電磁波スキスワクレセリア
私はORASレートにてとある型のクレセリアを3シーズン(S18まで含めれば4シーズン)に渡って使い続けており、某氏にネタにされた事もありました。その型というのは、
性格:図太い
努力値: H252 B252 D4
技: 冷凍ビーム/電磁波/スキルスワップ/月の光
というような型、つまり「電磁波スキスワクレセリア」です。ORASを振り返った時、このポケモンについて記事を書いていなかった事に気付いたので、ORASとお別れする前にこのポケモンの事を記録しておきます。
このクレセリアは、元々は「へラクロスとセットで運用する」という事を念頭において考えたものです。その際、クレセリアに求めた性能は以下の4つ。すなわち、
(1)バシャ・リザ・マンダ・ルカリオのストッパー
(2)高火力特殊(サザン・ガモスなど)の誤魔化し
(3)ガルーラの削り
(4)S操作
という4つの能力です。これら4つのうち、最初に考えたのは(4)のS操作についてでした。S操作の手段を確保すれば、へラクロスとの連携によって(1)や(2)の条件も同時に達成できると考えられます。
ヘラ軸のS操作としてはトリルと電磁波の2パターンが考えられ、私は後者を選択しました。トリルは長くとも4ターンしか持続しないのに対し、電磁波は一度撒いてしまえば永続的にS関係を逆転できると考えたからです。なおかつ、電磁波を当てられればサザン・ガモス・バシャ・リザといった強力なアタッカーも後続で縛れるようになるため、クレセリアに求めた(1)と(2)の条件も満たせる事にもなります。という事で、電磁波の採用が決定。トリルではなく電磁波を撒いてS操作をしていく以上、このクレセリアは「切る」動きよりも「切らない」動き、すなわち物理受けとしての動きがメインとなる、と考えられたので、回復ソースとして月の光を採用しました。実際のところ、たまに三日月の舞が欲しくなる試合もあったものの、それ以上に月の光を使う頻度が圧倒的に高かったので、物理受け型でよかったと感じています。
ここまで考えたとき、ふと私は「スキルスワップを組み込んでみたい」という事を思いつきました。というのも、この技を搭載することで、厄介なバトンバシャ+天然縮小ピクシーの並びに対する回答となったり、クチートの力持ちを奪って流したり、ポイヒガッサやみがまもグライオンへの切り返しとして使えたりと、誤魔化せる範囲を広げることが出来、選出時の使い勝手がぐっと良くなる、と考えたからです。そこで半ば試験的にスキルスワップを採用してみる事にしました。
スキスワクレセというと、攻撃技はガルーラの身代わりを割れるように、という事でサイキネを選ぶのが一般的、だそうですが、その場合、ある大きな問題がありました。それは、「剣舞ガブリアスの起点にされて全抜きされかねない」という問題です。実際、別の構築にて毒スキスワ型で運用した結果、ガブに剣舞されて全抜きされた試合もありました。これを回避する手段として冷凍ビームを採用、冷凍ビームがあればもしガブに剣舞されてしまっても1:1交換に被害を抑えることが出来ます。なおかつ、冷凍ビームは対マンダ性能をも引き上げる技であるため、このクレセリアの採用理由ともマッチした技でした。
以上の経緯を経て、冷凍ビーム/電磁波/月の光/スキルスワップ、という型のクレセリアが誕生しました。結果として、前半に掲げた4つの要求をある程度満たしつつ、そこに特性頼みのポケモンに対する誤魔化し性能をも組み込んだ、非常に欲張りな型に仕上がったと自負しています。
なおこのクレセリアとともに採用するポケモンは、S操作をアドバンテージにできるポケモン、つまり中~低速で高火力・広範囲なポケモンがふさわしいでしょう。このクレセリアはアタッカーを止める性能こそ高いものの、耐久ポケモンを崩す事が出来ないため、できれば崩し性能の高いポケモンが望ましいです。で、そのような条件を満たすのは、
そう、へラクロスという事になります。
このように、メガヘラクロスと電磁波スキスワクレセリアには双方向のシナジーがあり、なおかつこのクレセリア自身の対応範囲も見た目以上に広いので、6世代においては電磁波スキスワクレセリアも有用であったと考えています。
ちなみに第7世代では電磁波が大きく弱体化するらしいので、もしそうなった場合おそらくこのクレセは使い物になりません。残念。
(追記)このクレセリア入りの構築記事を発表した当初、身代わりガルーラ無理じゃないの?という趣旨のコメントを頂きました。
確かに身代わりガルーラは処理出来ませんが、身代わりガルーラ自体ほぼ見なかった(200戦ほど回して2回だけ)上に、遭遇した試合は全てなんだかんだ勝てたので、切ってしまっても問題ないと考えています。
以上で電磁波スキスワクレセリアの考察を終わります。前回予告したとおり、6世代の記事はこれが最後となります。
第7世代でも活動自体は続けていくつもりですので、今後とも「エンジョイ勢がなんか言うだけ」をどうぞ宜しくお願いいたします。