スカーフステロに対する考え
vs
このような状況でむやみにステロを撒いてしまうと、テッカグヤがガブの剣舞龍Z逆鱗を耐えない場合、そのまま敗北へと繋がってしまう。このような場合、スカーフ補助技を押してしまうとそのまま突っ張って処理されるか、後続を捨てるかという2択を強いられてしまうのが弱いと考えている。
これがもし襷ならば、襷を盾にめざ氷を連打してガブを処理しつつ、ラストのウルガモスも上から岩技を撃ち込んで勝てるので、その差がどうしても気になってしまう。
次に2つ目の理由について。主観ではあるが、「わざわざスカーフステロで拘らずとも、他でステロを撒けばいいではないか」と思ってしまう。
このように考える理由としては、1つ目の理由として挙げた起点にされるリスクに加えて、私がスカーフ持ちを採用する際は、スイーパーとしての役割を強く期待している、という事情が挙げられる。
再びウツロイドを例にとると、あのポケモンは岩技や毒技以外にも、HSメガゲンガーへの確定数を大きくずらせるサイキネや、ゲッコウガ意識の10万、地面への役割破壊が可能な草結びなど意外と豊富なサブウェポンを覚える。
にもかかわらず、縛れる範囲を狭めるだけでなく、起点にされるリスクを背負ってまでステロで拘る事にどうしても抵抗を覚える。ステロを撒いたからといって即座にアドバンテージに繋がるわけではないので、即効性が求められるスカーフ持ちとはなおさら相性が悪いように思えてしまう。
以上の理由から、スカーフステロはどうしてもスカーフ持ちのポケモンがステロを撒かなければ崩し難い並びがある場合に、相手の崩しに対して切り返せるように準備した上で初めて候補に入る技だと考えている。少なくともスカーフというアイテムと相性の良い技ではないし、積極的に採用出来る技でもない。
【ポケモンSM】リザードンを仕留める地面Zヒードラン
みなさんは、「リザを止めにドランを出したら、龍舞逆鱗でゴリ押されて負けた」なんて事はありませんか?
今回はそのようにタイプ相性を無視したリザXを仕留めるべく、地面Zを持たせたヒードランを紹介いたします。
〔型紹介〕
特性:貰い火
性格:控えめ
実数値:181-99-127-200-128-113
努力値:H116 B4 C252 D12 S124
確定技:大地の力/岩石封じ/炎技
選択技:ラスカノ/挑発
調整:
・S:封じ一回で最速リザ+2
・C特化
・H-D:C211リザYの気合玉確定耐え(目安)
・DL対策
リザに後出しした際、龍舞逆鱗や剣舞逆鱗でゴリ押されて突破される、という事態が頻発したので、それに対抗するべく地面Zを搭載したヒードラン。
後出しした際にメガ進化して舞ってくれた場合、次のターンにZ大地を撃つことでリザXを処理出来ます。それを嫌って逃げてくれた場合でも、次のサイクルなら大地連打で対面から勝てる、という算段です。
Yだった場合は、気合玉(とめざ地)さえなければ封じ連打で勝ててしまうので、今回の型はYよりXを強く意識した型となっています。
Z大地の火力はなかなかのもので、HD特化リザXですら7割、それ以外の性格なら確定で突破することができます。
ただし、メガ前の状態では大地の力が当たらないので、うまくメガ進化した後のリザXと対面させる必要があります。
このため、リザX側の「メガ進化して龍舞」という立ち回りを誘発できるポケモンと組み合わせてケアしたいところです。
わかりやすいところだとカプ・コケコや霊獣ボルトロスといった高速電気が挙げられるでしょう。この場合、彼らのボルチェンでリザXから逃げつつ、このドランと対面させてZ大地で処理、というルートが理想です。
タイプ相性を無視してゴリ押ししてくるリザXをZ大地で粉砕してやりましょう。
〔補足〕
ちなみに、〔型紹介〕で取り上げた配分のままでは、リザXのA+1逆鱗を2耐え出来ません。基本的に、リザXの龍舞に後投げした場合は即Z大地で処理、という流れを想定しているため、舞逆鱗意識の耐久調整は不要と判断しております。
