サイクル構築は難しい
私事ではあるが、長らく私はサイクル構築を好んで使っている。
それで思うのだが、サイクル構築で勝つのは非常に難しい。
そのように考える理由は以下の3つである。
(1)納得できない負けが増える
(2)展開を見通す力が付きにくい
(3)相手依存の場面が多い
始めの(1)であるが、私が考える「納得できない負け」とは、所謂運負けと、相手の強気な立ち回りが原因となった負けの2つである。
個人的に、負けた時その結果に納得できるかどうかは重要な事だと考えている。理由は単純で、負けに納得できないとストレスが溜まり、対戦を継続出来ないからである。
その観点で見ると、サイクル構築は相手を倒すのに時間がかかるため追加効果を引きやすい上に、役割理論に忠実な動きをするせいで相手の強気な立ち回りを誘発しやすい。
これらが原因で納得できない負け試合が増えやすいように思う。
しかも、運負けした後や、相手の強気な立ち回りが原因で負けた後に、「どうすれば運負けの可能性をゼロに出来たのか」とか「強気な動きと素直な動きに両対応出来た動き」といったことを検討するのは非常に難しいので、この点で「納得できない負け」は難儀である。
さて、次の展開を見通す力が付きにくいという問題について考える。
最近痛感している事であるが、ポケモン対戦において1番重要なことは「展開をシミュレーションすること」である。
サイクルで詰ませて勝つににしても、先々の展開を見据えた上で、HP管理を優先するか殴るか検討しないと勝率が伸びにくい事を実感している。最近の私はこのシミュレーションが出来ておらず、受け駒を役割破壊されて負ける事頻りである、反省。
では何故サイクル構築で展開を見通す力が付きにくいのかといえば、「取り敢えず後投げ」という動きを取りやすいせいである。
受け駒を用意して受け回していく構築であるが故に、短期的には「取り敢えず後投げ」という動きを取っても問題ない場合が多く、これについつい甘えてしまっている事に気付いた。甘えた結果、HP管理が疎かになって負けた試合も数多い。
最後の「相手依存の場面が多い」というのは、構築や選出の段階で自分や相手の動きをシミュレーションしにくいが故の難しさである。
サイクル構築では、名前通り複数回サイクルを回す性質上どうしても互いの行動回数が増えがちであり、結果として択になる場面が多い。そうなると、相手が勝負手をどこで仕掛けてくるか判断する必要がある。
ただし、勝負手を仕掛けてくるタイミングは相手に依存する部分が大きく、言語化・理論化が難しいと感じている。
例えば、交代読み1つ取っても、私のように可能な限り避けるタイプの人間もいれば、1サイクル目から強気な読みを通しに来る方も居る。お相手がどちらのタイプなのか初見の状態で読み切ることはほぼ不可能である。
このように何かと難儀な構築であるが、ではそれらの難点をどのように克服するべきなのか。正直なところ明確な答えがある訳ではないし、1つ目の納得いかない負け試合については現状諦めてしまっている。
ただし、耐久ラインの数値を上げて強気なプレイングへの耐性をつけると共に、1つの構築を長期に渡って使い込むことで展開を見通せるようになれば、(2)と(3)についてはある程度打開出来るのではないかと考えている。
確かに難儀な構築ではあるものの、その分勝った時「勝つべくして勝った」という感覚を得る事ができる点は大きな魅力である。
今世代で、最も気に入った並びもサイクル構築であるので、7世代では最後までサイクルしていたいと思う。