が難しい所です。
(追記)
(5)の高耐久ポケモンで圧殺する、という方法はFFの某氏から教えていただいた方法です。
具体的にはラッキーやハピナスでリソースを管理し、催眠や気合玉のPPを枯らせばゲンガーといえども無力化出来る、という理屈のプランです。
ただ、このルートはゲンガー側が逃げてしまい、後続をキャッチされるリスクが伴います。
以上、大きく分けて5パターンのルートを考察してみましたが、完全な対策は非常に困難ですね......
【ポケモンSM】マンダレヒレベトン(催眠ゲンガーメタ)
今回は、最近私が注目している並びについて、現状ときついポケモンを整理する。
〔現状〕
最近、ゲンガーの型の中でも、催眠ゲンガーが無視できないレベル(PGLによると約4割)まで増えている、という情報をもとに、ゲンガーに対してサイクルカットを仕掛ける、という形で対抗しようと試みた並び。
具体的には、レヒレとゲンガーを対面させてミストフィールドを貼りつつ、ヘドロ爆弾を誘ってベトベトンに交代した後追い討ちで狩る、という動きが主な狙いである。この時、ミストフィールドで蓋をする事で、催眠術による運ゲーを封じられる点がポイントである。
ミストフィールド役が必ずしもレヒレである必要性はないが、ミストフィールド役として高性能である事や、特性によって自動でミストフィールドを設置出来る点が優秀である。
追い討ち役もベトンでなければならない、というわけではないが、ヘドロ爆弾や霊技といったゲンガー側の打点に耐性を持ちやすい事や、付随する特性としてテテフにメタを張れる点を評価して採用している。
ただし、上述した動きはゲンガー側の身代わりに弱く、且つベトベトンではそれに対応しにくいので、ベトベトン以外のポケモンに変更する選択肢もあり得る。具体的には、吠えるを押す事で、運次第ではあるがゲンガーを引きずり出せるバンギラスが有力候補だろうか。
このレヒレ+ベトンという並びに、私がよく使っているマンダを合わせて、今期の軸として運用している。マンダを採用する一応のメリットとしては、ベトンが呼ぶランドロスに強い事が考えられる。
ただし、マンダについては趣味採用とも言えるので、他のポケモンにも変更可能だろう。
〔構築例〕
参考までに、本記事の並びを採用した構築例を掲載しておく。
筆者がS4で使っていた構築。
〔きついポケモン〕
現状、この3体で厳しいと考えられるのは、以下のポケモン達である。
以下、詳細に見ていく。
なお、こちらの記事も合わせて見て頂けると嬉しい。
(1)リザードン
:龍+炎の範囲が受けにくい。ベトベトンを起点にされると撃ち抜かれる恐れがある。
一応、Xだとわかっていればマンダレヒレの並びで捌けるものの、Yと見分けがつきにくい事や、レヒレを消耗させられると処理できなくなってしまう事から、結局警戒が必要となる。
:炎+氷の範囲を止めにくい。ソーラービームでレヒレも突破出来てしまうため非常に厳しい。
CSならマンダで処理できるものの、HBめざ氷型にニトロチャージを積まれると切り返すのが非常に困難である。
これをケアするならマンダをHA龍舞羽型にするのが無難か。
(2)ロトム系統
:マンダの飛行技やレヒレの水技を半減してくる上に、10万でレヒレやマンダを削ったり、ボルチェンで荒らしたりしてくるところが厄介。
ベトベトンで殴り合う事は可能であるが、そうすると後続のゲンガーやテテフへの役割を果たせなくなってしまう。
そのため可能ならばなんらかの回答を用意しておきたい相手。
:こちらもマンダの飛行技を半減しつつ、めざ氷や10万でマンダレヒレの並びを荒らしてくるところが鬱陶しい。
火ロトムは水ロトムと異なり、ステロが4分の1入るところや、レヒレの水技が抜群なところが救い。
(3)高速電気
:レヒレを悪巧みや高速移動の起点にされると手に負えない。
削ればマンダで上から処理できる、と言いたいところであるが、高速移動型の場合それも通用しない。
サイクル選出で応戦しようとすると、結局悪巧みを積まれて撃ち抜かれる恐れがあるので、上から叩くルートを確保しておきたい。
:このポケモンも、レヒレやマンダを電気技で大幅に削って荒らしてくる点が厄介。
Sがマンダよりも速いので、この3体だとマンダでシャインを耐えて地震で返すか、ベトベトンで殴り合うかぐらいしか処理ルートが無い。
なんらかの回答を用意しておきたい。
(4)水タイプ
:マンダの捨て身を耐えてムンフォで切り返してきたり、かと思えばレヒレを自然の怒りで削って来たりと、クッションとしても崩しとしても機能する点が強い。