ただどうしても気になる(例えば、メガせず龍舞、といった立ち回りもケアしたい場合など)のであれば、Cを1落としても乱数が変わらないので削り、H171-B139(H36振り、B100振り)という耐久ラインを確保することで、リザXのA+1逆鱗を87.55%(急所も考慮)の確率で2耐え出来るようになります。これによって、龍舞に後投げした場合でも封じから入る選択肢が生まれるので、その選択肢を確保したい方にとっては一考の余地があります。
メタを考える時の仮想敵
この構築において、霊獣ボルトの採用理由がいい加減だった為に、最後の最後でレートを伸ばしきれなかったのだと考えている。
この霊獣ボルトは格闘Z悪巧み型で、「水と鋼を崩しの起点にできるポケモン」として採用していた。
しかし、いざ運用する段になると、「水枠」とか「鋼枠」といった概念単位(あるいはタイプ単位)での対策で終わってしまい、具体的な並びに対するメタ、という事が出来ていなかったと感じる。
「水枠」という曖昧なメタの貼り方をしたが故に、実戦では水ロトムに狩られたりアシレーヌの起点回避に苦しむ羽目になったし、個別のポケモン単位でメタを張っていたはずのテッカグヤについても、メタが単線的すぎたせいで裏のバナやウツロイドに止められる有様であった。
これを回避するには、メタを考えるときに、それぞれの並びに対して崩すルートをあらかじめ考えておくしかなさそうだと考えている。
以上の事から、本記事で言いたかった事は「メタを考える時は、具体的な並びに対して処理ルートをシミュレーションしておく必要がある」という一文に集約される。
当たり前の事かもしれないが、私自身つい抜け落ちてしまいがちな視点だと感じているので、戒めの意味も含めてここに残しておく。
採用理由
私は前々から、いわゆる「採用理由」ということについて疑問を覚えている。
「採用理由」というと、一般的には「そのポケモンを採用した理由」ということになるのだろうが、もっと突き詰めて考える事が出来るのではないかと感じるのである。具体的には、採用理由として「そのポケモンのその型を採用しなければならないと考えた理由」を挙げられる状態こそが理想なのではないか、と感じるのである。
採用したポケモンがそのポケモンでなければならない理由を提示できない場合、そのポケモンに期待した役割もしくは条件を満たすポケモンであれば誰でもいい、ということになる。つまり、その構築においては、その枠について再検討の余地が残っており、候補を煮詰めきれていない、という事になるからである。
なぜここまで言うのかというと、私の経験上、構築を改良したい時、活躍度が低いと感じるポケモンについて優先的に採用理由を検討してみると、打開策が浮かびやすいからである。
以下、実例を用いて説明する。他の方々の構築を批評出来るほど偉くないので、自分の構築を用いて述べる。
下の構築を見ていただきたい。
上の並びを使っていた頃、どうにもスカーフ霊獣ボルトロスの使い勝手が悪く、他のポケモンに取り替えたいと考えていた。
そこで、「スカーフ霊獣ボルトロスを採用した理由」について考えたところ、実はゲッコウガやメガゲンガーを上から処理出来るポケモンであれば何でも良かった、という事に気づく事が出来た。
それを受けて、ゲッコウガやメガゲンガーを上から叩ける、という条件を満たす上に、積んだウルガモスや霊獣ボルトロスを止められる、という性能を持つスカーフウツロイドに変える、という改良案にたどり着く事が出来た。レートももちろん伸びた。
この体験から、構築を改良したい場合、そのポケモンでなければならない、という理由を明確に答えられるところまで煮詰めきれていない枠を優先的に検討する事で、改良案を見つけやすいと考えるようになった。
可能であれば、採用した6体のポケモンの性格・努力値配分・技構成全てについて、そのポケモン・その型でなければならない理由を明確に答えられるところまで考える、というのが理想だろう。と言っても実際にそこまでやるのはほぼ無理なので、せめて補完として採用したポケモンについては、そのポケモンでなければならない理由を説明できるようにしておきたい。
