【ORAS・S11使用構築】バシャニンフィアスイクン
皆様こんにちは、木魚という者です。
今回は私がS11で使っていたPTを紹介したいと思います。
強者の皆様に比べれば鼻で笑われるような低レートではありますが、暇潰し程度にお付き合いください。
〔PT概要〕
以下の6体です。
採用順に書くと下のようになります。
技:捨て身タックル・地震・流星群・大文字
技:フレアドライブ・馬鹿力・叩き落とす・守る
ニンフィア@こだわりメガネ
技:ハイパーボイス・シャドーボール・ サイコショック・いびき
技:熱湯・冷凍ビーム・ 毒々・吠える
化身ボルトロス@オボンの実
技:電磁波・めざめるパワー氷・草結び・10万ボルト
それでは、個別に紹介致します。
〔個別解説〕
特性:威嚇→スカイスキン
性格:無邪気
実数値:165-189-150-149-99-189(メガ後)
調整:
・捨て身+流星でメガヤドランを確定
・大文字でH振りナットレイを確定
・最速
技:捨て身タックル・地震・流星群・大文字
※HPを妥協した非理想個体
私が一番好きなポケモンなので、今回はこいつから組み始めました。型については、当初は毒羽型で考えていたものの、「このPTにおいてボーマンダで倒したい相手」を考えた結果、最速両刀型に行き着きました。
「このPTにおいてボーマンダで倒したい相手」とは、具体的にはガブリアス・リザードン・ボーマンダミラー・ナットレイ・ヒードラン・受けループであり、ボーマンダミラーを制する為には流星群を搭載する必要がある、と判断し、両刀型に決定。
メインウェポンの捨て身は抜く理由が無いので確定、流星群も採用理由から確定とし、残り二枠には、ヒードランやバンギ・ガルド・ライコウ辺りへの汎用的な打点としての地震と、ナットレイへの明確な打点である大文字を採用しました。
流星群を搭載した以上はミラーで積極的に撃ちたい上、リザードンとの偶発対面で突っ張れるようにしたかったので最速を確保、その後ASベースで調整を考えていたところ、SHさんのブログにて有用な調整を発見したため、それをお借りする事にしました。
参考元の記事(無断転載ですので、問題があれば削除します)
http://shobrighton.blog.jp/archives/42861303.html
なお、ガッサとこいつが初手で対面した際は、なぜか岩石封じから入るガッサが多いので、こちらは大文字を撃ちましょう。私はそれをしなかったせいで一度痛い目を見ました。
特性:猛火→加速
性格:意地っ張り
実数値:169-233-101-x-101-138(メガ後)
努力値:H108,A252,B4,D4,S140
調整:
・A特化
・一加速で最速135族抜き
・余りをHに、端数をBDに配分
技:フレアドライブ・馬鹿力・叩き落とす・守る
ボーマンダと相性の良いメガ枠として採用しました。具体的には、マンダの苦手な相手のうち、ポリクチ・バンギ・ゲッコウガ・ギルガルド・ゲンガー・ライボルトなどの相手をします。
またそれだけにとどまらず、「上位のメガポケモンに強い」という性質を持ち、なおかつ「サイクルを回して一貫を取る」という運用方法がボーマンダと似ているため、ボーマンダとともにこの構築の軸を形成できるメガ枠として活用出来そうだと考えて採用しました。
技は、まずメインウェポンのフレドラ、Sを上げるための守るを確定としました。挌闘技としては、サイクルを回す機会が多いと思った事と、ガルーラ+霊の並びを相手する際に択を生みたくなかった事から馬鹿力を選択。実際、飛び膝の火力が欲しい場面よりも、馬鹿力の命中率が役立った場面のほうが多かったように思うので、馬鹿力採用は正解でした。
サブウェポンには、ゲンガー対面で安定択となり、且つバシャマンダの並びで重くなりやすいクレセリアへの有効打として叩き落とすを採用しました。ここの枠については、ボーマンダやカイリューにサイクルで圧力をかけられる岩雪崩と選択、という感じでしょうか。総じて普通のメガバシャーモで、こいつ単体について特に言うことは無い感があります。
ただ、こいつのサブウェポン、特に叩き落とすという技には個人的に思うところがあるので、気が向いたら何か書くかもしれません。
〔追記〕
バシャーモの叩き落とすという技について、単体考察を書きましたので、ここにリンクを張っておきます。よろしければ見てやってください。
ニンフィア@こだわりメガネ
特性:フェアリースキン
性格:控えめ
実数値:201-x-89-168-155-83
努力値:H244,B28,C180,D36,S20
調整:
・ゴツメダメージ二回+ハイパーボイスで203ガルーラを確定
