【USM】滅びゲンガーの見分け方を考えてみた
現在、当ブログには滅びの歌を搭載したメガゲンガーの構築記事がリンク集として蓄積されております。
そこで、このデータを使って滅びの歌を所持しているかどうか見分けられるのではないか、という仮説のもと、検討を行いました。
〔見分け方〕
本記事では、ゲンガー全体の取り巻きに関するデータと、滅びゲンガーが採用された構築の取り巻きに関するデータの比較を行います。
その上で、両者に有意な差があるポイントを以て滅びの歌を搭載しているかどうか判別を試みます。
なお、本記事では、断りがない限りS7以降のデータを対象に考察しております。
〔データ〕
(画像1)がゲンガー全体の取り巻きに関するデータ、(画像2)が滅びゲンガーの取り巻きに関するデータです。
(画像1)ゲンガー全体の取り巻き
(画像2)滅び型の取り巻き
〔観点1〕ポケモン単位で見分ける
上記2つに掲げたデータのうち、ゲンガーが滅びの歌を所持している確率に偏りがある取り巻きを抽出すると、以下のポケモンが挙げられます。
☆滅びの歌所持率が全体よりも高い取り巻き(全体:58/257、採用率22.6%)
(1)ポリゴン2
滅び所持数:18
全体採用数:41
所持率:43.9%
(2)メタグロス
滅び所持数:6
全体採用数:15
所持率:40%
(3)ギルガルド
滅び所持数:5
全体採用数:9
所持率:55.6%
(4)火ロトム
滅び所持数:5
全体採用数:7
所持率:71.4%
(5)カプ・ブルル
滅び所持数:5
全体採用数:6
所持率:83.3%
☆滅びの歌所持率が全体よりも低い取り巻き
(1)バンギラス
滅び所持数:4
全体採用数:33
所持率:12.1%
(2)エアームド
滅び所持数:3
全体採用数:27
所持率:11.1%
(3)ガルーラ
滅び所持数:3
全体採用数:24
所持率:12.5%
(4)カバルドン
滅び所持数:2
全体採用数:23
所持率:8.7%
(5)カミツルギ
滅び所持数:2
全体採用数:22
所持率:9.1%
以上のデータから、ポケモンの単位で見分ける場合、
・カプ・ブルル、火ロトム、ギルガルド、メタグロス、ポリゴン2と同居している場合は滅びの歌を強く警戒するべき
・特にカプ・ブルルが見えた場合は滅び型にほぼ決め打ちしても良い
・カバルドン、カミツルギ、エアームド、バンギラス、ガルーラが見えたら滅びの歌へのマークを弱めて良い
・中でもカバルドンやカミツルギが見えたら9割方滅びの歌は来ない
という結論に至りました。
〔観点2〕並び単位で見分ける
こちらの記事では、ゲンガーを採用した主要な並びについて纏められております。
そこで、本記事では、以下3つの並びについて構築記事を調査し、滅びの歌所持率を算出致しました。
(1)ランドゲンガー+テテフorゲッコウガ
(2)ゲンガナンスポリ2
(3)ゲンガー入り受けループ
また本章では、それぞれの並びにおけるゲンガーの型についても考察致します。
(1)ランドゲンガー+テテフorゲッコウガ
滅び所持数:14
全体採用数:50
滅び所持率:28%
凍える風採用数:23
めざ氷採用数:1
氷技採用率:48%
(考察)
滅びの歌採用率そのものは28%と、全体の採用率(22.6%)と比べてやや高めといった所です。
特徴的だったのは氷技の採用率、龍舞した後のマンダを処理しにくい為か、ゲンガー自身で氷技を打ち込み龍舞を咎めようとする構築が約半分(48%)もありました。強く警戒する必要があります。
この事から、ランドゲンガー相手にマンダを通す事を目指す場合、ゲンガーの技構成が分かるまではゲンガー対面で龍舞しない方が良いと言えます。
(2)ゲンガナンスポリ2
滅び所持数:5
全体採用数:8
滅び所持率:62.5%
(考察)