以上の話を要約すると、「ポケモンを採用する際は根拠を持って採用するべきだ」という事になる。
この1文だけ見ると当たり前に見えるかもしれないが、いざ構築を組む、という段になると、「なんとなく」でポケモンを採用してしまう事も多いのではないか。そういうのは避けよう、という事である。
と言っても、私自身ついつい「なんとなく」でポケモンを採用してしまいがちなので、自戒の意味も込めてここに記録しておく。
(追記)
この記事を読んでくださった方が、「好きなポケモンを使いたいけど、そのポケモンを使う合理的な理由が浮かばない、どうすればいいのだろうか」という趣旨のコメントを述べておられたので、補足。
本文の内容は主に補完枠に焦点を当てた話であり、構築の出発点に関しては「なんとなく刺さっていると思ったから」とか「好きだから」という理由もありだと思う。
現に、私自身も「好きだから」というだけの理由で、毎期のようにボーマンダを出発点として構築を組んでいる。
無論理想はその出発点にも合理的な理由づけをした上で、採用した全てのポケモン・全ての型について明確な理由をつける事であるが、現実的には極めて困難である。
実際のところ、出発点については直感や好みで決めつつ、補完枠については「その枠でなければならない理由」を明確にして選ぶ、というやり方が現実的な落とし所だと考えている。
【宿り木テッカグヤ意識】電気Z草ロトムの調整案
今回は、宿り木テッカグヤに役割を持たせるべく、電気Zを持たせた草ロトムについて考察します。
〔型紹介〕
草ロトム@電気Z
特性:浮遊
性格:控えめ
実数値:138-x-126-172-127-125
努力値:H100 C252 D4 S148
技:10万/ボルチェン/リフスト/身代わり
調整:
・C特化、H203-D168テッカグヤをZ10万で確定
・最速テッカグヤ抜き
・DL対策、余りH
テッカグヤに不利対面を取った時、宿り木を撃たれるのが余りにも鬱陶しかったので、それに役割を持たせるべく考察した草ロトム。
今回求めた条件は、
(1)宿り木が効かない
(2)地面を呼ばない(電気でケアする場合)
(3カグヤより速い
(4)カグヤを2ターン以内に処理出来て文字で死なない
という4点です。
(1)の条件は宿り木守る展開が鬱陶しいため、(2)の条件はZ技を無効化されてディスアドバンテージを背負う事が無いように、(3)も身代わりカグヤにZ技をすかされない様にしたかったから、(4)は返り討ちに合わない様にするため、という理由で設定しました。
(4)の条件について補足すると、宿り木を無効に出来るのは草タイプと草食持ちのいずれかに該当するポケモンですが、後者のポケモンで耐久特化型のカグヤを2ターン以内に倒せそうなポケモンはほとんどいなかった(強いて言えばヌメルゴンくらい)、という事情があります。その為、カグヤを2ターン以内に処理出来そうでかつ宿り木を無効に出来る、という条件を満たせるポケモンの候補が草タイプに絞られてしまい、炎技について考慮せざるを得なくなった、という訳です。
さて、話を戻すと、(1)~(4)の条件を検討した結果、これらの条件を満たすポケモンとして見出したのが草ロトムである、という事です。
持ち物として電気Zを持たせる事で、HDカグヤも電気Z10万で処理出来るだけではなく、後続にいる電気対策枠をも崩す事が出来るようになる、と考えました。
例えばステロ+ボルチェン+Z10万でウツロイドを処理する事ができます。
技構成については、コンセプトの10万と、カグヤと対面した際に対面操作が可能になる電気技としてボルチェン、地面に役割を持つためのリフストの3つを確定としました。
身代わりは、カグヤと対面した際に択ゲーを先延ばしに出来る技として採用しました。身代わりが無い場合、Z技警戒の守るに素10万やボルチェンを合わせるか、それ以外の技を押すと読んでZを撃つか、という択ゲーになってしまいます。
それに対し、身代わりがあれば、最悪でも身代わりが割れるだけ、守るに合わせられればZ10万だけでなく、10万2発でもカグヤを処理出来るようになり、アドバンテージを稼ぎつつ択ゲーを先延ばしに出来る、という訳です。
