約5000文字で単体考察してみた ナットレイ編
〔前書き〕
今回は、某氏の記事に触発されたので、ナットレイについて5000字で考察記事を書く、と言うお題に挑戦してみた。
〔強みと弱み〕
☆強み
このポケモン最大の強みは「パーティのスロットを圧縮出来ること」である。
それを成し得る根拠としては、以下の理由が挙げられる。
(1)鋼/草という優秀なタイプ
(2)耐久値の高さ
(3)技のラインナップ
まず(1)のタイプについて述べると、ナットレイは弱点2つに対して10ものタイプに耐性を持ち、これだけでも単純に優秀である。
更に、鋼タイプと草タイプを併せ持っていることで、鋼タイプの対フェアリーという役割と、草タイプの胞子無効枠という役割を一手に引き受けることが出来る。
次に(2)の数値について触れる。ナットレイの耐久ラインは、特殊耐久に特化する事でカプ・テテフの眼鏡気合玉すら高確率で耐える程の高数値を誇り、優秀なタイプを存分に活かせる土台を備えていると言える。
最後に(3)の技を見ると、鈍足と相まって威力150を出しやすい遂行技のジャイロボールや、サイクルの中で嫌らしい削りが出来る宿り木の種の他にも、鈍いやステロ、はたき落とすなどの優秀な技を複数習得出来る。
総じて、タイプ・数値・技いずれも優秀なポケモンであるといえ、これらの要素が重なった結果、以下の役割を期待することが出来る。
(A)ゲッコウガ・キノガッサ・カプ系統・ミミッキュ・水ポケモン(水ロトム、アシレーヌ・スイクンなど)の誤魔化し
(B)サイクルにおけるステロ撒き
(C)胞子の一貫切り
(D)「鋼枠」としての仕事(テテフを筆頭としたフェアリーへの遂行)
(E)サイクルにおける詰め札
ここで重要なのはこれらの役割を「1体で」こなせるというところである。上記(A)~(E)の役割をそれぞれ切り取れば、代わりになりうるポケモンは存在するものの、それら全てを1体でこなせるポケモンは中々いない。
特にカプ系統とゲッコウガを1体で誤魔化せる点はありがたく、構築を組む際や対戦中に幾度となく助けられてきた。
耐性と数値も優秀なのでコントロール性能も高く、サイクル系の構築を組む際は大いに役立つだろう。
☆弱み
「強み」の項で数値の高さについて論じたが、その実ナットレイの合計種族値は494しかない。その分尖ったポケモンであるため、以下に挙げるような弱みも存在する。
(1)役割破壊されやすい
(2)運負けが増えやすい
(3)身代わりに弱い
(1)は、4倍弱点持ちであるが故の弱みである。数値こそ高いものの、高火力弱点技を圧殺出来る程ではないため、不意のめざ炎を受けると吹っ飛ぶ場合がある。その代表例がゲッコウガ。
また宿り木+守るなど補助技を多用するため、拘りトリックでロックされるのも辛い。
(2)は、鈍足でありかつ命中不安技を多用する事に起因する弱みである。上から悪波を打たれて怯む、交代読みを決めたのに宿り木を外す、冷凍ビームで凍って出落ち、なんて事もよくある。
(3)は、回復ソースを宿り木に依存しているせいである。身代わりを割るために1ターン費やさなければならないので、そこで龍舞や剣舞を積まれると一気に負けが近づいてしまう。
以上の強みと弱みを踏まえると、耐久力を活かしてサイクルに参加する型が向くと言える。
次章以降、ナットレイの型について検討する。
〔技の選択肢〕
・ジャイロボール
ナットレイのメインウェポン。
鈍足故に、S実数値132以上の相手に対して威力150を出すことが出来る。そのおかげで、Aに振らずともそれなりの火力が出る。
多くの場合でアイアンヘッドより高威力であり、フェアリーに遂行するためにも是非採用したい。
・宿り木の種
ナットレイの回復ソースであり、ある意味主力技。更に、回復量から相手ポケモンのHPを8ポイント単位で算定出来るので、それを元に相手の型を割り出す事すら可能である。