構築記事の数自体が少ない為断言は出来ないものの、やはり高い確率で滅びの歌が飛んでくると言えます。最優先で警戒すべきと考えられます。
ただし、ジャラランガと同居している場合、滅び型に偽装してフェアリーをキャッチする毒技所持型の可能性が高い為、要注意です。
(3)ゲンガー入り受けループ
滅び所持数:0
全体採用数:16
滅び所持率:0%
鬼火+祟り目採用数:13
鬼火+祟り目所持率:81.3%
(考察)
意外にも、S7以降の記事では、確認出来た限りラッキーと滅びゲンガーが同居した記事が0件と言う結果に。
実際には滅びではなく、サイクル補助と潰し枠を兼任できる鬼火+祟り目型が8割以上を占めております。
鬼火を逆利用できるギミック(龍舞空元気マンダなど)があれば、有利に立ち回れるかもしれません。
〔まとめ〕
以上の内容を纏めると、以下のようになります。
・カプ・ブルル、火ロトムが同居していた場合は滅びの歌を特に強く警戒するべき
・カバルドン、カミツルギと同居していた場合は9割型滅びの歌が来ない
・ランドゲンガーの場合は氷技、受けループの場合は鬼火+祟り目を警戒すべき
・ゲンガナンスの場合、ジャラランガが居ない場合は滅びを警戒、いる場合は偽装の毒技搭載型を疑う
これらのデータは非常に特徴がはっきりしていたので、覚えておくと型判別が楽になりそうです。
ゲンガーが苦手な方にとって、本記事の内容が少しでも役立てば幸いです。
【反省】スマブラ自滅集
スマブラSP(とSwitch)を購入して以来、すっかりスマブラにはまっている木魚です。
最近はオンライン対戦にも挑戦しているのですが、戦闘力は20万に乗せるのがやっとという体たらく。
試合内容を振り返ってみると、「自滅」という腕以前の問題で負けている事が多い事がに気づきました。
そこで今回は、反省の為に主な自滅要員を記録しておきます。
なお私はゼロスーツサムス(以下ゼロサム)を主に使っております。
自滅(1)横必殺技と下必殺技を押しミスして落下
1番よくやらかすミス。ゼロサムの場合、下必殺技を使うと横に大きく移動しながら落下していくため、落下先に足場がない場合ほぼ確実にバーストします。
一方で、どうも私は左スティックの入力が雑らしく、結果として意図しない技を出してしまう事が良くあります。
さらに悪い事に(?)、私はゼロサムを使う時、横必殺技を多用する傾向があるので、結果として「横+B」という入力を頻繁に行う事になります。
これら3つの要素が重なった事で、「横Bと入力したつもりが下Bと入力されてしまい、意図せずして下必殺技が頻繁に出てしまう」という事象が多発しております。
結果、例えば崖際で横必殺技を使うつもりだったのに下必殺技が出てしまい、落下してしまう事が頻発しております。
相手から見れば「突然自分から飛び降りる」という奇行にしか見えないでしょうね......
2-3試合に1回はやらかしており、勝敗に直結した試合も少なくありません。反省。
自滅(2)飛ばされた後、上必殺技を出そうとしたが左スティックの入力が間に合わず、結果復帰し損ねる
これも頻繁にやらかすミス。
足場の下に飛ばされた後、通常なら上必殺技で復帰出来る場面でも、「入力したつもりで入力できていない」というミスが原因でバーストしてしまう事がありました。
特にAボタンとBボタンを押し間違えていた事に気付いた時は愕然としました。いくらなんでもポンコツすぎる。
自滅(3)空中下攻撃で足場の隙間を縫って落下
これは上に飛ばされた時にやらかしたパターン。復帰したいと焦るあまり、空中下攻撃で着地しようと試みる事がよくあります。
この時、間合いを測り間違えて足場の隙間を通過してしまい、そのまま落下してしまう事が複数回ありました。
やっぱり突然飛び降り始める変な奴にしか見えないじゃないか......