これらの調整を施す事で、宿り木テッカグヤに対して、宿り木守るを展開させる事なく倒せる、と考えました。
以下、シミュレーションしてみます。
vsHDカグヤ
Cラインの仮想敵。交代際の宿り木を無効にしつつ、10万→ヘビーボンバー→10万、という流れで処理出来ます。
守るを嫌う場合、それ読みで身代わりを貼って更にアドバンテージを稼ぐ事も可能であり、交代を警戒するならボルチェンで対面を操作して有利対面を維持する事も出来ます。
交代するタイミングで身代わりを貼られてしまった場合でも、ヘビーボンバーを耐えるので、10万で身代わりを破壊→ボンバー→Z10万、という流れで殴り勝てます。
vsHBカグヤ
HDカグヤの場合と同様に、上から10万→ボンバー→10万、という流れで処理出来ます。
vsHSカグヤ
Sラインの仮想敵、最速テッカグヤも抜いているので、交代際に身代わりを貼られてしまったとしても、10万で身代わりを破壊→ボンバー→Z10万、という流れで処理出来ます。
以上の様に、宿り木守るテッカグヤに対しては交代際に身代わりを貼られても殴り勝てる事がわかります。
裏に置くポケモンについても触れておくと、相性のいい味方としてはゲンガーが考えられます。このポケモンは技範囲の問題で、カグヤの裏にいるフシギバナをどうしても崩せません。そこでゲンガーを採用しておく事で、バナバック読みボルチェンからバナをキャッチして崩す、という勝ち筋を狙えるようになる、と考えています。
一方で、このロトムはアタッカー型のカグヤ(特にニトロチャージ持ち)に対しては不利であるため、宿り木テッカグヤに役割を持ちつつ、アタッカー型をケアする方法について考える事が今後の課題であると考えています。
「理解」と「納得」~嫌いなポケモンの記事を見た時の対処法~
【ポケモンSM・S4使用構築】マンダグロスとレヒレベトン
皆様S4お疲れ様でした。今回は、私がS4にて使っていた構築を紹介いたします。
〔構築の経緯〕
日頃からお世話になっている某氏が、「環境に毒羽マンダが刺さっているから使いたい。その場合ミラーは鋼のアタッカーで対策するのが良さそう」と呟いていたのを見て、組み始めた並びです。
具体的には、毒羽マンダに、マンダ軸ミラーに圧力をかけやすい冷パンメガメタグロスを組み合わせたところから出発しました。
その後、マンダと同時選出する「鋼枠」の代わりとしてベトン、電気の一貫を切りつつバンギやクチートの受け出せるゴツメ枠としてカバ、メガギャラストッパー兼崩し役としてレヒレを採用。
最後の1枠は迷走しましたが、最終的には水と鋼を両方崩せる枠として格闘Z霊獣ボルトロスに落ち着き、現在の並びが完成しました。
その後、各ポケモンに微調整を施したものが当記事で紹介する並びです。
〔個別紹介〕
特性:威嚇→スカイスキン
性格:陽気
実数値:181-186-150-x-111-189
努力値:H84 A162 D4 S252
技:捨て身タックル/地震/身代わり/羽休め
調整:
・H-B:A182ガブリアスの岩石封じを身代わりが威嚇込みで最高乱数切り耐え
・最速
・余りA(CSリザYが捨て身で確定)
今回もまた懲りずにこのポケモンから組み始めました。本構築ではバナの処理やルカリオのストッパーを担当します。
型は当初毒羽型だったのですが、それではあまりにも鋼に対する打点が乏しすぎて使いにくかったので、補完に優れた地震に変更しました。
が、いざ回してみると後述するメタグロスの選出が増え、このマンダはあまり活躍出来ませんでした。ルカリオのストッパーを他に見つけた上で、リザXなどの対鋼・電気要員に切り替えた方が良かったのかもしれません。
特性:クリアボディ→硬い爪
性格:陽気
実数値:155-197-170-x-131-178
努力値:A252 D4 S252
マンダ軸ミラーをメタる枠。技構成もマンダ軸を意識したものです。
