【ポケモンSM】催眠ゲンガーの対策を考える
最近、無視できない割合まで増えつつある催眠ゲンガー。PGLによると、なんと約4割ものゲンガーが催眠術を搭載している、との事です。
今回は、そんな理不尽ポケモンこと催眠ゲンガーの対策に必要な条件や、具体的な処理ルートについて考えてみました。
〔対策〕
このポケモンに対応する手法としては、大きく分けて以下の6つが考えられます。
(1)上から1撃で倒す
(2)ラムで催眠術を切り返す
(3)マジックミラーや絶対眠りで無効にする
(4)眠りを封じて展開する
(5)高耐久ポケモンで圧殺する
(6)避ける
このうち(6)は運に依存する行動となってしまい安定しないので、今回は(1)~(5)の処理ルートについて検討します。
(1)上から1撃で倒す
これについて考えるためには、そもそもメガゲンガーの上を取れるポケモンを把握しておく必要があります。
(A)S種族値が130より高い
(B)S種族値が70以上で、且つスカーフを着用可能である
という2条件のうち少なくとも一方を満たすポケモン、となります。
(A)については非常に数が少なく、メガミュウツーYとデオキシスを除くと、
これら10体しか存在しません。
これらの中でも、フェローチェ・アギルダー・ ライボルト・ジュカインの4体は打点が足りずメガゲンガーを1撃で倒せないので、「上から行動させずに倒す」という目標を達成出来そうなのは、
これら6体という事になります。
この方法の問題点は、ゲンガーに逃げられる可能性がある、という事です。このリスクは、特にZ頼みとなるテッカニン・マルマインの2体にとっては非常に深刻な問題です。
Z技は1試合に1度しか撃てないので、空振りしてしまうと結局ゲンガー側に圧殺される恐れがあります。
逃さずに処理出来そうなのはメガプテラの追い討ちでしょうか。
プテラは、逃げようとするゲンガーを追い討ちで仕留めることが出来ます。それ読みの居座りを嫌うなら、噛み砕くと両立すれば択にはなるものの両対応出来ます。
続いて(B)の条件を満たすポケモンについて考えます。
と言っても、S種族値が70以上のポケモン、となると全部で391体にもなるので、それら全部に対して考察する事は非現実的です。
そこで、今回はスカーフで奇襲を試みるに当たって必要な条件を整理しておくこととします。
(B)の条件を満たすポケモンで、ゲンガーを奇襲するためには、「ゲンガー側の居座りを誘導出来て、尚且つ返しの攻撃で倒せる」という条件を満たす必要があります。
ゲンガー側が逃げてしまうポケモンにスカーフを持たせても、結局逃げられた上に後続がゲンガーにキャッチされるリスクがあるので、ゲンガーの居座りを誘導したいところです。
なおかつ、せっかく奇襲を決めても倒せなければアドバンテージにはならないので、奇襲で処理するならゲンガーをワンパン出来るだけの火力が欲しいところです。
以上が、上から何もさせずに倒すルートとして考えられます。
次に(2)のラムで催眠術をかわして切り返す、というルートについて考えます。
このルートを成立させるためには、
(α)催眠術をかわした後の反撃でゲンガーを落とせる
(β)ラムで催眠術をかわした後、積み技でゲンガーを縛れるようになる
という2つの条件が最低限必要であります。
なおかつ、この方法はどちらかというと役割破壊に近い動きなので、出来れば
(γ)催眠術を誘いやすい
という要素も併せ持っておきたいところです。
例えばHAラムナットレイは、登場当初はラムが警戒されにくく、なおかつ耐久型のイメージが強かった為に、ラムで催眠術をかわしてジャイロでワンキル、という動きが成立しやすかったのだと考えられます。今は周知されたので逃げられるかもしれませんが......
汎用性のありそうな所でいうとラムウルガモスが良さそうです。ラムで催眠術をかわしつつ、次のターンの炎技でゲンガーを縛る事ができます。
ちなみに、CSメガゲンガーを確定1発にする為に必要な火力を指数で表すと、物理技の場合36097、特殊技の場合41511です。
続いて、(3)の特性による対策について考えます。
催眠術を無効に出来そうな特性としては、マジックミラーと絶対眠りの2つが考えられます。
前者のマジックミラー持ちとしては、
これら4体が考えられます。
ただ、ネイティオ・エーフィについてはサイキネを嫌ったゲンガーが逃げる恐れがある事、ヤミラミも同様にゲンガー側が突っ張って来にくいと考えられる事から、これら3体は「催眠ゲンガーを狩る」というよりも、「催眠術を展開させない」という方向性に重きを置いたポケモンだと言えそうです。
中でもヤミラミについては、1度メガシンカ出来れば催眠術読みで繰り出す動きすら可能になるので、並びが開拓されれば催眠ゲンガーメタとして有力である、と考えています。
アブソルについては、気合玉読みで不意打ちを撃つか、身代わり読みでそれ以外の悪技を撃つか、という択が生じてしまうので、催眠ゲンガー対策としては使いにくそうです。
次に、(4)の眠りを封じて展開するルートを検討します。
個人的には、こちらのルートに注目しています。特に、カプ・レヒレ+追い打ち枠、という並びが催眠ゲンガーメタとして有用なのではないかと考えております。
催眠を封じるルートとしては、他にも挑発やエレキフィールドが考えられますが、そもそも挑発はゲンガーの上から挑発できるポケモン自体が非常に少ない為、一旦考えない事とします。
エレキフィールドはコケコ以外のポケモンで展開しようとすると1ターンの隙を与えてしまう上、コケコとゲンガーの対面でゲンガーの行動を予測しにくく不安定になる可能性がある事から、レヒレ+追い打ち枠、という動きと比べ安定性が低いと考えています。
コケコ以外のポケモンについていうと、メガライボルトで上からエレキフィールドを貼りつつボルチェンを叩きつけるのは面白いかもしれません。
以上2点から、レヒレ+追い打ち枠の並びは他の状態以上封じと比較しても差別化出来ていると考えています。
更に、レヒレで催眠術を封じに行く強みとしては、ゲンガー側が突っ張って来やすい、という点が挙げられます。そこを追い打ち枠で捕まえつつ、追い打ちでゲンガーを処理、という動きが理想です。
ただし、この方法にもリスクはあります。
具体的には、ゲンガーに身代わりを貼られて逃げられる事がリスクとして考えられます。この動きでゲンガーに逃げられた場合、レヒレをキャッチされて処理されてしまう恐れがあるので、その点については注意が必要でしょう。
このリスクに対しては、追い打ち枠としてバンギラスを採用し、身代わりを貼られた場合に、交代際で吠えるを押せば誤魔化しになります。運次第なので誤魔化しにしかなっておりませんが......
このレヒレ+追い打ち枠、という並びについてはこちらでも考察しておりますので、宜しければ合わせてご覧ください。
また、持ち物で対策する、という手も考えられます。
具体的には、ポイヒグライオンの地震で処理、などの方法が考えられます。
ただし、こちらの方法は展開に1ターンの隙が生まれるので、守る読みで身代わりを合わされると一気に不利になる点が難しい所です。
(追記)
(5)の高耐久ポケモンで圧殺する、という方法はFFの某氏から教えていただいた方法です。
具体的にはラッキーやハピナスでリソースを管理し、催眠や気合玉のPPを枯らせばゲンガーといえども無力化出来る、という理屈のプランです。
ただ、このルートはゲンガー側が逃げてしまい、後続をキャッチされるリスクが伴います。
以上、大きく分けて5パターンのルートを考察してみましたが、完全な対策は非常に困難ですね......