出来れば迅速に処理出来るような、最低でもマンダの圏内に押し込めるような処理ルートが欲しい。
:高火力なムンフォや、専用Z技でこちらの布陣を崩してくる点が受けにくい。
ベトベトンであればダストシュートで処理できるが、それをやってしまうと役割放棄になってしまう点が難しい。
:マンダ軸にとって永遠の難敵であり、目の上のたんこぶ。
マンダを冷凍ビームで、レヒレをダストシュートで上から縛って来る点がきつい。
一応チョッキベトベトンなら殴り合えるが、それ以外にも回答がもう一つ欲しい。マンダ入りにはほぼ確実に選出されると考えられるからである。
(5)鋼タイプ
:マンダの飛行技を半減しつつ、めざ氷で縛りに来る。
レヒレの怒り+挑発で削ろうとしても、交代際の宿り木や残飯で結局回復されてしまうため崩しにくい。
:テッカグヤと大体同じような動きではあるが、こちらは耐久の薄いマンダであれば威嚇込みでもジャイロで身代わりを割れたり、ウィップや種ガンでレヒレを削れたり、ステロを撒いたりするため、テッカグヤとは違う部分で崩しにくい。
:高火力Z技による崩し、キンシでベトンの火力を半減させる択ゲー、飛行半減、高耐久と厄介な要素の揃ったポケモン。
キンシ絡みの択ゲーに勝つ事ができればベトベトンで処理できるし、最悪レヒレでも倒すだけなら可能ではあるが、後続の役割対象に遂行できなくなってしまう事と、高頻度で択が生じてしまう点がしんどい。
:マンダ側はクチートをワンキル出来ないが、クチート側はマンダをじゃれつくでワンキルしてしまう。レヒレでギリギリ止められるかどうか、というところである。
しかし、レヒレは後続にいるであろうポリゴン2に役割を持ちたい、という事を踏まえると、レヒレでクチートをケアする、というのはあまり望ましい立ち回りではない。
:クチート同様、マンダ側からはワンキル出来ず、グロス側はマンダをワンキル出来る。
しかもこのポケモンは耐久力も高く(ASメガグロスの物理耐久≒ASメガマンダの物理耐久)、この3体だけだと削り倒すのがしんどい。
サイクル選出で対応しようとしても、気を抜くとあっという間にグロスが一貫してしまう。
(6)その他、個別に対策が必要と考えられるポケモン
:ベトベトンを起点にグロウパンチを積まれてしまうと、冷凍パンチがあった場合処理が難しい。
何かしらの削る手段くらいは用意しておいたほうがよさそう。
:ベトベトンを地震で縛りつつ、マンダに氷技をぶつけて来るところが厄介。
この3体の場合レヒレでケアする事になるが、レヒレが消耗すると過労死してしまい、役割を果たせずサイクル負けしてしまう。
:レヒレを起点に舞われてしまうと切り返せない恐れがある。
一応、ベトベトンがC+1文字を耐えつつダストシュート+影打ちで縛れるものの、ダストシュートを外してしまうと一気に敗色濃厚になってしまう。
あと1つは処理ルートが欲しい。
数は多いが、これらのポケモンに対して、残り3枠で回答を用意しておきたい。
参考元:ブライトン氏のこちらの記事
「勝つ」動きと「負けない」動き
今回は、久々に抽象的なコラムを書いてみた。この記事で述べるのは、「構築を組むなら、勝つ動きがしたいのか、負けない動きがしたいのかはっきりさせる必要がある」というお話。
突然だが、ポケモンのシングル対戦というルールを整理すると、「パーティ6体から3体を選出し、ダメージを稼ぎあった上で、相手より先に3体倒した方が勝ち」というルールとなる。
このルールから考えると、「勝ち」を目指す上で、2パターンの考え方があり得る。
1つは、相手より先にアドバンテージを取って勝つ、という考え方。
もう1つは、相手に負けなければ自動的に勝てる、という考え方である。
前者の「勝つ」考え方に則るならば、「勝ち筋を追いかける」という動きが基本となるはずである。時には(リスクに見合うリターンが取れる場合は)やや無謀な一点読みや運ゲーに走る場面もあるかもしれない。所謂ヤンキープレイや交換読み交換、といった動きもこちらの考えに基づく動きであろう。
一方で、後者の「負けない」考え方に基づくならば、「負け筋を無くす」というプレイングが原則となるはず。つまり、自分の布陣を崩されないように注意を払い、相手の崩しや自分の負け筋を考えつつ立ち回るのが基本となるはず、という事である。俗に言う「安定行動」とは「負けない」為の行動だと考えている。
