【USM・S7使用構築】リザYグロスにボルトランドを添えて
今回は、私がS7で使っていた並びを紹介いたします。
〔構築の経緯〕
以下のような経緯で並びが決まりました。
(1)「今期はメタグロスが刺さっている」という話を聞きつけグロス軸で組むと決める。
(2)グロスと相性が良く、相手のミミッキュをケアしつつ対面操作のできるランドロスを採用。
(3)ここまで組んだ時点で、「ランドロスで物理受けを引きずり出しつつ蜻蛉を撃って崩しの起点にする」というコンセプトを立てる。
呼ぶカバを崩せるアシレーヌを採用。
(4)相手のアーゴヨンが非常に怖かったので、ストッパーとしてミミッキュを採用。
(5)残り2枠は迷走したものの、最終的には面倒なコケコを処理できる上にZ技に依存しない崩しが出来る霊獣ボルトロスと、HBカバに強く炎高打点の撃てるメガリザYの2体を選択。
〔個別紹介〕
以下の6体を使っておりました。
特性:クリアボディ→硬い爪
性格:陽気
実数値:167-185-171-x-131-178
努力値:H92 A156 B4 D4 S252
調整:
・H-B:A182ガブリアスの地震+鮫肌耐え、A216ランドロスの地震を高乱数耐え
・最速
・余りA
何の変哲も無いメタグロス。今回はこのポケモンから組み始めました。
技構成は遂行技のアイヘ冷Pと、終盤の勝ち筋になるバレットと、ミラーやガルドに抗える地震の4つです。毒や雷Pが欲しい場面はありましたが、切れる技が無かったので断念しました。
配分もテンプレのような振り方なので、型についてこれ以上説明することはありません。
今期はミラーマッチが多発し、その度に運ゲーになる点は心臓に悪かったものの、それを差し引いても使用感が非常によろしく、まさに軸と呼ぶに相応しい活躍をしてくれました。ミミッキュやアーゴヨンと対面からなら殴り合えるのも偉い。
特性:威嚇
性格:呑気
実数値:196-165-152-x-114-99
努力値:H252 B228 D28
調整:
・H-B:A156ミミッキュのA+1ぽかぼかフレンドタイム耐え
・余りD(C特化リザYが放射を撃ってきた場合に乱数が2つずれる)
この構築の核になるポケモン、ミミッキュに後出しから蜻蛉返りを撃てる枠として採用しました。
技は遂行技の地震とコンセプトの蜻蛉の他、リザードンに抗いたかったので封じ+ステロのセットを採用しました。
このポケモンの呑気という性格は、腕白狙いで厳選していた時に誤ってキープしてしまい、再厳選の手間を惜しんでそのまま使ったものです。この性格にしたことで、相手のランドロスとの対面で確実に下から蜻蛉を撃てるようになったため、結果的には呑気で正解だったのかもしれません。ランドランド対面から蜻蛉を撃ってグロスにつなぐ動きは非常に安定感がありました。
耐久面の少し変な調整ラインは当初バンジの実を持たせていた頃の名残です。バンジ自体は発動機会も多く非常に優秀だったものの、ゴツメに触らせて削りを入れたい場面があまりにも多かったのでやむなく変更しました。
以上のように割と紆余曲折のあった枠でしたが、対戦ではこの構築全体を1体で纏め上げてくれていました。統計は取っていませんが選出率はおそらくトップ、本構築のエンジンとも言える働きぶりでした。
ただ一方で、毒を切ったせいで崩し性能が皆無であり、それ故に相手のカバやポリ2(特に後者)に苦しむ要因となってしまいました。
持ち物についても、バンジが無いせいで肝心のミミッキュに安定しなくなったので、この点についても要検討です。
特性:激流
性格:控えめ
実数値:187-71-102-176-145-83
努力値:H252 B60 C108 D68 S20
調整:
・H-D:C222メガゲンガーのヘドロ爆弾確定耐え
・12振り60族抜き、余りC
7世代の水御三家、カバを崩せてリザマンダに抗える枠として採用しました。カプ・レヒレではない理由は、レヒレだとリザをZ技1発で落とせず動かれてしまう上に、瞬間火力が低く崩すのに時間がかかるからです。
調整は下記リンク記事の調整そのまま、技もテンプレの4つです。
