ポケモンに対する「楽しむ」というスタンス
【ポケモンSM】リザ意識のメガボーマンダ
最近、「リザードンに対面から勝てるメガボーマンダ」というコンセプトで考えていたものの、結局完全なものにはなりませんでした。今回は供養がてら記事にします。
〔配分〕
性格:陽気
実数値:189-177-151-x-131-168
努力値:H148 A92 B4 D164 S100
技:空元気/恩返し/龍の舞/羽休め
調整:
・A:A+1地震でASリザXを確定、且つA+1異常空元気でHSリザXを確定
・H-B:威嚇込みでA200リザXの逆鱗を確定耐え
・H-D:C232リザYのめざ氷を最高乱数切り耐え
・S:最速リザ抜き
両刀マンダを使っていた時、リザ対面で安定択を確保したい、という思いから調整したマンダ。この配分の狙いは、リザとマンダが初手で対面してしまった場合に、龍舞を安定択にすることです。
それを実現するにあたって、マンダに求めた条件は以下の4点。
(1)威嚇込みでリザXの逆鱗を確定耐え
(2)リザYのめざ氷耐え
(3)最速リザ抜き
(4)舞った後リザードンを一撃で倒せる火力
という4点です。
(1)は、初手で対面したリザがXで、逆鱗で突っ張ってきた場合を想定したものです。ステータスとしてはH187-B150のライン、努力値で言うとHに132振ることで実現出来ます。
(2)は、初手で対面したリザがYで、めざ氷を撃ってきた場合を意識しました。Hを187で固定する場合、H187-D137のライン、努力値で言うとDに補正をかけない場合H132振り、D212振りが必要となります。
(3)は、リザXがマンダとの対面で舞ってきても、次のターンに上から動けるように、と言うことで設定しました。Sに補正をかけない場合220、かける場合100の努力値が必要です。
(4)はやや複雑で、まず技構成をどうするのか、という問題があります。
本記事の調整案では、コンセプトの龍舞、鬼羽リザXが鬼火から入って来た場合を想定して空元気を採用、鬼火以外の型だった可能性を想定して地震を採用しました。
ここで出来れば汎用性を保つ事を考えて羽休めを採用したかったものの、努力値が全く足りず、断念せざるを得ませんでした。
A+1状態異常なし空元気でCSリザYを処理するには実数値にしてA209が必要であり、これには補正をかけて196も努力値を割かねばなりません。すると、(1)~(3)の条件と合わせると132+212+220+196=760もの努力値が必要となり、全く努力値が足りません。
そこで、やむを得ず恩返しを採用して打点を上げ、努力値の節約を図ることにしました(暴れるは行動固定のデメリットを考えるとあまり撃ちたくはない)。
この場合、舞った後に求めたい火力は
(4-1)地震でASリザXを確定
(4-2)異常空元気でHSリザXを確定
(4-3)恩返しでCSリザYを確定
という3つの火力です。このうち1番高い火力が求められるのは(4-1)であり、A実数値にして177となります。努力値で言うと無補正92振り。
以上(1)~(4)の条件を組み合わせると、実数値は
187-177-150-x-137-168
となります。
しかし、実はこれでも努力値が足りないので、渋々めざ氷の乱数を最高乱数切り耐えで妥協する事にしました。
この時、Hを189まで伸ばす事で、Dラインを131まで落とす事ができ、H187の場合と比べてHとDに振る努力値の合計を節約できる事に気づきました。こうすると(1)~(4)までを満たすために必要な努力値が合計504となり、なんとか限度内に収める事ができました。
こうして(1)~(4)までの条件をある程度満たした事で、初手のリザ対面で龍舞が安定択になる、と考えました。以下シミュレーションしてみます。
vsASリザX
逆鱗から入られた場合、龍舞→逆鱗→地震で、処理出来ます。AS振りの場合、龍舞地震で確定1発となるため、リザ側が龍舞してきたりニトロチャージを撃ってきたりした場合でも、1舞地震で撃破出来ます。
vs鬼羽リザX
鬼火から入って来た場合、龍舞→鬼火→空元気、という流れで処理出来ます。
鬼火ではなく、ドラクロから入られた場合でも、威嚇込みならA無振りリザXのドラクロは超高乱数で2耐えするため、龍舞→ドラクロ→地震→ドラクロ→地震、というルートで突破出来ます。