こうやって検討する限り、これらのミスは自分の思う通りにキャラを動かせていない事と、復帰のパターンについて無知すぎる事が原因だと感じます。
前者については、特に左スティックの使い方を中心に練習した方がいいのかもしれません。
【USM・構築草案】カバマンダポリ2
生存報告を兼ねて、現在取り組んでいる構築草案を書き留めておく。
〔採用経緯〕
以下の経緯で採用を決めた。
(1)ほぼ全てのゲッコウガに後投げ可能なHDポリゴン2に着目
(2)ポリ2が隙を見せるバシャ・グロス・クチートなどの物理対策としてカバルドンを採用
(3)この2体で捌き切れない崩し枠(特にルカリオ・カミツルギなど)へ対抗する枠としてマンダを採用
〔個別考察〕
ポリゴン2@進化の奇石
特性:アナライズ
性格:生意気
実数値:191-100-113-125-160-72
努力値:H244 B20 D244
確定技:恩返し/自己再生
選択技:冷凍ビーム/放電/毒毒
調整:
・H-B:A147ゲッコウガの珠けたぐり2耐え
・余りD
今回の出発点となったポケモン。ゲッコウガに比較的安定して投げられる枠として採用。水Zゲッコウガに役割破壊されたくなかったので型はHDベースを選択した。
メイン打点の恩返しと自己再生は確定として、残り2枠は悩みどころ。
現在は水に抗う放電と耐久ミラー意識の毒で試運転しているが、固い受けを切るならグライランド意識で冷Bを採用した方が使いやすいかもしれない。
特性:砂起こし
性格:腕白
実数値:215-132-187-x-93-67
努力値:H252 B252 D4
技:地震/氷の牙/毒毒/怠ける
毎度お馴染みゴツメカバ。ポリゴンがバシャやクチートに隙を見せるので、そのケアとして採用。龍舞マンダにも1:1以上を取りたいので牙と毒を両採用。
特性:威嚇→スカイスキン
性格:陽気
実数値:175-195-150-x-111-185
努力値:H36 A236 D4 S228
確定技:捨て身タックル/身代わり/羽休め
選択技:地震/毒毒/龍の舞
調整:
・H:16n-1
・S1段階下降時に準速ガッサ抜き
・メガ前DL対策、余りA
1番不確定要素の多い枠。カバポリでは特殊ルカリオやカミツルギ、グライオン辺りが厳しいので、対策枠として採用。
特にルカリオを後投げから倒せるのはありがたい。
型は、ルカリオを安定して倒したい事と、CSだとHDグライオンを倒せない事からAS捨て身型を選択。グライ意識で身代わり羽休めを搭載した。
ただラスト1枠を決めきれない状況、特にグライオンの裏に居るポケモンを想定して決めたいところ。
〔残り3枠に求める要素〕
以上3体を踏まえた上で、残り3枠で確保したい要素としては以下の要素が挙げられる。
(1)展開系への対策
この3体では積み技を積まれた局面で切り返しを行う事が難しいので、対応策を考えておきたい。
特に欠伸展開に対する耐性が0なので、何らかの回答が欲しい。
(2)マンダが通らない相手を崩すルート
具体的な所としては
・固い受け回し(というよりグライオン+マンダ受けの並び)
辺りが挙げられる。
上記3体は崩しが乏しいので、残りの枠で補強したい。
(3)耐久水の処理ルート
カバは言うまでもなく、ポリ2やマンダも瞑想や熱湯、冷凍ビームを考えると水に有利とは言い難い。
(1)もしくは(2)の役割を兼ねられるようにしたい。
(4)その他個別の対策
試運転で遭遇して振り回されたポケモン。
物理受けをカバに依存しているため、役割集中が起こりやすいので厳しい。
サイクル構築の宿敵。この構築相手でもやりたい放題である。
ただ割と専用の対策が求められる(気がする)ので、潔く諦めるのも一考。
7世代が終わる前に、もう1本くらいは当たりの案を引きたいものである。
2019年の目標
明けましておめでとうございます。木魚です。
今回はお正月という事で、今年の目標を書き記すこととします。
(1)失踪しない
今回の記事を書くにあたってブログを読み返してみたところ、前回の記事から2週間も経過しておりました。