・C172水ロトムの眼鏡10万ボルトを確定2耐え
・12振り60族抜き
この枠に求めた性能は以下の四点。
(1)物理受けを崩せること
(2)特殊耐久が高く、電気タイプのポケモンを数値受けできること
(3)一貫性の高い特殊高火力を出せること
(4)メガ枠を消費しないこと
これらの条件をすべて満たすポケモンとして、ニンフィアを採用しました。ニンフィアのハイパーボイスであれば、スイクン・クレセリア・ポリゴン2・カバルドンなどの物理受けを軒並み二発で持っていくことができ、それによって裏のバシャーモやボーマンダが動きやすくなります。そのうえフェアリー技は無効タイプがなく、四分の一倍に抑えられるのもヒ―ドランのみであるため、ほとんどのポケモンに対して半減、もしくは等倍の高い火力を押し付けることが可能です。
さらに、調整のところでも述べたように、このポケモンは眼鏡をもった電気ポケモンの10万を2耐えするほどの特殊耐久を持つので、「電気ポケモンに後出ししてハイパーボイスを撃つ」という動きが可能です。特に耐久振りのボルトロスに対して投げてハイパーボイスを撃つ動きは強力でした。そしてもちろんメガ枠を消費しません。
こう書くと最強に見えますが、実際はかなり繊細なポケモンで、運用に当たっては毎ターン「読み」が必要になります。その原因は、拘っていて技の撃ち分けができないことと、物理耐久が低く、高火力物理に弱いこと、の二つです。このパーティは「ニンフィアが突破されたら負け」という試合も少なくないため、受けだしのタイミングや技選択にはかなり神経を使っていました。
技としては、メインウェポンであり採用理由でもあるハイパーボイスは確定。サブウェポンとしては、ギルガルド・メタグロスの受けだしを想定してシャドーボールを、ゲンガー・フシギバナの受けだし、及びガモスとの対面を意識してサイコショックを採用。余った技スぺには、せめてものガッサ対策としていびきを採用しました。しかしながら、このいびきという技を有効に使えたことはついに一度もなかったので、おそらく面倒なナットレイを牽制できる目覚めるパワー炎にしたほうがよいでしょう。
特性:プレッシャー
性格:図太い
実数値:207-x-181-111-135-105
努力値:HB252,C4
技:熱湯・冷凍ビーム・毒々・吠える
※非理想個体
ここまで、ガルーラに後出しの出来るポケモンがいなかったので、ここでいわゆる「ゴツメ枠」の採用を検討しました。その結果、ある程度信頼できる耐久値を持ち、積みポケモンの起点になりにくく、耐久崩しもでき、かつアローやガブとも互角以上に戦えるゴツメ枠としてスイクンを採用しました。先述したような、極めて幅広い仕事を一匹でこなせるゴツメ枠は、スイクンをおいてほかにいないでしょう。
採用を決めた時から、高火力物理にどんどん後出しする使い方を想定していたため、少しでも物理耐久を確保するべく努力値はHBに振り切りました。
技は、物理を誤魔化せる熱湯、ここまでで重いガブリアスやカイリューへの速攻打点として冷凍ビーム、同じく重めなクレセリアを崩す技として毒々を採用。最後の一枠には、起点回避の吠えるを採用しました。これは、全体的に「攻め」を重視しており、後手に回ると切り返しにくいこの構築において、スイクンの低火力技を起点にされると、そのまま全抜きされかねないと判断したからです。実際、ピクシーで詰みかけていたところを、吠えるで流して勝ちを拾った試合もあったので、吠える採用は間違っていなかったと思います。状態異常を治しつつ、体力を全回復できる眠るや、素眠りの隙を埋める寝言も欲しかったのですが、今回は技スペースが足りませんでした。
特性:型破り
性格:陽気
実数値:185-178-81-x-94-154
調整:
・最速
元々はこいつの枠にマンムーを採用するつもりで、「バシャマンダニンフマンムースイクン+1」という形でこの構築を考えていました。しかし、それではどうしても穴を埋めるラスト一枠が定まらず、悩んでいたところ、「チョッキドリュウズを採用して、電気受けとハイパーボイス受けを一匹でこなさせることで、鋼枠と地面枠を一枠に圧縮する」という案を思いつき、このポケモンを採用することにしました。
足りない耐久を少しでも補い、ハイパーボイス受けとしての仕事をこなせるようにするべくチョッキを持たせるとともに、遂行時の負担を軽減するために、あえて最速までSを伸ばしました。このSラインの意味は「準速100族を抜ける」という点にあります。これによって、控えめメガサーナイトの上をとれるのみならず、大体のメガリザードンXやウルガモスをも抜けるため、これらとの対面で「突っ張る」という選択肢を持つことができます。