命中不安ではあるが優秀な技であり、余程の事情がなければ必ず採用したい。
・種マシンガン
草技候補その1。命中安定であり、かつヒット数次第で身代わりを貫通出来る。
身代わりスイクンや激流ゲッコウガ、雨ラグラージなどを強く意識する場合に採用したい。
またPPも多いので、鈍いや叩きと合わせてミラーにも強くなれる。
草技候補その2。命中率こそ不安定であるものの、威力が120と高い。
瞑想カプ・レヒレやメガギャラドスへの遂行を意識したい場合、種ガンよりこちらが優先されるだろう。
優秀な定数削り技。
複数回サイクルを回す事も多いこのポケモンにとって、「サイクルを回すこと」それ自体をアドに変えられるのは大きな武器になる。
呼びやすい炎を牽制できる点も有難いので、枠があるなら優先して採用したい。
・守る
何かと便利な技。切られる事も多いが、このポケモンの場合、拘りロックやZ技透かしなどの一般的なメリット以外にも、宿り木の回復量増加という無視出来ない利点が得られる。
積み技を合わされるリスクもあるもののそれはプレイングや後続次第でケア可能なので、個人的には優先して採用したい。
・鈍い
自らを詰め筋に出来る他、ミラーマッチの泥沼化を回避出来る技。
それ以外の部分でも、受けサイクルミラーにおいて、複数回積む事で相手を一方的に崩す事が出来、宿り木ステロの定数削りとは違った勝ち筋を作れる。
一方で、ナットレイは炎や格闘の高火力を呼びやすく、その手のポケモンについては鈍い込みでも間に合わないので、安易に押せる技ではない。
主にスローテンポな展開の対戦で役立つ技だと言える。
・叩き落とす
グライオンの毒毒玉や、ポリ2の奇石など、面倒な持ち物を落とせる技。
ナットレイは有利不利がはっきりしているので、その手のポケモンが出てくるタイミングを読みやすく、交代読みでも使いやすい。
〔持ち物〕
・混乱実
ぽけっとふぁんくしょんのデータによると、2018/12/15現在主流の持ち物である。
下記の食べ残しと比較すると、瞬間的な回復量の高さが魅力的である。
例えば、混乱実であれば、HDベースであってもミミッキュの剣舞Zシャドークロー+追撃を耐えて遂行する事が出来るなど、擬似的な自己再生として機能する。
それ以外にも、ナットレイは等倍以下のゴリ押しに強く、少しずつ削れていく事が多いので、混乱実を持つ事で詰ませ性能を大きく向上させる事ができる。
・食べ残し
耐久型の場合、上記の混乱実と選択で採用される持ち物である。
こちらのメリットとして、回復が永続する点と、HPが1でも削れれば確定で発動する点が挙げられる。
これにより、耐久水などの遂行速度の遅い相手と張り合う場面で混乱実より有効に働く他、混乱実採用時に起こる「発動条件を満たさないまま出落ち」というリスクを心配する必要がなくなる。
HBベースの個体で採用される持ち物。鉄の棘と合わせる事で、接触1回につき3割近くのHPを削り取る事ができる。
更に宿り木+守るを合わせれば、これだけでHPの半分以上を削れるので、定数削りの速度を強く意識した持ち物だと言える。
・拘り鉢巻
アタッカー型で採用される持ち物。技威力のおかげでA特化すると馬鹿にならない指数が出る。
例えば、A特化ナットレイの鉢巻ジャイロボールは最大で火力指数54000にも達する。この数値はメガクチートのじゃれつくや、メガルカリオのインファイトよりも上であり、「見えにくい所から高火力をぶつけて崩す」という勝ち筋を作れる。
ただし、当然ながら強みとして挙げたコントロール性能を全て捨てる事になるので、その役割を担う別のポケモンを用意する必要がある。
〔調整例〕
以下、実際の育成例を挙げる。
なお本記事のうち、(1)と(2)の調整については以下の記事より拝借した。
(1)HBベース
混乱実持ちで主流の調整。ガッサのマッハパンチも木の実を合わせる事で3回耐える。
