【ORAS・S16使用構築】ヘラマンダ軸脳筋サイクル・改
皆様こんにちは、木魚でございます。今回は、S16にサブロム(TN: りん)で使っていた構築を紹介いたします。
なお、この構築は私が以前使っていたPTを弄ったものとなっておりますので、よろしければS14の記事も合わせてご覧ください。
今期は、以下の6体を使っていました。
〔個別解説〕
特性:威嚇→スカイスキン
性格:意地っ張り
実数値:187-198-151-x-125-158
努力値: H132 A116 B4 D116 S140
技: 空元気/捨て身タックル/龍の舞/羽休め
調整:
・H: 4n-1
・H-D: C162珠バシャーモのめざ氷最高乱数切り耐え
・S: メガ後に最速霊獣ランドロス抜き
・余りA、端数をBに配分
唯一型を変更した枠であり、脳筋1号。S14当時はASぶっぱの毒羽型でしたが、それではクレセドランとゲンガーがあまりに重く、アローに対する動きも窮屈になってしまうので、それらに対抗できる空元気持ちの龍舞型に変更することにしました。
この個体はS15の頃使っていた個体で、このパーティーにも試験的に投入したところ、問題なく運用できたため、そのまま採用したもの。調整自体は下記リンクの構築から拝借したものです。
(リンクは無断転載ですので、問題があれば削除いたします)
では、毒羽型と比較してどちらが良かったのかというと、実際の所は一長一短でした。
毒羽型よりも優れている点は、対アロー性能と対ゲンガー性能です。特にアローに関しては、毒羽の場合、先制鬼火に怯えなければならないのに対し、この型であれば逆に鬼火を起点にすることが出来るのです。実際、鬼火アローを起点にして相手パーティーを半壊させたことも有り、その制圧力は目を見張るものがありました。
また、ドランから鬼火をもらってしまえば、そのままクレセドランの並びを崩すことすら可能であり、鬼火状態の空元気は非常に強力でした。
一方で、毒羽にしたい、と思う場面も何度かありました。そうなったのは、この型が物理受けの処理に手間取りがちだからです。
先ほど、舞った後の制圧力が云々、という事を言いましたが、逆に言えば舞っていないときの突破力は毒羽型よりも劣っていることになります。そのせいでクレセやカバの処理に手間取ることもあり、そういう時は毒羽にしたいと感じていました。
このように、メリットとデメリットの両方を抱えており、なおかつどちらも大きな要素であるため、今となっては龍舞型と毒羽型のどちらが正解なのか、よくわかりません。
マンムー@突撃チョッキ
特性:厚い脂肪
性格:意地っ張り
実数値:187-199-100-x-112-100
努力値:H12 A244 D252
技:地震/氷の礫/氷柱針/地割れ
調整:
・H-D:C145ボルトの気合玉ほぼ2耐え
マンダの相方であり、脳筋2号。いわゆる「電気受け」が主な仕事です。そのほかにも、ウルガモスの処理や、ピクシーへの地面割りなども請け負っています。
ただ、S14の頃から調整も技構成も一切変えずに続投させたところ、S14の頃以上に選出率が下がることとなってしまいました。その背景には、水ロトムが増えていたことや、ボルト入りの代表的な並びである厨パに対してこいつを選出しなかったこと(理由はゲンガーやガルーラ、瞑想スイクンといった危険なポケモンに隙を見せすぎるため)などが考えられます。
反面、役割がはっきりしていたためか、出せばほぼ確実に活躍したので、変えるべきか変えざるべきか悩ましいところです。
その点も含めて、このパーティを改良するならこの枠から検討したいです。変更案については雑感の項で軽く触れます。
特性:浮遊
性格:図太い
実数値:227-x-189-95-151-105
努力値:H252 B252 D4
技:冷凍ビーム/スキルスワップ/電磁波/月の光
安心と信頼のゴツメ枠、ほぼ全てのバシャーモを受けることが出来、なおかつガルーラ・ガブリアス・ボーマンダもある程度受けることが出来るポケモンとして続投させることにしました。その性質上、ヘラやマンダと相手のバシャが対面した際の引き先として重宝します。
技としては、ヘラのSサポートとマンダ・バシャへのストッパー性能確保のために電磁波を、マンダやガブ、特にガブの起点を回避するために冷凍ビームを採用しました。最後のスキスワは、スキンボイス勢や霊獣ボルトに対して抵抗したり、グライオンのみがまもを崩したりできる技です。
その耐久力は相変わらず健在だったものの、今期は過労死することが増え、特にマンダ軸に対する勝率が下がる原因となりました。とはいえ代わりになるようなポケモンもいないので、これは私の使い方があまりにも雑すぎたという事でしょう。
ヒードラン@拘り眼鏡
特性:貰い火
性格:控えめ
実数値:183-x-127-200-131-108