こうなった理由はスマブラにハマりすぎて、ポケモンについて考える時間が減っていたからであります。その事そのものに後悔はありませんが、かと言ってこのままこのブログに広告が出てしまうのも惜しいものがあります。
ブログを書く習慣が完全に無くなり、危機感すら覚えなくなってからでは取り返しがつかないので、広告が出る前に、今一度定期更新の習慣を取り戻す事を目標にします。
具体的言うと、今後は週1のペースで記事を更新する、という目標を立てて、再出発するつもりであります。
(2)新しい構築を組む
7世代に入ってから今まで自分が組んだ構築の中で、気にいったと言える並びは以下の1つしかありません。
このパーティ、基盤はサンムーン時代のS3に使った並びであるので、足掛け2年弱もの間同じ並びを使い続けていた事になります。
確かに、構築を組むには時間がかかるので、1世代の間に1つでも気に入った並びと出逢えただけでも幸せなのかもしれません。
しかし、新しい事を始めたいという思いがあるので、もう1つ、新しい並びを自作したいと思う事頻りです。
具体的には、前々からHBゴツメカバ+HDポリ2+メガボーマンダの3体を軸に受けサイクルを考えているので、これを完成させたいものです。
(3)ポケモン以外の記事を書く
今ではポケモンブログとなっておりますが、私のスタンスとしてはゲーム全般を取り扱うつもりであります。一時期ポケモンGOの記事を書いていたのもゲーム全般を取り扱うブログというスタンス故です。
今後は、ポケモン以外の記事も書く事で、ネタの幅を広げていきたい次第です。
例えば、冒頭でも触れたスマブラについて、記事を書いてみたいです。
今は、難易度「難しい」の状態をキープしたまま灯火の星達成率100%を目指す、という企画を進行中であります。可能ならば、これも記事に出来ればと考えております。
簡単ではありますが、以上をもちまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
今年も「エンジョイ勢がなんか言うだけ」を宜しくお願い致します。
約5000文字で単体考察してみた ナットレイ編
〔前書き〕
今回は、某氏の記事に触発されたので、ナットレイについて5000字で考察記事を書く、と言うお題に挑戦してみた。
〔強みと弱み〕
☆強み
このポケモン最大の強みは「パーティのスロットを圧縮出来ること」である。
それを成し得る根拠としては、以下の理由が挙げられる。
(1)鋼/草という優秀なタイプ
(2)耐久値の高さ
(3)技のラインナップ
まず(1)のタイプについて述べると、ナットレイは弱点2つに対して10ものタイプに耐性を持ち、これだけでも単純に優秀である。
更に、鋼タイプと草タイプを併せ持っていることで、鋼タイプの対フェアリーという役割と、草タイプの胞子無効枠という役割を一手に引き受けることが出来る。
次に(2)の数値について触れる。ナットレイの耐久ラインは、特殊耐久に特化する事でカプ・テテフの眼鏡気合玉すら高確率で耐える程の高数値を誇り、優秀なタイプを存分に活かせる土台を備えていると言える。
最後に(3)の技を見ると、鈍足と相まって威力150を出しやすい遂行技のジャイロボールや、サイクルの中で嫌らしい削りが出来る宿り木の種の他にも、鈍いやステロ、はたき落とすなどの優秀な技を複数習得出来る。
総じて、タイプ・数値・技いずれも優秀なポケモンであるといえ、これらの要素が重なった結果、以下の役割を期待することが出来る。
(A)ゲッコウガ・キノガッサ・カプ系統・ミミッキュ・水ポケモン(水ロトム、アシレーヌ・スイクンなど)の誤魔化し
(B)サイクルにおけるステロ撒き
(C)胞子の一貫切り
(D)「鋼枠」としての仕事(テテフを筆頭としたフェアリーへの遂行)
(E)サイクルにおける詰め札
ここで重要なのはこれらの役割を「1体で」こなせるというところである。上記(A)~(E)の役割をそれぞれ切り取れば、代わりになりうるポケモンは存在するものの、それら全てを1体でこなせるポケモンは中々いない。