(リンクは無断転載ですので、問題があれば削除致します)
このポケモン、火力は申し分なく、耐久面も1発は耐えてくれる数値であるため、後述のミミッキュ以上に信頼しておりました。
ただ、ポリ2を抜けずに勝ちを拾い損ねた試合があったので、Sラインについてはもう少し伸ばすべきでした。
ミミッキュ@ゴーストZ
特性:化けの皮
性格:意地っ張り
実数値:130-156-100-x-126-148
努力値:A252 D4 S252
技:シャドークロー/じゃれつく/影打ち/剣の舞
第7世代のトップメタ。本構築では、構築を組み始めた時非常に怖かったアーゴヨンへのストッパーとして採用しました。
その事もあって当初は崩しを兼ねた呪い痛み分けミミッキュZ型でしたが、高耐久ポケモンに再生連打で粘られると崩しきれない事が多かった為剣舞霊Z型に変更しました。
今期の反省点として、あやふやな採用理由故にミミッキュをあまり信用できず、使いこなせなかった事が挙げられます。
ガモスやリザYのケアに苦しむ事が多かったのですが、ミミッキュをもっと信用出来ていればそのような事態も避けられたのかもしれないと思う事頻りです。
霊獣ボルトロス@オボンの実
特性:蓄電
性格:控えめ
実数値:164-x-91-203-118-138
努力値:H76 B4 C156 D140 S138
技:10万ボルト/気合玉/ヘドロ爆弾/悪巧み
調整:
・H:オボン意識の4n、オボン込みで地球投げ4耐え
・C:ヘドロ爆弾でCSカプ・コケコを確定
・S:準速カプ・レヒレ抜き
・余りD
アーゴヨンと競合してもなおトップメタを張り続けるおじさん。ここまで組んだ段階でカプ・コケコがやや重く感じたので、コケコのボルチェンを無効に出来る枠として採用しました。なおかつ、このポケモンはZ技を使わずとも十分な火力が出せるので、他の枠にZ枠を渡せる点も魅力的でした。
技は10万悪巧み気合玉というよくある3つに加え、コケコへの遂行技としてヘドロ爆弾を採用。コケコがボルト対面で殆ど逃げないので、コケコ対面では容易にアドを取る事が出来ました。
CSぶっぱではなく耐久に努力値を割いたのは、CS振りだとSが過剰である一方、耐久が足りず結局思うように動けないことが多かったからです。
最速が生きるのは対リザくらいだと感じており、それなら最低限のSを確保しつつ耐久に振った方が使いやすいのではないかと考えております。
実際に耐久に振って行動回数を増やしたボルトロスは非常に使いやすく、ボルトランドグロス、という出し方が基本選出となったほどでした。
特性:猛火→日照り
性格:控えめ
実数値:159-111-121-220-136-135
努力値:H44 B180 C164 D4 S116
技:大文字/ニトロチャージ/ソーラービーム/目覚めるパワー氷
調整:
・H:16n-1
・H-B:A156ミミッキュのZシャドークロー+影打ち耐え
・S:最速70族抜き=ニトロチャージ1回で最速メガゲンガー抜き
・C:H215-D93カバルドンをソーラービームで超高乱数1発
・余りD
一番最後に入って来た枠であり、一番あやふやな枠。HBカバに有利で「崩し」が出来る枠として採用しました。
配分は下記リンクの記事を参考に改変したもの。最低限の行動保障をかけつつCSを伸ばせるような配分を目指しました。
(リンクは無断転載ですので、問題があれば削除致します)
技構成は、連打の効く文字、Sを上げるニトロチャージ、HBカバや水ポケモンを消しとばすソラビの他に、マンダやランド、グライオンなどを崩せるめざ氷を採用しました。
文字の枠は放射にしたい場面も多々あったものの、HSメガゲンガーへの確定数が変わってしまうのでやむなく不採用となりました。
めざパの枠は当初ドランやポリ2意識の気合玉だったものの、使った記憶が無かったので最終盤に変えました。
しかし、そのせいでドランに怯えて選出出来ない事態が多発した上、ゲンガーの道連れを透かす動きも出来なくなってしまい立ち回りの柔軟性が大きく落ちてしまいました。めざパも殆ど役に立たなかったので、絶対に気合玉の方が良かったと後悔しております。