役割対象の内、ガルーラ・ミミッキュ・キノガッサなどの物理を強く意識した調整と言える。
また鈍いを搭載する事で、耐久型ポケモンへの崩しやミラーへの回答にもなりうる。
ただし、相手も鈍いを採用していた場合、結局鈍いの積み合戦に突入し泥沼化するため、ミラーへの対応をこれだけに頼り切る事は避けたい。
(2)HAベース
鉢巻を持たせたアタッカー型。先にも述べたが、鉢巻ジャイロボールの火力は非常に高い。奇襲策として面白い型である。
反面、耐久型のコントロール性能を捨てているので、その点に留意して構築を組む必要がある。
(3)HDベース
最低限の物理耐久を確保しつつ、特殊耐久を伸ばした調整。HDに振り切るメリットは、フェアリーや特殊水に対する遂行の安定性が上がる点である。
例えばカプ・テテフとの偶発対面において、HBベースでは眼鏡めざ炎で飛んでしまうのに対して、この振り方なら、最高乱数切りで耐えつつ返しのジャイロボールで撃破することができる。
〔相性のいい取り巻き〕
:
決定力に対する潰し枠。ナットレイが呼ぶルカリオ・カミツルギ・バシャーモなどのポケモンに対して、積み技のタイミングで後投げしつつ切り返せる。特にルカリオとカミツルギに後出しから勝てる点が非常に大きい。
マンダ側から見ても、天敵ゲッコウガや、耐久水・カプ系統と言った張り合いたくないポケモンと鉢合わせた時の交代先になれる為、双方向の相性補完が取れる2体である。
:
炎に抗う枠その(1)。ガモス・リザなどに強く、ナットレイを起点にしてくるアーゴヨンなどにも抗える。
特にリザ検定をある程度回避出来る点は非常にありがたく、採用すると重宝する。
先述したマンダとの相性が良いのも良き。
:
炎に抗う枠その(2)。バシャやリザXなどに抗う事ができる。
ランドロス側から見ても、不利な耐久水に対してナットレイへの後投げができるため、双方向の相性補完が取れている。
:
炎に抗う枠その(3)。ランドロス同様、バシャやリザXなどに抗える他、優秀な数値のおかげでナットレイを起点にしてくるクチートやボーマンダにも抵抗できる。
また砂とゴツメによって、ナットレイと共に定数削りを加速できる上に、不利な耐久水をナットレイで流せるので相性が良い。
:
炎に抗う枠その(4)。ケア出来る炎はランドやカバ同様バシャやリザXである。
またゲッコウガに対して、ナットレイと並べる事で役割の分散が出来る事や、ミストフィールドのお陰で凍ったり火傷したりするリスクを潰せる点も有難い。
レヒレから見ても、他のカプと鉢合わせた場合にナットレイへバック出来るので、受け寄りのサイクルを作りやすい。
〔構築例〕
HDナットレイを採用した構築例を以下に挙げる。
これは筆者の構築であるが、HDナットレイとHBカバルドンのサイクルを軸に、受け切れないルカリオやカミツルギへの対応としてマンダを組み込んでいる。
詳細な内容については、以下の記事を参照して頂けると有難い。
〔されると辛い行動〕
ここからは、ナットレイを相手にする際に、ナットレイ側から見て辛い行動を纏める。
以下の記事も併せてご覧いただけると幸いである。
☆ミラーマッチ
精神的には1番辛い。相手側に鈍いや有効打がある場合一方的に処理される上、お互い有効打がない場合泥仕合が始まってしまう。
☆身代わり(+積み技)
宿り木を遮断され、積み技の隙を与えてしまう点が厳しい。
そのまま裏まで一貫して負け、という事も少なくない。
☆一撃技
低速ポケモンの宿命。
弱点を付けない場合、ナットレイは遂行速度が遅いので、どうしても一撃技の試行回数を稼がれてしまうのが怖い。
☆拘りトリック
〔弱み〕の項でも述べたが、補助技を多用する性質上、1つの技しか選択出来なくなるのは厳しい。
☆鬼火
ジャイロボールの火力を削がれる上に、残飯の回復量を実質帳消しにされる点が辛い。