特にカプ系統とゲッコウガを1体で誤魔化せる点はありがたく、構築を組む際や対戦中に幾度となく助けられてきた。
耐性と数値も優秀なのでコントロール性能も高く、サイクル系の構築を組む際は大いに役立つだろう。
☆弱み
「強み」の項で数値の高さについて論じたが、その実ナットレイの合計種族値は494しかない。その分尖ったポケモンであるため、以下に挙げるような弱みも存在する。
(1)役割破壊されやすい
(2)運負けが増えやすい
(3)身代わりに弱い
(1)は、4倍弱点持ちであるが故の弱みである。数値こそ高いものの、高火力弱点技を圧殺出来る程ではないため、不意のめざ炎を受けると吹っ飛ぶ場合がある。その代表例がゲッコウガ。
また宿り木+守るなど補助技を多用するため、拘りトリックでロックされるのも辛い。
(2)は、鈍足でありかつ命中不安技を多用する事に起因する弱みである。上から悪波を打たれて怯む、交代読みを決めたのに宿り木を外す、冷凍ビームで凍って出落ち、なんて事もよくある。
(3)は、回復ソースを宿り木に依存しているせいである。身代わりを割るために1ターン費やさなければならないので、そこで龍舞や剣舞を積まれると一気に負けが近づいてしまう。
以上の強みと弱みを踏まえると、耐久力を活かしてサイクルに参加する型が向くと言える。
次章以降、ナットレイの型について検討する。
〔技の選択肢〕
・ジャイロボール
ナットレイのメインウェポン。
鈍足故に、S実数値132以上の相手に対して威力150を出すことが出来る。そのおかげで、Aに振らずともそれなりの火力が出る。
多くの場合でアイアンヘッドより高威力であり、フェアリーに遂行するためにも是非採用したい。
・宿り木の種
ナットレイの回復ソースであり、ある意味主力技。更に、回復量から相手ポケモンのHPを8ポイント単位で算定出来るので、それを元に相手の型を割り出す事すら可能である。
命中不安ではあるが優秀な技であり、余程の事情がなければ必ず採用したい。
・種マシンガン
草技候補その1。命中安定であり、かつヒット数次第で身代わりを貫通出来る。
身代わりスイクンや激流ゲッコウガ、雨ラグラージなどを強く意識する場合に採用したい。
またPPも多いので、鈍いや叩きと合わせてミラーにも強くなれる。
草技候補その2。命中率こそ不安定であるものの、威力が120と高い。
瞑想カプ・レヒレやメガギャラドスへの遂行を意識したい場合、種ガンよりこちらが優先されるだろう。
優秀な定数削り技。
複数回サイクルを回す事も多いこのポケモンにとって、「サイクルを回すこと」それ自体をアドに変えられるのは大きな武器になる。
呼びやすい炎を牽制できる点も有難いので、枠があるなら優先して採用したい。
・守る
何かと便利な技。切られる事も多いが、このポケモンの場合、拘りロックやZ技透かしなどの一般的なメリット以外にも、宿り木の回復量増加という無視出来ない利点が得られる。
積み技を合わされるリスクもあるもののそれはプレイングや後続次第でケア可能なので、個人的には優先して採用したい。
・鈍い
自らを詰め筋に出来る他、ミラーマッチの泥沼化を回避出来る技。
それ以外の部分でも、受けサイクルミラーにおいて、複数回積む事で相手を一方的に崩す事が出来、宿り木ステロの定数削りとは違った勝ち筋を作れる。
一方で、ナットレイは炎や格闘の高火力を呼びやすく、その手のポケモンについては鈍い込みでも間に合わないので、安易に押せる技ではない。
主にスローテンポな展開の対戦で役立つ技だと言える。
・叩き落とす
グライオンの毒毒玉や、ポリ2の奇石など、面倒な持ち物を落とせる技。
ナットレイは有利不利がはっきりしているので、その手のポケモンが出てくるタイミングを読みやすく、交代読みでも使いやすい。
〔持ち物〕
・混乱実
ぽけっとふぁんくしょんのデータによると、2018/12/15現在主流の持ち物である。
下記の食べ残しと比較すると、瞬間的な回復量の高さが魅力的である。
例えば、混乱実であれば、HDベースであってもミミッキュの剣舞Zシャドークロー+追撃を耐えて遂行する事が出来るなど、擬似的な自己再生として機能する。