使用感自体は可もなく不可もなし、と言ったところです。正直メタグロスやボルトロスが強すぎてあまり出番が無かった、というものその一因です。アシレーヌと同時選出した際に、日照りのせいでアシレーヌの邪魔をしてしまう場面があったのもマイナスポイント。
ただ、面倒なカバや非常に重い雨パに抗えるのはありがたいので、結果的にリザYが正解だったのかもしれません。
〔選出パターン〕
☆or++1
最も基本的なパターン、ランドロスの蜻蛉返りでパーティを回しつつ、ボルトロスやZ枠で崩してメガエースを通すのが本パーティのコンセプトです。
1番多かったのはボルトランドグロス、という選出でした。
☆++or
ゲンガー入りの受け回しに対する選出。先発リザで相手のゲンガーを排除し、裏のボルトロスで崩しにかかる選出です。
ラスト1体はゲンガーが怖いならミミッキュ、グライオンや物理受けを重くみるならアシレーヌを選出します。
〔苦手なポケモン〕
☆ :ポリ2単体なら崩すルートはあるものの、裏のドランやゲンガーと合わせて固められると突破が困難でした。
☆:アシレーヌで殴り合いに行ったらダストを撃たれ、ダストチェックのためにグロスに引いたら悪波を撃たれると行った有様で、行動が全く読めないのが非常に辛かったです。
誰も上を取れないのも辛かった一因。
☆:誰も上を取れないせいで、ほぼ確実に何かしらの仕事をされる点が辛かったです。特にグロス軸で選出している場合にゲンガーが出てくると辛かった印象。
リザYを選出していればある程度対抗出来ますが、ゲンガー入りに都合よく毎回リザを出せる訳でもありません。
☆:グロスミラーで対応しようとすると同速運ゲー、それ以外のルートで倒そうとすると怯み運ゲーといったように、どう転んでも運ゲーになってしまう点がしんどかったです。
しかも何故かよく運ゲーに負けていたような印象。なんでだろうなあ......
☆:炎+電気+氷の範囲を受けられない上に、こちらからの攻撃も通りにくい点が単純に対応しにくかった印象です。
☆:1度舞われてしまうと、ミミッキュかせいぜいアシレーヌでしか止まりません。
そのせいで強引にステロを撒こうとして負けてしまった試合もあり、とにかく立ち回りを歪まされていました。
〔結果〕
最高レート1926/最高順位1008位
最終レート1831/最終順位2395位
〔雑感〕
USM初めてのシーズンという事で、レートのインフレもありS5以来4ヶ月ぶりに1900まで辿り着くことが出来ました。
1900から潜ったのはS4以来半年ぶりですが、久々に1900帯で対戦出来たのは非常に楽しかったです。最後の最後で溶かしてしまったのは悔しいですが、それも実力として受け入れております。
勝てなかった理由を考えてみるに、構築とプレイングの両面で反省点が複数浮かびました。
初めに構築面から触れると、
・終盤の環境に合っていなかった事
・役割破壊要素の不足(特にランドロス)
以上の2点が問題でした。
特に前者の問題は深刻で、最終日にはこのパーティの苦手なゲッコウガやポリ2ゲンガーとうんざりするほどマッチングし、その度にレートを献上していた記憶があります。
次にプレイングの面では、
・勝負所で弱気になっていた事
・ウルガモスに怯えすぎていた事
・ミミッキュに対する理解不足
という3点が反省点です。
中でも一つ目の反省点は私自身の根本的な弱さであります。強気に読みを通さないと勝てない場面で無難な択を選んでしまうといったことや、相手の選出を絞れずこちらの3体で相手の6体をケアしようとしてしまうといったことが複数回あり、自分の臆病さと勝負弱さを実感しました。
ここまで反省文のような文章になってしまいましたが、パーティ自体は火力の高い面子が多く、高火力で相手を粉砕するのが楽しいパーティでした。
久々に全力で2000を目指すのは大変楽しかったので、来期以降もレート対戦を続けようと思います。
まずは2ロム体制で潜れるようにサブロムを進めるところから始めます。
最後になりますが、S7にて私と対戦してくださった皆様ありがとうございました。
次回はS8にてお会いしましょう。