組み始めのポケモンと要求定義
最近、構築の改良案を練っている時に痛感している事。
それは、たとえ「使いたいから」という感情が採用理由であっても、その枠に対する要求定義をしておかなければならないという事である。
皆様は構築を組んでいる時、「組み始めに採用したポケモンが1番活躍しない」ということはないだろうか。少なくとも私はそのようなことが多々ある。
この現象、おそらく2体目以降のポケモンは期待する役割や想定する動きがある程度明確なのに対して、組み始めのポケモンだけは、採用する際にそのような要求定義が出来ていないからだと考えられる。
主に好きなポケモンから組み始めるタイプの方に起こりやすい現象であろう。
ここで言う「要求定義」とは、そのポケモンに期待する役割や動きを明確化するという事。補完枠を考える際は、「Aが重いので役割を持ちたい」とか「BCという並びを崩したい」といった風に、自然と要求を明確化しているはずである。
しかし、組み始めのポケモンだけは、「使いたいから」という一種の愛だけで(本人にとっては)採用理由が明確になってしまうためか、この様な要求定義が疎かになりがちである、と考えている。
実際、私自身もORASの頃から長いことボーマンダにこだわって来たが、その理由のほとんどは「使いたいから」という愛と意地であり、具体的な要求については「ルカリオを止める」という事以外はろくに定められていなかった。反省している。
この状況の弊害として、組み始めのポケモンが余り活躍せず、他のポケモンに変えた方が良いと判断した場合に、改良案が出て来にくい、という事が挙げられる。
その理由も単純で、組み始めのポケモンに対する要求がそもそも明確ではないので、代わりの枠にどの様な条件を設定すればいいかを決定できないせいである。
採用するかどうかを検討する際の条件をそもそも定義できないのだから、変更案を探すのに難儀するのも当然である。
私自身も、S4の構築(下リンク参照)を改良したいと考えた時、組み始めのマンダが腐り気味であったため変えたくなったものの、要求定義が出来ていなかったため上手い変更案を見つける事ができなかった。
この「組み始めのポケモンの役割があやふや」という状況は、組み始めのポケモンに対する要求を定義してから構築を組む事で回避出来る。
例えばこちらの記事では、モクローというポケモンを組み始めとしている。この構築においてはモクローへの要求も明確化できている事がわかる。
(リンクは無断転載なので、問題があれば削除いたします)
この組み方なら組み始めのポケモンに対する要求が明らかなので、改良案を練る際も迷走せずに済む。
好きなポケモンから構築を組み始める際も、「採用理由は愛」で済ませるのではなく、役割を明確化する事が重要である。