努力値: H132 B4 C252 D36 S84
技:大文字/ラスターカノン/大地の力/原始の力
調整:
・H:8n-1
・C特化
・H-D:C222メガゲンガーの気合玉確定耐え
・S:4振りFCロトム抜き
・端数をB
(理想値前提の調整、実際の個体とは異なります)
引き続き登板し続けた炎のゴキブリであり、脳筋3号。アロー・クレセ・ニンフィアを崩せるポケモンとして採用しました。それだけではなく、クチート軸のサイクルを阻止して崩すことも重要な役割であり、したがってクチート入りにはほぼ必ず選出していました。
技構成もS14の頃と全く同じであり、炎技を1枠に圧縮するべく、引き続き大文字を採用していました。元記事において、失敗だったと言っていた原始の力も、アローへの有効打を失うのが嫌だ、という理由でそのままにしていました。この技はどうせ撃たないので正直何でもいいです。
使用感はまずまずといったところで、少なくとも以前の記事でこき下ろしていた(下記リンク参照)残飯型よりは数段信頼できると感じました。
眼鏡型の場合、ラスターカノンや大地の力は命中安定なので、これらの技で詰めていけるときは非常に安心感がありました。そのこともあってか、今期はS14の頃と比べ、かなり選出率が上がったように思います。眼鏡の火力を受けられない相手も多く、ある時は崩し役として、またある時は終盤の詰め札として広く活躍してくれた印象です。
特性:根性→スキルリンク
性格:意地っ張り
実数値:169-255-139-x-126-115
努力値:H108 A212 B28 D4 S156
調整:
・A:HBカバルドンをミサイル針で超高乱数2発
・H-B:A194メガガルーラの捨て身タックル高乱数耐え(急所込み88.3%の確率で耐える)
・S:メガ前最速バンギ抜き、且つメガ後に大体のスイクン抜き
元構築から変更なし、カバ・ボルト・スイクン・クレセあたりを崩せて、なおかつガルーラにも弱くないポケモンとして採用しました。配分面では、なるべく「ガルーラに突っ張れる対面性能」と「物理受けを崩せるサイクル性能」を両立できるような配分を目指しました。
なお、Aラインについては、S14の頃に「HBカバルドンを確定2発」と書いていましたが、厳密に計算すると超高乱数2発でした。誤情報を掲載してすみませんでした。
さて、ヘラ自身の話に戻ると、こいつも相変わらずの脳筋っぷりであり、受けを許さない崩し性能は流石といったところでした。クチートやギルガルドへの有効打として入れた地震も撃つ機会が多く、特にクチートを葬る際には大いに役立ってくれました。また連続技をメインに立ち回るため、急所の試行回数も多く、運勝ちを拾いやすかった印象です。選出率・活躍度共にマンダを超えていました。
ただ、Sが遅いため誤魔化し性能が低く、その点はバシャの方が優れているとも感じました。
例えば、バシャであれば大体の火ロトムをステロ+膝で倒せるのに対し、ヘラは大体の火ロトムに燃やされてしまう、といった感じです。
こいつがサザンよりも速かったら文句なしだったんだけどなあ......
化身ボルトロス@オボンの実
特性:悪戯心
性格:穏やか
実数値:185-x-95-146-135-136
努力値:H244 B36 C4 D180 S36
技:10万ボルト/気合玉/電磁波/悪巧み
調整:
・H:オボン効率最大、且つ4n+1
・H-B:A146ファイアローの鉢巻フレドラ耐え
・H-D:C194サザンドラの眼鏡悪の波動オボン込み2耐え
・S:最速70族抜き抜き
S14から変更なし、ゲンガーへのクッション兼悪だくみによる崩し役として続投しました。調整も変わっておらず、下記リンクから拝借したものとなっています。
(リンクは無断転載ですので、問題があれば削除いたします)
今期はS14の頃よりは若干選出率が落ちたように思います。
それでも、選出した試合ではきちんと活躍し、悪巧み気合玉でナットレイを吹っ飛ばしたり、そもそも先制悪巧み自体が瞑想を積む水タイプ(スイクンやメガヤドランなど)への対抗策になっていたりと、強さを感じる場面が多々ありました。もちろん、散り際に電磁波を撃つことで、後続のヘラやマンムーのサポートをこなすこともできる万能選手でした。
このように、こいつの性能自体にあまり文句はありませんが、強いて注文を付ける点があるとすれば、水ロトム、特に眼鏡水ロトムに打ち勝てない点です。こいつの10万では水ロトムを2発で落とせず、それに対して水ロトムの眼鏡ドロポンはオボン込でも2耐え出来ないため、眼鏡水ロトムと打ち合う際、一度ドロポンを避ける必要があり、その点はややマイナス評価といったところです。
〔選出パターン〕