似た理屈で、熱湯持ちも出来れば相手にしたくない。
総じて、ナットレイを起点に裏から崩す動きに弱い。
〔終わりに〕
本記事の考察は以上となる。〔前書き〕から〔されると辛い行動〕まで、丁度5000文字で終える事ができた。
本来は「制限字数の中でどこまで過不足なく情報を詰められるか」という趣旨の企画だったそうだが、書いているうちに「1つの話題についてどこまで言葉を尽くして語れるか」という別の興味が湧いてしまった。
一方で、使い慣れたポケモンであっても、言葉を尽くして記事に起こす事は意外と難しく、普段の自分が如何に雑な書き方をしているのか実感できた。構成を考える練習にもなるので、知識のあるポケモンについてはこれ以外にも書いてみたい。
頭の体力
最近、この「頭の体力」が落ちていることを実感した上に、スマブラが非常に面白いせいで、このままだとブログからもフェードアウトするという危機感を感じたので筆を取った。
で、この「頭の体力」というのは、平たく言うと頭の回転を維持出来る「長さ」の事である。回転の「速さ」でないところがポイント。
最近対戦をしていて、頭の回転がいかに速くとも、頭の体力がないと上手くいかないと感じる。
例えば大会に出場する場合、1日におよそ10~15戦こなす、というパターンが多い。
上位進出を狙うなら、対戦中は頭の回転を維持する必要がある。
この場合、1戦10分かかるとしておよそ2時間から2時間半の間集中していなければいけない訳である。
こんな当たり前の事を書き連ねた理由は1つ。お恥ずかしい話ながら、今の私はこの「当たり前」が実行出来ていないからである。
先日、とある仲間大会に参加した時も、5戦したあたりから早くもバテ始める有様であった。結局、最大15戦の対戦枠を消化しきれず、10戦強でリタイアした事を覚えている。
頭の体力が足りないせいで、対戦枠というチャンスを活かしきれないまま終わってしまったというわけである。
ではそうならないように頭の体力不足を避けるにはどうすれば良いか考えた所、以下の3点が解決策として浮かんだ。
(1)1戦あたりの負担を減らす
(2)1回当たりの対戦数を増やす
(3)体を労る
以下、それぞれについて述べる。
(1)はある意味シンプルな方法で、どうせ頭の体力が足りないなら、足りないなりに対戦数を増やせるようにすれば良い、というやり方である。
具体的には、相手の行動について考える時間が増えるほど対戦における頭への負担が増すので、相手の行動に対する依存度を下げた構築を使う、という方法が考えられる。
問題は、では「相手の依存度が低い構築」とはなんなのかはっきりとしない、という事である。少なくとも、私が普段好んで使っているサイクル系の構築でないことだけは確かであるが、それ以上のことははっきりしない。ギミック系の構築が該当するのだろうか。
次の(2)は、ある意味で鍛錬である。早い話、対戦回数をこなせるような体力をつけておけば、いざ本番になっても乗り切れるはず、という考え方である。この方法を選ぶなら、「どんなにレートを溶かしたとしてもn戦するまでは絶対に潜り続ける」というノルマを課すのが効果的と思われる。
ただ、この文面から分かるように、人によっては趣味であるはずのポケモンが「義務」にすり替わってしまい、「対戦回数を増やす為の練習が原因でポケモンが嫌いになる」という本末転倒な事態を招きかねない。少なくとも、私は上述の鍛錬などしたくない。
最後の(3)を具体的に説明すると、以下の2つに分かれる。
(3-1)睡眠時間を確保する
(3-2)飲酒をしない
特に前者の睡眠時間については、最近になってより強く重要性を感じている事でもある。
お恥ずかしい話ながら、最近の私はスマブラに没頭しすぎて睡眠がおろそかになりがちであり、その翌日は昼休み明けに睡魔と戦う羽目に陥ってしまっている。