技は、メインウェポンであり、遂行技である地震とアイアンヘッドは切る理由がないので確定、サブウェポンには後続のサポートも可能で、かつS操作によって自身の行動回数も増やせる岩石封じを採用。最後の一枠には、害悪、特にピクシーに対して分のいい勝負を展開でき、かつどうしようもない時の悪あがきとしても使える角ドリルを採用しました。ドリルで勝ちを拾った試合もあったうえ、ほかに入れたい技もないので、これで正解だったと思います。
化身ボルトロス@オボンの実
特性:いたずらごころ
性格:図太い
実数値:184-x-132-150-100-131
努力値:H236,B236,C36
調整:
・A182ガブリアスの封じ+逆鱗高乱数耐え
・A182ガブリアスの逆鱗をオボン込2耐え
・A194メガガルーラの猫+捨て身をオボン込確定耐え
・余りをCに全振り
技:電磁波・めざめるパワー氷・草結び・10万ボルト
※理想値前提の表記。実際に使った個体とは異なります。
ここまでの五匹で重めなマンダマンムーの並びに対してメタを張ることができ、なおかつケアが十分とは言えないガブリアス・スイクン・アローにも弱くない駒として採用しました。このため、マンダマンムーの並びには積極的に選出します。
ボーマンダを仮想敵とする以上、捨て身タックルを二耐えせねばならず、そうなると自然にHBベースでの採用が決定しました。この型は、こいつ以外の五匹でやや重いガブやアローとも戦える型であるため、結果的にこの構築にマッチしていたと思います。そして少しでもマンムーを草結び二発で落とせる確率を上げたかったので、余った努力値はCに全振りしました。
技は、ボルトロス最大の強みである電磁波は切る理由がないので確定、ガブリアスやボーマンダに撃つ目覚めるパワー氷も確定としました。次いで電気技としては、スイクンに居座って打てる電気技が欲しかったので10万ボルトを採用。最後にサブウェポンとして、先述したマンムー狙いで草結びを採用しました。草結びはラグラージやカバルドン、トリトドンにも撃てます。
私はS11になって初めてボルトロスを使ってみました。強いですねえこいつ。出した試合はほぼ確実に何かしらの仕事をした印象です。しかもこいつだけで二つか三つぐらい運勝ちしました(1800チャレンジの試合もこいつで運勝ちした)。こいつがいつまでたっても減らない理由を身をもって感じております、これは便利、非常に便利。
なお、本記事に書いているのは、実際の個体とは異なるもので、「本来私が使いたかった個体」であります。
ではここで、私が実際に使っていた個体を見てみましょう
†腕白ボルトロス†
※100:0で図太いの方が強いです、本記事をご覧の皆様はちゃんと図太い個体を使いましょう。
〔選出〕
これがこの構築における基本選出です。
相手の物理受け(クレセやスイクン等)とニンフィアとの対面を作り、ハイパーボイスの火力を押し付けてサイクルを崩し、メガ枠の一貫を取りに行くこと、あるいはメガ枠で叩いてニンフィアの一貫を作ることが、この構築の基本的な勝ち筋になります。
☆ボルトロス+2
主にマンダ軸ミラーに対して選出、ボルトロス以外の二匹はマンダの取り巻きに合わせて柔軟に選出していました。例えば、ヒートロトムがいたらドリュウズを出し、ゲッコウガがいるならバシャーモを出す、という感じです。ボーマンダにいかにして電磁波を当てるかが勝負です。
ドリュウズの通りが良く、なおかつマンダスイクンの並びでドリュウズを後押し出来そうな相手に対して選出、例えばウルガマンダミトムバンギのような並びに対してはこの選出で対応していました。
見せ合い画面でガブリアスやファイアローが見えていて、なおかつバシャーモを選出していきたい相手に対して選出、例えばバシャナットサンダー構築にガブリアスが入っている場合などはこの選出をします。その場合、バシャーモに打ち勝てるポケモン(ガブリアス等)や、バシャーモを止めてくるポケモン(サンダー・スイクン等)をいかにしてボルトスイクンの二体で処理できるかが鍵です。
〔結果〕
通算成績:45勝31敗
最高レート:1858
最終レート:1825
〔雑記〕
個別解説と結果発表が済んだところで、この構築全体について。
基本的にこの構築は「相手より先にサイクルを崩して押し切る」というコンセプトの構築であり、「負けない」構築ではなく「勝つ」構築であります。
この構築、1850までは割と楽に到達出来たのですが、そこからは低迷。最終的には1800すら切りそうになる有様でした。
