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日記帳 Twitter:@mokugyo327

サイクル構築のジレンマ

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 以前から、サイクル構築を使っていて、あるジレンマを感じている。
 それは、「安定させようとしてサイクルを回すほど、かえって不安定になる」というジレンマである。
 このジレンマについては私自身未だに明確な解決策を見つけられていない。
 「サイクル構築が不安定」という話をするときによく言われるのは「サイクル構築は被弾回数が増えて、急所や追加効果の試行回数が増えるから不安定」という話である。 
 確かにこれも一理あるが、私はそれ以外にも要因があると考えている。
 具体的には、「相手が交代読みを決めて崩すチャンスを増やしてしまう」という事である。
 こちら側が試合中に一切交代しなければ、相手も交代読みを決めようがない。それに対し、こちらが複数回サイクルを回すとなると、その回数分だけ相手が交代読みによる崩しを狙うチャンスも増えてしまう。
 この交代読みの中でも釣り出し交代は非常に厄介である。理由は釣り出し交代を予測することが非常に困難であるから。
 交代読みの技や積み技は、実行出来そうなポケモンがなんとなくわかるし(例えば、ガルクレセガモスという並びでクレセが交代読みのZ技をぶっ放してくるとは考えにくい、など)、相手の技範囲によってはこちらの裏で完封できる、という可能性もある。その為、交代読み読みで動くのは難しいにしても、その可能性を想定しながら立ち回ることはそれ程難しくない。
 しかし、釣り出し交代は極端な場合初手から狙われる可能性があるし、どのようなポケモンであってもやろうと思えば出来てしまう。この為、どの対面でいつ釣り出し交代が飛んでくるか予測するのが非常に困難なのである。
 このような「交代読みで崩される」という可能性をケアするには、
(1)交代読みを決められても崩されないようにする
(2)可能な限り交代する回数を減らす
(3)技や特性でリスクをケアする
 という3つが考えられる。
 (1)は受けループの考え方、(2)はサイクル構築に対面や崩しの要素を取り入れる場合の考え方である。
 (3)を可能にする技の一例としては身代わりが挙げられる。身代わりがあれば、Z技を受けても身代わりが割れるだけで済む上に、釣り出しを狙われても身代わりを盾に切り返せる、という算段である。
 ただ、(1)〜(3)いずれも根本的な解決策にはなり得ないと考えている。
 (1)の受け切る考え方は、そもそも安定して受けきれる場面がそれ程多くないので、軸に据えるには難しい。
 (2)の短期決戦志向も、それはそれで出し負けのリスクという別のリスクを誘発してしまう為難しい。
 (3)の身代わりは、補強にはなるものの、完全とは言い難い。釣り出しに対しては必ずしも有効にならない場合がある(相手の釣り出しに合わせてウツロイドで身代わりを貼っても、裏に鋼がいたら結局しんどい、など)からである。

 ここまで長々と書いてきたが、本記事の内容は「じゃあサイクル構築のジレンマとやらはどう解決できるんだ、サイクル構築を安定させるにはどうしろって言うんだ」という問いに答えるものではないだろう。
 先述したが、残念ながらこれに対しては明確な答えを出せていない。
 ただ、「影踏みや追い討ちなどのサイクルカットを駆使して相手に交代読み、特に釣り交代を狙う隙を与えない」というコンセプトを突き詰めれば、なんらかの答えが得られるかもしれない。


(余談)
 ところで、サイクルを回させなければいいという思考が浮かぶたびに、こいつの催眠術が脳裏をよぎって残念な気分になる。これなんとかしたい。

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