vsリザY
めざ氷があったとしても、CSであれば龍舞→めざ氷→恩返し、という流れで処理出来ます。
ただしHBめざ氷は非常に厳しいです。ここを諦めているのが弱い所です。
と以上のように、HBめざ氷リザY以外のリザードンに対してはおおよそ龍舞から入れば優勢になれることが分かります。
ではなぜ没にしたのか、というと、初手対面でしか有効に働かない事と、特定の型を諦めている事、そして汎用性の低さです。
この調整、威嚇が前提となっているため、リザードンがXだった場合、リザードンが初手対面で逃げたあと、次のサイクルで対面した場合、リザードンに処理されかねません。これでは龍舞が完全な安定択とは言えません。
また、シミュレーションでも書いたように、この型はHBめざ氷リザYを完全に諦めています。一時期上位層で流行ったらしいので、型として想定したほうがいい型であるにもかかわらず、ここを想定できていないのは弱いと感じました。
更に言うと、この型は耐久振りなのに羽休めが無く、リザ対面で勝っても後続にちょっと負担をかけて終わり、という顛末が見えます。リザメタに走り過ぎて、AS程の抜き性能も無ければ、HDのようなサイクル性能も無くなった、という事ですね。
以上の事から、リザメタに走り汎用性を犠牲にしたにも関わらず、そのリザメタすら100%とは言えないのが弱いと感じ、没にしました。
そろそろ当たりの考察案を引きたい......
【ポケモンSM】ガーディアン・デ・アローラのダメージ計算式を検証してみた
ブルルドヒドイデを使ってみた感想
瞬発力・持久力・最高速度
(スポーツの話では)ないです。
構築を組むときに悩んでいた時、以前「瞬発力と持久力」という考え方を記事にした事を思い出し、この観点から構築の類型を考えてみる事にしました。
該当記事では、構築・ポケモンの類型を「瞬発力と持久力」という2軸で考えていましたが、その記事を発表した当初「最高速度という考え方を取り入れたらどうか?」というコメントを頂いたので、今回は「瞬発力・持久力・最高速度」という3軸で考えてみる事にします。
辞書を引くと、「瞬発力」とは「瞬間的に跳ね返す、ばねのような力」、「持久力」とは「長く持ちこたえる力」、「最高速度」とは「能力を最高に発揮した場合の限界の速度」とあります。
これらの事から、瞬発力・持久力・最高速度という概念を対戦に当てはめてみると、
(A)瞬発力が高いタイプの構築・ポケモン
(B)持久力が高いタイプの構築・ポケモン
(C)最高速度が高いタイプの構築・ポケモン
という3類型が想定されます。
(A)のタイプは、強さを発揮したり、アドバンテージを獲得したりするまでのターン数が短いタイプ、と考える事ができます。構築でいうと対面構築、ポケモンでいうとゲッコウガや(6世代の)ガルーラなどが該当するでしょうか。
(B)のタイプはこれと逆に、アドバンテージを獲得するまでには時間がかかるものの、戦線維持能力が高く、複数回サイクルを回しても崩れないタイプ、と言えます。構築で言うと受けループみたいなタイプですね。
(C)はこれらとは少し異質で、展開を決めた時に獲得出来るアドバンテージの量が多いタイプ、と定義できます。バトンパのような構築が該当するでしょうか。
で、なんでこんな事を考えたのかというと、「ポケモンの強さを評価したり、感覚を言語化したりする場合に、端的に表現出来る」という事に気付いたからです。
どういう事かというと、リンクした記事では瞬発力・持久力、という概念を構築の分類指標として考えていたのですが、これを単体のポケモンにも応用出来ると気付いた、という事です。
例えば、個人的にマンダの型の中で両刀型の評価が高いのですが、その理由を「瞬発力が高いから」と一言で言えてしまうのです。
一般的な表現では「初速からガブリアスやメガルカリオといった厄介なポケモンより速く動け、高速・高火力・広範囲に技を撃ち分けて相手を上から倒せるから」と言葉を尽くして説明するであろう事を考えると、「端的に表現出来る」という事もご理解いただけるかと思います。
さらに、ポケモンの強さを評価する基準としても使えます。ゲッコウガは瞬発力が高いものの持久力が低い、ラッキーは瞬発力が無いものの持久力が極めて高い、といったような感じです。