それ以外にも、ナットレイは等倍以下のゴリ押しに強く、少しずつ削れていく事が多いので、混乱実を持つ事で詰ませ性能を大きく向上させる事ができる。
・食べ残し
耐久型の場合、上記の混乱実と選択で採用される持ち物である。
こちらのメリットとして、回復が永続する点と、HPが1でも削れれば確定で発動する点が挙げられる。
これにより、耐久水などの遂行速度の遅い相手と張り合う場面で混乱実より有効に働く他、混乱実採用時に起こる「発動条件を満たさないまま出落ち」というリスクを心配する必要がなくなる。
HBベースの個体で採用される持ち物。鉄の棘と合わせる事で、接触1回につき3割近くのHPを削り取る事ができる。
更に宿り木+守るを合わせれば、これだけでHPの半分以上を削れるので、定数削りの速度を強く意識した持ち物だと言える。
・拘り鉢巻
アタッカー型で採用される持ち物。技威力のおかげでA特化すると馬鹿にならない指数が出る。
例えば、A特化ナットレイの鉢巻ジャイロボールは最大で火力指数54000にも達する。この数値はメガクチートのじゃれつくや、メガルカリオのインファイトよりも上であり、「見えにくい所から高火力をぶつけて崩す」という勝ち筋を作れる。
ただし、当然ながら強みとして挙げたコントロール性能を全て捨てる事になるので、その役割を担う別のポケモンを用意する必要がある。
〔調整例〕
以下、実際の育成例を挙げる。
なお本記事のうち、(1)と(2)の調整については以下の記事より拝借した。
(1)HBベース
混乱実持ちで主流の調整。ガッサのマッハパンチも木の実を合わせる事で3回耐える。
役割対象の内、ガルーラ・ミミッキュ・キノガッサなどの物理を強く意識した調整と言える。
また鈍いを搭載する事で、耐久型ポケモンへの崩しやミラーへの回答にもなりうる。
ただし、相手も鈍いを採用していた場合、結局鈍いの積み合戦に突入し泥沼化するため、ミラーへの対応をこれだけに頼り切る事は避けたい。
(2)HAベース
鉢巻を持たせたアタッカー型。先にも述べたが、鉢巻ジャイロボールの火力は非常に高い。奇襲策として面白い型である。
反面、耐久型のコントロール性能を捨てているので、その点に留意して構築を組む必要がある。
(3)HDベース
最低限の物理耐久を確保しつつ、特殊耐久を伸ばした調整。HDに振り切るメリットは、フェアリーや特殊水に対する遂行の安定性が上がる点である。
例えばカプ・テテフとの偶発対面において、HBベースでは眼鏡めざ炎で飛んでしまうのに対して、この振り方なら、最高乱数切りで耐えつつ返しのジャイロボールで撃破することができる。
〔相性のいい取り巻き〕
:
決定力に対する潰し枠。ナットレイが呼ぶルカリオ・カミツルギ・バシャーモなどのポケモンに対して、積み技のタイミングで後投げしつつ切り返せる。特にルカリオとカミツルギに後出しから勝てる点が非常に大きい。
マンダ側から見ても、天敵ゲッコウガや、耐久水・カプ系統と言った張り合いたくないポケモンと鉢合わせた時の交代先になれる為、双方向の相性補完が取れる2体である。
:
炎に抗う枠その(1)。ガモス・リザなどに強く、ナットレイを起点にしてくるアーゴヨンなどにも抗える。
特にリザ検定をある程度回避出来る点は非常にありがたく、採用すると重宝する。
先述したマンダとの相性が良いのも良き。
:
炎に抗う枠その(2)。バシャやリザXなどに抗う事ができる。
ランドロス側から見ても、不利な耐久水に対してナットレイへの後投げができるため、双方向の相性補完が取れている。
:
炎に抗う枠その(3)。ランドロス同様、バシャやリザXなどに抗える他、優秀な数値のおかげでナットレイを起点にしてくるクチートやボーマンダにも抵抗できる。
また砂とゴツメによって、ナットレイと共に定数削りを加速できる上に、不利な耐久水をナットレイで流せるので相性が良い。
:
炎に抗う枠その(4)。ケア出来る炎はランドやカバ同様バシャやリザXである。
またゲッコウガに対して、ナットレイと並べる事で役割の分散が出来る事や、ミストフィールドのお陰で凍ったり火傷したりするリスクを潰せる点も有難い。
