エンジョイ勢がなんか言うだけ

日記帳 Twitter:@mokugyo327

採用理由

 私は前々から、いわゆる「採用理由」ということについて疑問を覚えている。

 「採用理由」というと、一般的には「そのポケモンを採用した理由」ということになるのだろうが、もっと突き詰めて考える事が出来るのではないかと感じるのである。具体的には、採用理由として「そのポケモンのその型を採用しなければならないと考えた理由」を挙げられる状態こそが理想なのではないか、と感じるのである。

 採用したポケモンがそのポケモンでなければならない理由を提示できない場合、そのポケモンに期待した役割もしくは条件を満たすポケモンであれば誰でもいい、ということになる。つまり、その構築においては、その枠について再検討の余地が残っており、候補を煮詰めきれていない、という事になるからである。

 なぜここまで言うのかというと、私の経験上、構築を改良したい時、活躍度が低いと感じるポケモンについて優先的に採用理由を検討してみると、打開策が浮かびやすいからである。

 以下、実例を用いて説明する。他の方々の構築を批評出来るほど偉くないので、自分の構築を用いて述べる。

 下の構築を見ていただきたい。

mokugyo327.hatenablog.com

 

mokugyo327.hatenablog.com

 上の並びを使っていた頃、どうにもスカーフ霊獣ボルトロスの使い勝手が悪く、他のポケモンに取り替えたいと考えていた。

 そこで、「スカーフ霊獣ボルトロスを採用した理由」について考えたところ、実はゲッコウガメガゲンガーを上から処理出来るポケモンであれば何でも良かった、という事に気づく事が出来た。

 それを受けて、ゲッコウガメガゲンガーを上から叩ける、という条件を満たす上に、積んだウルガモスや霊獣ボルトロスを止められる、という性能を持つスカーフウツロイドに変える、という改良案にたどり着く事が出来た。レートももちろん伸びた。

 この体験から、構築を改良したい場合、そのポケモンでなければならない、という理由を明確に答えられるところまで煮詰めきれていない枠を優先的に検討する事で、改良案を見つけやすいと考えるようになった。

 可能であれば、採用した6体のポケモンの性格・努力値配分・技構成全てについて、そのポケモン・その型でなければならない理由を明確に答えられるところまで考える、というのが理想だろう。と言っても実際にそこまでやるのはほぼ無理なので、せめて補完として採用したポケモンについては、そのポケモンでなければならない理由を説明できるようにしておきたい。

 

 以上の話を要約すると、「ポケモンを採用する際は根拠を持って採用するべきだ」という事になる。

 この1文だけ見ると当たり前に見えるかもしれないが、いざ構築を組む、という段になると、「なんとなく」でポケモンを採用してしまう事も多いのではないか。そういうのは避けよう、という事である。

 と言っても、私自身ついつい「なんとなく」でポケモンを採用してしまいがちなので、自戒の意味も込めてここに記録しておく。


(追記)

 この記事を読んでくださった方が、「好きなポケモンを使いたいけど、そのポケモンを使う合理的な理由が浮かばない、どうすればいいのだろうか」という趣旨のコメントを述べておられたので、補足。

 本文の内容は主に補完枠に焦点を当てた話であり、構築の出発点に関しては「なんとなく刺さっていると思ったから」とか「好きだから」という理由もありだと思う。

 現に、私自身も「好きだから」というだけの理由で、毎期のようにボーマンダを出発点として構築を組んでいる。

 無論理想はその出発点にも合理的な理由づけをした上で、採用した全てのポケモン・全ての型について明確な理由をつける事であるが、現実的には極めて困難である。

 実際のところ、出発点については直感や好みで決めつつ、補完枠については「その枠でなければならない理由」を明確にして選ぶ、というやり方が現実的な落とし所だと考えている。