同一のポケモンにおいても、違う型を比較検討する時にも、積み技を駆使する型は最高速度を重視した型、フルアタ型は瞬発力を重視した型、という風に比較する事が出来ます。
この様に、ポケモンの強さや型について検討する時、簡潔な表現で評価基準を設定出来るようになるので、考察の速度を上げられるかもしれない、と考えております。
ポケモン対戦における今後の目標
【ポケモンSM】炎Zヒードランの調整案
今回は、前回書いた構築記事(下記リンク参照) のうち、炎Zヒードランの配分を練り直してみました。
☆配分案
性格:控えめ
実数値:181-x-127-200-128-114
努力値:H116 B4 C252 D12 S132
技:大文字/ラスターカノン/岩石封じ/挑発
調整:
・Z文字+文字でH227-D151クレセリアを高乱数で落とせるようにC特化
・S:S113クレセリア抜き
・余りH、端数をBDに振り分けてダウンロード対策
クレセリア等の高耐久ポケモンを崩せる型。元々、このヒ―ドランは「残飯や眼鏡といった既存の持ち物を使わずに高耐久ポケモンを崩せる型」というコンセプトで考えたものです。
例えば、クレセリア対面では挑発から入ることで、クレセの補助技を封じつつ、文字→クレセの攻撃→Z文字、という流れでクレセリアを突破することが出来ます。114、というSラインもクレセリアを意識したものとなっています。構築記事に掲載されているクレセリアのSラインがおおよそ113以下であったので、その上を取れるようにすることで、大体のクレセリア対面で先手を取れるようにした、というわけです。
メインウェポンとして威力の高いオーバーヒートではなく、大文字を採用しているのは、クレセに挑発を入れた後、文字をある程度安定択にするためです。オーバーヒートは使った後、Cが2段階下がってしまうので、クレセを崩すにはZオバヒ→オバヒ、と動く必要があります。この時、Zオバヒを撃つタイミングで挑発を嫌ったクレセが逃げる可能性があるため、後続に引かれてZ技を透かされるリスクがあります。特にまずいのがこのタイミングでミミッキュに交代されることで、Z技をノーダメージで受け流されてしまうリスクがあります。
一方、大文字であれば、クレセに挑発した後、文字→Z文字、という動きでもクレセを処理できるので、「逃げるかどうかを見極めてZ技を打ち込む」という読みを通す必要がありません。そのため、挑発した後、クレセ側の出方を伺いつつ、逃げた場合はZクリスタルを温存できる、というわけです。
また、面倒なガルド対面でも、キングシールドを貫通してZ文字を撃ち込みつつ、Z文字→文字でガルドを倒すことができるようになります。
更に、このドランには封じ+ラスカノのセットを組み込んでおり、これによって「ミミッキュを対面から処理する」という事が可能になります。どういう事かというと、封じによってミミッキュの皮をはがしつつS関係を逆転させる事ができ、なおかつラスカノでミミッキュが確1となるので、本来上からドランを崩せるミミッキュを返り討ちに出来る、という訳です。以下、ミミッキュ対面をシミュレートしてみます。
vs襷ミミッキュ
剣舞シャドクロ+影打ちはちゃんと耐えるので、剣舞→封じ→ラスカノ→シャドクロ→影打ち→ラスカノ、という流れで突破出来ます。
vsゴーストZミミッキュ
剣舞から入ってきた場合、封じでS関係を逆転出来るので、突っ張ってきた場合剣舞→封じ→ラスカノ、という流れで処理出来ます。
vsフェアリーZミミッキュ
呪いから入られた場合でも、呪い→封じ→ラスカノ、というルートで突破出来るので、突っ張ってきた場合呪いダメージ2回分だけでZ持ちを処理出来てしまいます。
それを嫌って引いた場合でも、皮が残っていないミミッキュは上から叩けば落とせるので、ミミッキュの行動保証を崩せます。
とこのように、ミミッキュ対面で封じから入るのが安定する事がわかります。
以上の文章をまとめると、このドランは眼鏡や残飯に頼る事なくドランの崩し性能を確保しつつ、ミミッキュへの対面性能も組み込んだ型、と言えるでしょう。
このドランの裏には、クレセリアやミミッキュを崩した後の締めが出来る高速エースを添えておきたいところです。
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