レヒレから見ても、他のカプと鉢合わせた場合にナットレイへバック出来るので、受け寄りのサイクルを作りやすい。
〔構築例〕
HDナットレイを採用した構築例を以下に挙げる。
これは筆者の構築であるが、HDナットレイとHBカバルドンのサイクルを軸に、受け切れないルカリオやカミツルギへの対応としてマンダを組み込んでいる。
詳細な内容については、以下の記事を参照して頂けると有難い。
〔されると辛い行動〕
ここからは、ナットレイを相手にする際に、ナットレイ側から見て辛い行動を纏める。
以下の記事も併せてご覧いただけると幸いである。
☆ミラーマッチ
精神的には1番辛い。相手側に鈍いや有効打がある場合一方的に処理される上、お互い有効打がない場合泥仕合が始まってしまう。
☆身代わり(+積み技)
宿り木を遮断され、積み技の隙を与えてしまう点が厳しい。
そのまま裏まで一貫して負け、という事も少なくない。
☆一撃技
低速ポケモンの宿命。
弱点を付けない場合、ナットレイは遂行速度が遅いので、どうしても一撃技の試行回数を稼がれてしまうのが怖い。
☆拘りトリック
〔弱み〕の項でも述べたが、補助技を多用する性質上、1つの技しか選択出来なくなるのは厳しい。
☆鬼火
ジャイロボールの火力を削がれる上に、残飯の回復量を実質帳消しにされる点が辛い。
似た理屈で、熱湯持ちも出来れば相手にしたくない。
総じて、ナットレイを起点に裏から崩す動きに弱い。
〔終わりに〕
本記事の考察は以上となる。〔前書き〕から〔されると辛い行動〕まで、丁度5000文字で終える事ができた。
本来は「制限字数の中でどこまで過不足なく情報を詰められるか」という趣旨の企画だったそうだが、書いているうちに「1つの話題についてどこまで言葉を尽くして語れるか」という別の興味が湧いてしまった。
一方で、使い慣れたポケモンであっても、言葉を尽くして記事に起こす事は意外と難しく、普段の自分が如何に雑な書き方をしているのか実感できた。構成を考える練習にもなるので、知識のあるポケモンについてはこれ以外にも書いてみたい。
頭の体力
最近、この「頭の体力」が落ちていることを実感した上に、スマブラが非常に面白いせいで、このままだとブログからもフェードアウトするという危機感を感じたので筆を取った。
で、この「頭の体力」というのは、平たく言うと頭の回転を維持出来る「長さ」の事である。回転の「速さ」でないところがポイント。
最近対戦をしていて、頭の回転がいかに速くとも、頭の体力がないと上手くいかないと感じる。
例えば大会に出場する場合、1日におよそ10~15戦こなす、というパターンが多い。
上位進出を狙うなら、対戦中は頭の回転を維持する必要がある。
この場合、1戦10分かかるとしておよそ2時間から2時間半の間集中していなければいけない訳である。
こんな当たり前の事を書き連ねた理由は1つ。お恥ずかしい話ながら、今の私はこの「当たり前」が実行出来ていないからである。
先日、とある仲間大会に参加した時も、5戦したあたりから早くもバテ始める有様であった。結局、最大15戦の対戦枠を消化しきれず、10戦強でリタイアした事を覚えている。
頭の体力が足りないせいで、対戦枠というチャンスを活かしきれないまま終わってしまったというわけである。
ではそうならないように頭の体力不足を避けるにはどうすれば良いか考えた所、以下の3点が解決策として浮かんだ。
(1)1戦あたりの負担を減らす
(2)1回当たりの対戦数を増やす
(3)体を労る
以下、それぞれについて述べる。
(1)はある意味シンプルな方法で、どうせ頭の体力が足りないなら、足りないなりに対戦数を増やせるようにすれば良い、というやり方である。
具体的には、相手の行動について考える時間が増えるほど対戦における頭への負担が増すので、相手の行動に対する依存度を下げた構築を使う、という方法が考えられる。