そしてこれらの動きこそ、タイトルに掲げた「勝つ」動きと「負けない」動きである。
ポケモンにおける行動の大半は勝つ動きと負けない動きの少なくとも一方に該当するはずである。
これら2つの動き、実際の対戦では、受けループなどの極端な並びでもない限り、どちらの動きも使う可能性がある。
具体的に言えば、終盤において、不利な側は少しでも巻き返して勝ち筋を追うべく「勝つ動き」に打って出なければ勝てないし、一方で有利な側は捲られないように「負けない動き」を意識して立ち回る、ということである。
ではなぜわざわざ分類したのかというと、構築を組む時に、勝つ動きと負けない動き、どちらに重点を置くのか決めないと、構築が機能しない恐れがあるからである。
極端な事を言えば、受けループを作ろうとしているのに、その中にフェローチェやキノガッサを考え無しに入れても機能しない、という事である。
負けない動きに特化した構築である受けループに勝つ動きを主眼とするフェローチェやキノガッサを採用しても、動きがそもそも噛み合っていないのだから、うまく機能しない可能性が高い、という事である。
ちなみに、この「勝つ動きと負けない動き」という理論を用いて、受けループにメガゲンガーが採用される理由も説明出来る。
あのポケモンは、相手の崩しポケモンを道連れで連れて行く能力がある。これを言い換えると、相手の勝つ動きを潰して、こちらの負けない動きを展開出来る、という事である。
即ち、一見すると低耐久で受けループに向かないメガゲンガーであるが、実は「負けない動きを展開出来る」という点で、負けない動きに特化した構築である受けループとマッチしていた、というわけである。
さて、本題に戻ると、勝つ動きがしたいのか、あるいは負けない動きがしたいのか、という点を明確にして構築を組む必要がある。
そうでなければ、何体かのポケモンが腐ってしまい勝てない、という事になりかねない。
ただ、勝つ動きを主眼とした場合、どうしても選出が窮屈になってしまい、それはそれで安定しない、という問題が考えられる。
これに対する対応策は2つ考えられる。
1つは「相手に対応する」という考えを捨て、勝ち筋を押し付ける事に特化する方法。
もう1つは、何体か守備的なポケモンを採用してバランスを取る方法である。
前者の方法については私に経験がないため言及は避ける。ここでは後者の方法について考える事にする。
勝つ動きを主眼とした構築に守備的なポケモンを採用すると、考え無しでは構築全体の動きとマッチしない恐れがある。
そうならないようにするには、仮想敵を定め、どのような勝ち筋を作りたいのか考えた上で守備的なポケモンを採用するのが良い、と考えている。
他の方の構築を批評できるほど私は偉くないので、自作の並びで説明する。
こちらの並びは、私が6世代で使っていた並びである。
この並びは、ヘラやマンダを通す、という勝つ動きを主眼においた並びである。
しかしこの構築において、HBゴツメクレセリアとHD奇石ポリゴン2は、耐久力に特化した守備的なポケモンである。
ここまでの考察通りなら、このクレセとポリ2は機能しない、と考えられるが、実際には非常に強く、選出率も高かった。
それは、これらのポケモンが「誰を処理してどのような勝ち筋に繋ぐのか」という事を明確にした上で採用していたからである。クレセは、バシャやマンダを止めてヘラを通しに行く枠だったし、ポリ2は厄介なゲッコウガを処理してマンダを通しに行く駒だった。
このような経験から、勝つ動きを重視した並びに守備的なポケモンを採用する場合でも、勝ち筋に結びつく形で採用すると機能させやすい、と感じている。
ここで留意すべき事は、「勝つ動きと負けない動きの両方を一手で実行出来る場合もある」という事である。
例えば電磁波。7世代においてはともかく、6世代以前においては、相手の高速アタッカーを止めつつ、こちらの低~中速のポケモンを通す、という役割を一手でこなす事ができた。この時、相手の高速アタッカーを妨害する、という負けない動きと、こちらの低~中速のポケモンを通す、という勝つ動きの両方を一手で実行出来ている、という事である。
以上の内容を踏まえた上で纏めると、今回言いたかった事は、「対戦における動きには勝つ動きと負けない動きの2種類があるよね」という事と、「構築を組む時はどういう風に動かしたいのか考えたほうが良いよね」という事の2点である。
私自身、最近は構築を考える際にこの事が頭から抜けてしまっていたので、戒めの意味も込めてここに書き留めておく。