つまり頭の体力が大幅に落ちてしまっているということである。
また後者の飲酒をしない事についても、最近になって意味の大きさを実感した。
これは私の感覚的な話であるが、飲酒し始めてから体が急に衰えた様に思う。疲労から回復する速度が露骨に落ちた。
ここまで長々と書き連ねてきたが、本記事の内容が、頭の体力不足にお悩みの方にとってお役に立てば幸いである。
説明するって難しい
パッケージ氏の記事を見ていて得た感想。
ポケモンをプレイするにあたっては可能な限り言語化していきたい、というお話。
こちらの記事で氏は、「自転車の乗り方」を例に挙げ、技能を言葉だけで説明することの難しさと、技能を習得するには実践するしかない事を説いておられる。
これ自体については納得がいく。私も、自転車の乗り方を言葉だけで説明しようと試みたがうまくいかなかった。
一方で、ポケモンの対戦や構築の説明については必ずしも当てはまらないのではないか、というのが最初の感想であった。
自転車の乗り方に対する感想と異なる事を考えると、「ポケモンのプレイング」と「自転車の乗り方」の間には何らかの差があると考えられる。
この違いについて考えたところ、「陳述記憶と手続き記憶の違い」という仮説にたどり着いた。
陳述記憶と手続き記憶については、検索すると以下のページにて詳しく説明されていた。
大雑把に言えば、言語や記録の形で覚える記憶が陳述記憶、所謂「体で覚える」タイプの記憶が手続き記憶である。
何故こんな話をしたのかと言えば、「ポケモンのプレイングに関する記憶(所謂ダメージ感覚とか経験則も含めて)」は殆ど陳述記憶で有り、それ故に構築の使い方やプレイングを言語化する事も困難ではあるが可能ではないか、と感じたからである。
例えば、こちらの記事では、「ヤミヌケ」という構築について、メンバーの採用率から基本的なコンセプト、メジャーな並びへの選出・立ち回りに至るまで非常に丁寧に説明されている。
このような記事が世に出ているという事は、つまり構築の動かし方やプレイングを言語化する事も努力次第で可能、という事である。
しかしながら、努力次第で可能ならば私にも出来るのか、と言えば、ここまで密度の高い記事は書ける気がしない。
理由について考えるに、「そもそもこれ程の記事を書ける程考え抜くことが出来ていない」という理由が浮かんだ。
私にもS3以降S12に至るまで、足掛け2年弱に渡って使い続けた構築があるものの、採用理由・選出・立ち回りに至るまで、手なりになってしまう事が多かった。
良く言えば柔軟である、という事だが、上記リンクに挙げたような綿密な記事が書けない、という事はつまりそこまで考え抜いていない、という事だと気づいた。
今後は、上記リンクの記事を書けるレベルまで理解度を深めるという事を目標に、そのステップとして「構築作成を含むすべてのプレイについて、その理由を即答出来るようにする」という事を意識したい。
シーズン序盤の過ごし方
ある日の私「新しい構築案も無いしモチベも上がらない、そうなるとシーズン序盤ってやることがないのでは?」
このような疑問を持ったので、他の方々がシーズン序盤にどう過ごしておられるのか掴むべく、アンケートを取ってみました。
〔アンケート結果〕
今回は、想定される選択肢として
(1)新しい構築案を試す
(2)QRパーティで遊ぶ
(3)他の趣味に没頭する
(4)それ以外
という4つの選択肢を掲げ、アンケートを取りました。
その結果は〔画像1〕のようになりました。投票してくださった皆様ありがとうございました。それぞれ見ていきます。
〔画像1〕アンケート結果
1位:新しい構築の試運転 44%
やはりというか、納得の一位。
毎シーズン新しい構築を考え、序盤の内から試運転なさっている方も多いようです。
構築案が枯渇している私から見ると羨ましい限りですね......