問題は、では「相手の依存度が低い構築」とはなんなのかはっきりとしない、という事である。少なくとも、私が普段好んで使っているサイクル系の構築でないことだけは確かであるが、それ以上のことははっきりしない。ギミック系の構築が該当するのだろうか。
次の(2)は、ある意味で鍛錬である。早い話、対戦回数をこなせるような体力をつけておけば、いざ本番になっても乗り切れるはず、という考え方である。この方法を選ぶなら、「どんなにレートを溶かしたとしてもn戦するまでは絶対に潜り続ける」というノルマを課すのが効果的と思われる。
ただ、この文面から分かるように、人によっては趣味であるはずのポケモンが「義務」にすり替わってしまい、「対戦回数を増やす為の練習が原因でポケモンが嫌いになる」という本末転倒な事態を招きかねない。少なくとも、私は上述の鍛錬などしたくない。
最後の(3)を具体的に説明すると、以下の2つに分かれる。
(3-1)睡眠時間を確保する
(3-2)飲酒をしない
特に前者の睡眠時間については、最近になってより強く重要性を感じている事でもある。
お恥ずかしい話ながら、最近の私はスマブラに没頭しすぎて睡眠がおろそかになりがちであり、その翌日は昼休み明けに睡魔と戦う羽目に陥ってしまっている。
つまり頭の体力が大幅に落ちてしまっているということである。
また後者の飲酒をしない事についても、最近になって意味の大きさを実感した。
これは私の感覚的な話であるが、飲酒し始めてから体が急に衰えた様に思う。疲労から回復する速度が露骨に落ちた。
ここまで長々と書き連ねてきたが、本記事の内容が、頭の体力不足にお悩みの方にとってお役に立てば幸いである。
説明するって難しい
パッケージ氏の記事を見ていて得た感想。
ポケモンをプレイするにあたっては可能な限り言語化していきたい、というお話。
こちらの記事で氏は、「自転車の乗り方」を例に挙げ、技能を言葉だけで説明することの難しさと、技能を習得するには実践するしかない事を説いておられる。
これ自体については納得がいく。私も、自転車の乗り方を言葉だけで説明しようと試みたがうまくいかなかった。
一方で、ポケモンの対戦や構築の説明については必ずしも当てはまらないのではないか、というのが最初の感想であった。
自転車の乗り方に対する感想と異なる事を考えると、「ポケモンのプレイング」と「自転車の乗り方」の間には何らかの差があると考えられる。
この違いについて考えたところ、「陳述記憶と手続き記憶の違い」という仮説にたどり着いた。
陳述記憶と手続き記憶については、検索すると以下のページにて詳しく説明されていた。
大雑把に言えば、言語や記録の形で覚える記憶が陳述記憶、所謂「体で覚える」タイプの記憶が手続き記憶である。
何故こんな話をしたのかと言えば、「ポケモンのプレイングに関する記憶(所謂ダメージ感覚とか経験則も含めて)」は殆ど陳述記憶で有り、それ故に構築の使い方やプレイングを言語化する事も困難ではあるが可能ではないか、と感じたからである。
例えば、こちらの記事では、「ヤミヌケ」という構築について、メンバーの採用率から基本的なコンセプト、メジャーな並びへの選出・立ち回りに至るまで非常に丁寧に説明されている。
このような記事が世に出ているという事は、つまり構築の動かし方やプレイングを言語化する事も努力次第で可能、という事である。
しかしながら、努力次第で可能ならば私にも出来るのか、と言えば、ここまで密度の高い記事は書ける気がしない。
理由について考えるに、「そもそもこれ程の記事を書ける程考え抜くことが出来ていない」という理由が浮かんだ。
私にもS3以降S12に至るまで、足掛け2年弱に渡って使い続けた構築があるものの、採用理由・選出・立ち回りに至るまで、手なりになってしまう事が多かった。
良く言えば柔軟である、という事だが、上記リンクに挙げたような綿密な記事が書けない、という事はつまりそこまで考え抜いていない、という事だと気づいた。
今後は、上記リンクの記事を書けるレベルまで理解度を深めるという事を目標に、そのステップとして「構築作成を含むすべてのプレイについて、その理由を即答出来るようにする」という事を意識したい。