冷凍パンチはマンダ意識、アイへはマンムー対面で撃てるほか、取り敢えず削りつつあわよくば怯みを狙いたい時にも使える技です。岩雪崩は構築全体で重いガモスやリザYを迅速に処理出来る技として採用しました。
メタグロスをまともに使ったのは初めてですが、技スペースが足りないと感じる事もままありました。採用理由上アイへと冷パンは確定としても、欲を言えばあと2枠に雪崩・草結び・雷パンチ・地震の4つ全部を詰め込みたかったです。
反面きちんと一貫を取れた試合では堅実に制圧出来たので、補完として使うよりも軸として使うのが正解だったのかな、という印象です。
特性:砂起こし
性格:腕白
実数値:215-133-187-x-92-67
努力値: H252 A4 B252
技:地震/氷の牙/毒々/怠ける
毎度お馴染み(?)ゴツメカバ。S2から3シーズン連続の登板となりました。バンギやクチートに受け出せて、見た目上電気の一貫を切れるポケモンとして採用しました。
技構成も普通ですが、今回はラスト1枠に毒を採用しています。これはカバミラーやクレセリアを崩したり、ロトムの後出しに少しでも負担をかける為のものです。ゴツメカバでそこまでやる必要があるのかというと、今回に限ってはあるので説明いたします。
例えば、ガルガブゲンクレセドラン+1、という並びに対する選出を考えます。この場合、ゲンガー処理要員のベトンと、終盤のエースとしてマンダの2体は選出したいところです。この2体に加えて、クレセドラン意識でレヒレを出せるか、というとそれはガルーラに薄くなる為厳しく、大抵はそれらを意識したカバを優先します。
つまり、このような場合カバマンダベトンの3体でクレセリアも崩す必要があるという事です。
実際のところ、カバの毒はクレセを崩すだけでなく、受け出ししてくる耐久水を崩したい場面や、羽で粘ろうとするリザXを処理したい場面でも撃てます。そのおかげでカバの毒が刺さる場面は予想以上に多く、このカバも案外使いやすかったです。
カプ・レヒレ@オボンの実
特性:ミストメイカー
性格:図太い
実数値:175-x-183-115-150-108
努力値:H236 B252 S20
技:波乗り/ムーンフォース/自然の怒り/挑発
調整:
・H:16n-1で最大
・B特化
・余りS(4振りクレセリア+2)
S1から皆勤賞となったレヒレ。このポケモンの主な役割は、
(1)地面(特にマンムー)の処理
(2)耐久ポケモンの崩し
(3)バシャやギャラを止めること
(4)状態異常封じ
という4点です。
今回は、安定した火力を出せる水技として波乗りを採用。まずまずの使い勝手でした。
また、今回は対地面をほぼレヒレに一任しており、負担が大きくなると予想されたことから、持ち物をオボンに変更しました。こちらも機能する場面が多く優秀でした。
総じて非常に高性能なポケモン、というのが使った感想です。
強いて不満点を挙げるとすれば、流石にそろそろレヒレから離れて構築の幅を広げたい、という事くらいのものです。
ベトベトン@突撃チョッキ
特性:毒手
性格:意地っ張り
実数値:181-172-95-x-152-70
努力値:H4 A252 D252
技:はたき落とす/追い討ち/ダストシュート/影打ち
今回の構築における誤魔化し枠。元々は、マンダ軸で選出する際の「鋼枠」としての役割と、追い討ちでゲンガーを狩る仕事を期待して採用しました。
「鋼枠」というのはどういうことかというと、本構築においては「テテフに役割を持つ枠」という事です。
そもそも、現在鋼ポケモンを採用する理由は龍の一貫を切りつつテテフに役割を持つ事であり、前者の役割はレヒレがこなしてくれる以上、後者の対テテフ、という仕事を果たしてくれればそれで十分、という事になります。
ならば、鋼タイプではないベトベトンでも、実質的には「鋼枠」として扱えるのではないかという事です。
一方ゲンガー狩りの方は単純な話で、レヒレと合わせて催眠術などの搦め手を封じつつ、追い討ちでゲンガーを仕留めたい、という事です。
このゲンガー狩りについてはこちらの記事でも紹介しておりますので、よろしければ合わせてご覧ください。