今思えば、今ひとつ勝ち切れなかった原因としては、(1)きつい相手が多すぎる (2)「読み」の負担が大きい (3)選出の軸になるポケモンが事故死・過労死しやすい
という3つが挙げられます。
まず(1)について。この構築が苦手な並びを列挙すると、ガルガブボルトスイクン・クレッフィゲンガー・マンダゲッコウガ・ギャライボナット・ナットスイクン・クレセドラン等、非常に多く挙がります。特に、数の多いガルガブボルトスイクンの並びに対して明確な回答が存在しない点は大いに反省するべきところでしょう(4度ほどマッチングしたものの、選出がことごとく噛み合わず、全く勝てなかった)。
またこの構築には、単品で辛いポケモンも多く存在します。
具体的には、単純に処理ルートが少ないサーナイトとキノガッサ、選出が縛られやすいゲッコウガ・ライボルト・ライコウ、ニンフィアによる崩しが通用しない霊獣ランドロス、交代際に撃たれる電磁波が面倒なナットレイ辺りでしょうか。ゴリ押しを余儀なくされやすいクレセリアや、ゴリ押しでスイクンを強引に突破してくるガブリアスも少し辛かった。
こうして文字にしてみると、この構築がいかに穴だらけかよく分かりますね......。
次に(2)について。この構築、先述したように、きついポケモンがあまりにも多すぎるため、リスキーな選出読みをするしかない場面が多々ありました。
さらに酷いことにこの構築、クッション役のボルトロス・スイクン共に回復技がなく、なおかつとんぼ返りやボルトチェンジ等の、対面を操作できるような技もありません。そのため、立ち回りにおいてもリスキーな釣り出し交代や、経験に裏打ちされた「読み」が要求されます。はっきり言ってしまえば、使っていて非常にしんどいです。
続いて(3)について。この構築において重要な役割を担うニンフィアというポケモン、こいつは確かに低火力特殊との殴り合いには非常に強いものの、高火力特殊と撃ち合うにはかなりギリギリの耐久しかありません。そのため、例えば相手の初手ライコウが眼鏡10万をニンフィアの急所に当てたりすると、あっさりニンフィアが事故死します。この構築の性質上、ニンフィアの事故死は負けに直結するので、そのような試合はほぼ確実に負けます。
また、この構築における守りの要・スイクンには回復技も無ければ、リフレクターのような負担軽減策もほとんどありません。強いて言えばマンダの威嚇ぐらいです。そのため、この構築の場合スイクンは非常に過労死しやすく、それが負けにつながった試合も少なくありませんでした。
以上を踏まえてこの構築の改善案を考えた時、第一に検討すべきなのは選出率の低いボルトロスとドリュウズの枠でしょう。特にドリュウズはシーズン終盤以外腐っていたと言ってもいいほど選出率が低いため、ドリュウズを抜き、このポケモンが担っていた「ハイパーボイス受け+電気受け+対ピクシー」という仕事に2枠割けるような組み方をすべきだと考えられます。
ちなみにドリュウズの枠を変えるとした時、その第一候補としてはチョッキマンムーが考えられます。こいつを採用すれば、霊獣ランドロス+電気の並び(ライコウランドやボルトランド等)に一枠で対処出来、且つ対ガブリアス性能を引き上げることができます。
またチョッキをもたせて地割れを採用すれば、ドリュウズの持っていた対ピクシー性能をある程度維持したまま、先述したメリットを享受できます。
こう考えると、いわゆる「マンダマンムー」というテンプレの並びがいかに優秀か実感しますね。
さて、反省はこのぐらいにして、今の思いを率直に述べるならば、嬉しさと悔しさが入り混じった複雑な心境、というところですね。正直、自作の構築で、パクリパを使って出した以前の最高レート(1771)を大きく更新できるとは思っていなかったので、それを成し得たことは嬉しいです。且つ、自分の中で、今期が「1800」というラインを目指せる最後のチャンスだとも思っていたので、それを達成出来たことも喜ばしいことです。
しかし、1800到達後に定めた「1900」という目標を達成出来なかったことや、最後の最後に連敗してレートを溶かしてしまった事はかなり悔しいのもまた事実であります。
S12は、リアルに本腰を入れるつもりなので、S11ほどしっかり潜れるわけではありませんが、それでも合間を縫って潜ろうと思います。
あわよくば、「2000」の夢がいつか叶う事を願って。
最後になりますが、S11にて私と対戦してくださった皆様、本当にありがとうございました!
〔Special Thanks〕(敬称略)
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