ゲーム機の解像度について
最近、私は久々にPS2をプレイしてみました。また、ニコニコのとある動画に触発され、ゲームハードについて少し調べてもみました。それらの中で、一つ思った事があります。それは、「SD解像度で十分じゃね?」という事です。
ここでいう「SD解像度」とは、現在主流(と思われる)HD解像度に移行する前の画質であります。具体的には、SD解像度は720×480、HD解像度は1280×720、という画質であり、だいたい4倍くらいの差があります。
ではなぜ、SD解像度で十分だと主張するのか。その理由は以下の3点であります。
(1)SD解像度でも表現力としては十分である事
(2)「どうしてもHD解像度でなければならない」理由が考えにくい事
(3)HD解像度でゲームを製作する際にはデメリットも大きい事
以下、それぞれについて見ていきます。
まず(1)について、これは実際の画面を見てみれば分かりやすいでしょう。
下に掲載したのは、SD解像度のゲーム画面であります。
(上:ラチェット&クランク3、PS2
下:スーパーマリオサンシャイン、GC)
これらのゲーム画面を見て、「SD解像度でも十分綺麗じゃね?」と感じたのは私だけでしょうか。
次に(2)について。聞くところによると、HDゲームの場合、ポリゴンに絵を貼った後、更に処理を施す必要がある、との事です。しかし、先に挙げたSD解像度のゲーム画面を見ていると、「HD解像度で動かしているゲーム内容」が、SD解像度では絶対に実行出来ないのか、と言われると、どうしてもそうは思えないのであります。
実際、過去にはPS3のゲームがPS2に移植された事例もある訳ですし。
最後に(3)について。これも聞いた話ですが、HD解像度となり、ゲーム制作に手間がかかるようになった事で、開発費は数十億〜数百億まで跳ね上がっているようです。もしこれが事実ならば、「HD解像度による、美麗なグラフィック」というメリットよりも、「開発費高騰によって利益が出しにくくなる」というデメリットの方が大きいように思えてなりません。
これらを踏まえると、どうも「HD解像度」という解像度にはリスクの方が大きいように思えてなりません。
今のゲームメーカー各社に求められているのは、高解像度に走る事では無く、「コンテンツ」を考える事では無いでしょうか。
実際、WiiはSD解像度でも売れた訳ですし。
「コンテンツ」を考える為であれば、もう一度SD解像度に戻す......とまでは言わないにしても、これ以上むやみやたらに解像度を上げるべきではない、と思います。
ユーザー側も、「高性能機に安易に飛びつかない」事が必要でしょう。それによって、「ハードの性能よりソフトのコンテンツが重要」という流れを強める事で、ゲーム機の安易な高性能化に少しでも歯止めを掛けられるのではないかと思います。
皆様も、お暇な時にでも考えてみてください。