配分は、対テテフ・ゲンガーという仕事を果たすためにADぶっぱです。
技のうち叩き落とすは、有利対面を取った時に安定択にしやすい技、ダストシュートはウルガモス等の起点を回避する技として採用しました。正直ダストシュートは毒づきでも良さそうです。
使用感は非常に良く、役割対象に設定したテテフやゲンガーの他、マンダ軸で重くなりやすいゲッコウガやカプ・コケコにも殴り勝てる為、選出率も非常に高くなりました。
霊獣ボルトロス@格闘Z
特性:蓄電
性格:臆病
実数値:155-x-90-197-100-168
努力値: H4 C252 S252
技:10万ボルト/気合玉/めざ氷/悪巧み
1番最後に入ってきたポケモン、「相手の鋼と水を崩しの起点にできるポケモン」 という役割を期待して採用しました。
技構成も普通ですが、バナを崩せず苦しんだ試合があったので、今思えばめざ氷はサイキネの方が使いやすかったのかもしれません。
配分についても、耐久力の低さが足を引っ張ったことがしばしばあったので、HSベースでの採用もありなのかもしれません。
〔選出パターン〕
本構築には明確な選出パターンが無く、相手に応じて選出を考えます。
並びとしてはレヒレベトン+1やカバレヒレ+1が多かったように思いますが、それも「選出パターン」と呼べるほどではありません。
〔厳しい相手〕
・ :電気の通りが良い為、ボルチェンで引っ掻き回されやすいです。
それを避けようと霊獣ボルトを構えても、Z技で消しとばされてしまうのできついです。
・:舞われてしまうと手がつけられません。ベトベトンを用意して対処するか、なんとかして舞わせないように立ち回るのが主な処理ルートでした。
・:炎+草の範囲を誰も受けられません。マッチングした場合、グロスの雪崩で強引に処理するか、ベトベトンで無理やり止めるしかありません。
・+電気受け:この構築は、テッカグヤを霊獣ボルトロスで崩すしかないのですが、カグヤの裏に悪巧みを積んだボルトを処理出来るポケモン(襷マンムー、メガバナ、ウツロイドなど)が居た場合非常に厳しい戦いになります。
この中だとカグヤ絡みとロトム系統に対する勝率が極端に低いです。他はそこそこ。
〔結果〕
最高レート1960/最高順位不明
最終レート1919/最終順位748位
なおこちらの最終順位はサブロムのものです。
〔雑感〕
今期こそは、と意気込んで2000を目指した今期でしたが、最後の最後で連敗してしまい再起不能という非常に残念な結果となってしまいました。本構築を組むにあたって協力して頂いたブライトンさんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
正直、悔しいを通り越して情けないです。本当に今までで1番辛い......
敗因を考えてみるに、電気の通りが良すぎた事と、崩しのルートが限定的すぎた事が原因で選出が窮屈になり、その結果際どいプレイングに頼らざるを得ない場面が頻発したせいだと思います。特に鋼へのメタが単線的で、並びを崩すという意識が足りなかった所は大きな反省点です。
改善案として考えられるのは、マンダを外してリザXを用意し、鋼や電気に対する選出パターンを増やしつつ、霊獣ボルトロスをルカリオストッパーに変える事でしょうか。そうすればテッカグヤ絡みは幾分マシになったかと思われます。
なんとも情けない結末となってしまいましたが、カバグロスレヒレベトンの並び自体には手応えを感じたので、もしこれを改良するならこの4体から組み直したいです。
来期以降も潜るつもりですが、来期は一旦マンダ入り以外の並びも使って対戦の幅を広げ出直します。
最後になりますが、本構築を組むにあたって協力して頂いたブライトンさん、並びにS4にて対戦して下さった皆様、ありがとうございました。
次回はS5にてお会いしましょう。
〔Special Thanks〕(敬称略)
・ブライトン:霊獣ボルトロスとサンダーの個体を貸して頂いただけでなく、本構築の原案を運用して頂きありがとうございました。
〔参考文献〕(本構築の原案)