言わずと知れた有名な並び。この構築の場合、ヘラクレセ+ボルトorドラン、という並びが基本選出です。こちらの並びを選出するのは、ヘラが刺さっていて、なおかつ炎もしくは鋼の打点が欲しい時です。
例えば、クチート軸やニンフィア入りのマンダ軸に対してはこのセットで選出していました。
ゲンガー入りの並びにヘラを選出したい場合、基本的にこの形で選出します。
例えばアローのいない対面厨パに対しては基本的にこの選出で対応していました。この選出をする場合、クレセリアとボルトロスで電磁波をまき散らし、ヘラの一貫を作ることが勝ち筋となります。
クレセリアがいるにもかかわらず、どうしてもマンダを選出したい場合、この形で選出します。その場合、ヒ―ドランでクレセリアを崩し、マンダで詰めていく事、あるいはマンダで叩いてドランを一貫させることが目標となります。
マンダ軸で選出する際の基本形、電気受けのマンムー、物理受けのクレセリアと連携してサイクルを回し、マンダの一貫を作りに行きます。
〔結果〕
最終レート1800/最終順位2655位
〔苦手なポケモン・並び〕
☆メガサーナイト: 無理。この構築では誰も受けられません。気合玉を持っていた場合、ヒ―ドランを含めて誰も対面から勝てません。マンダにしても、威嚇をトレースされてしまうと返り討ちに合うため、この構築にとって天敵といえる存在です。ぶっちゃけ切ってます。
ただ、なぜか選出されないことがあり、それに救われた試合もありました。
☆ゲッコウガ: とてもつらい。ヘラで処理できる場合もなくはありませんが、ダストシュートを持っていた場合、大きくこちらの並びを荒らされてしまいます。
☆サザンドラ: 誰も受けられません、気合で麻痺を撒くしかありません。
☆水ロトム: 処理が面倒だ、という報告を受けているので、ここに掲載。ヘラで処理しようとすると上から鬼火を入れられるリスクがあり、かといってマンダで起点にしようとすると電磁波を入れられて足を奪われるリスクがあります。
ただし、電磁波を持たず、鬼火でマンダを誤魔化そうとしてくる個体は基本的にマンダの起点ですので、そこまで絶望的にきついわけではありません。めんどくさいけど。
☆マンダガルド: きついのはガルドが毒守型だった場合であり、その場合ヘラがマンダの起点となり、クレセがガルドに起点にされるので、どうしても後手後手に回りがちです。
〔雑感〕
今期の序盤はリアルの事情で忙しく、ポケモンをやる時間も気力もなかったはずでしたが、終盤になると時間を捻出できてしまったので、結局また懲りずにマンダ軸で潜っていました。本当にあのポケモンは妙な依存性があって困りますね。今期の本ロムでは別系統の構築を回しており、新しいマンダ軸の案も思いつかなかったので、S14に使った並びを流用して潜っていました。
ヘラの性能自体は相変わらず高かったものの、どうにも動きづらいと感じる場面も増えたように思います。特にゲッコウガが増えすぎており、こいつとマッチングするたびに、対応に追われて苦しんでいました。本当にあいつ、技範囲広すぎませんかね......
ゲッコウガのみならず、このパーティは相変わらずサナが重かったり、クレセドランに対するメタが甘かったりと詰め切れていない部分も多いので、いったん今期いっぱいで解散することにしました。来期はゲッコウガを受けられるポリゴン2が使いたいです。
おそらく、今の並びのうち、ヘラマンダクレセボルトの4枠は間違っていないと思うのですが、ドランとマンムーの枠、及びマンダの型については最後まで最適解を得られなかったと感じています。特に選出率の低かったマンムーについては再検討したいですね。
ちなみに、マンムーに代わる電気受けとしては、S14の記事でも取り上げたHDポリ2の他に、草結び持ち以外のボルトとも打ち合えて、なおかつスイクンやロトムにも弱くない穏やかトリトドンが挙げられます。こいつであれば、ロトムに受けだしが可能になるので、「水ロトムが面倒」という欠点をある程度補うことが出来ます。
反面、トリトドンにマンムーほどの火力や汎用性は期待できないため、その点が悩ましいところですね。
今期全体の事を言うと、今期は準備に割ける時間があまりない中で、久々に目標を達成でき、非常に安心しています。前期の同じ時期はお通夜モードでしたから......
構築の完成度自体はおそらく前期の方が高い、と思われますが、それでも自作したこちらの並びだけが目標を達成できたあたり、「構築への理解度」というのがいかに重要なのかしみじみと感じております。
最後になりますが、私の構築を使ってくださった南やくみさん、並びに私と対戦してくださった皆様、ありがとうございました。S17でお会いしましょう。
何かありましたらコメント欄、もしくはTwitter @mokugyo327まで。
〔special thanks〕
南やくみさん(構築の採用、及び情報提供ありがとうございました)