2位:他の趣味に没頭する 36%
つい頷いてしまった回答。
シーズン終盤の追い込みレートが始まる前に、手を付けられていなかった趣味に没頭しておこう、というパターンです。勝負の合間にしばしの休息をとる、という奴ですね。
私自身もこのパターンであるので、予想以上にこの回答が多く安心(?)しております。
今の時期だとピカブイに食いついておられる方はこのパターンと言えそうです。
3位:QRパーティで遊ぶ 10%
意外にも少なかったのがこの回答。
環境が進んでいることもあり、先行研究の調査も兼ねてQRパーティで潜る方も多いのではないかと予想しておりました。
しかし、(少なくともこのアンケートに回答してくださった方々の中では)QRパーティよりも、自作の構築を試運転なさる方が多いようですね。
もしかすると、構築記事を参考にする際、QRに頼らず自力で育成なさる方が多い、という事なのかもしれません。
〔その他として寄せられた回答〕
・使ってみたい軸を回しながら前期の構築でレートを上げる
私が是非見習いたいと感じた回答です。この方曰く、「自分が最も結果を残した構築と使いたい軸を照らし合わせる作業」である、との事。
更にこの方はこれと並行して、ぽけっとふぁんくしょんを検索して似た並びの先行研究を探り、上位陣と思考がどう違うか探しておられるそうです。
模範回答ですね、これは......
私はと言えば、序盤からみっちり潜る事は殆どありません。それ故に、序盤の内から高い意識を持って行動なさる方を尊敬しております。
・前シーズンの終盤に放り出した仕事を片付ける
お疲れ様です。
言うまでもないことですが、社会人にとって「仕事」と言う存在は避けて通れません。
私自身働いている身であり、かつ終盤には追い込みの為職場のあれこれを後回しにしがちなので、この回答を見た時、つい共感してしまいました。
終盤の妨げになるものは片付けておきたい、という言葉も身にしみるものがあります。私自身、かつて仕事を理由に対戦そのものからフェードアウトしてしまった過去があるので、今後はそうならないように仕事とも折り合いを付けていきたいものです。
・シーズン終盤に向けて精神力を鍛えておく
少し意外だった回答。その方は、終盤になって弱い自分に負けないようにする為にメンタルトレーニングをしておくそうです。
言われてみれば、私自身終盤に溶かす事を強烈に恐れる傾向があるので、それを克服する為に精神力を付ける、というのも一つの手かもしれません。
こうやってまとめてみると、(当たり前ですが)皆さんポケモン対戦が好きなんだなと。
特に環境が進んだ今もなお、新しい構築案を試運転されている方が多い、という結果からは、ポケモン勢の研究を続ける底力を感じさせられました。是非私もその流れに乗りたいものです。
最後になりますが、アンケートにご回答頂いた皆様、ありがとうございました。
序盤の期間を持て余してしまっておられる方がいらっしゃるなら、本記事が何かの役に立てば幸いです。
【USM・S12使用構築】原点回帰カバロイド
〔前書き〕
閲覧ありがとうございます。
本記事では、S12で使用したパーティを紹介いたします。
〔使用に至った経緯〕
(1)別系統の構築を回していた時、雨パとグロスヒトムレヒレが増えている様に思われた
(2)本構築では、雨パ・グロス軸双方に対して選出パターンを確保出来ることをふと思い出した
(3)(1)・(2)の思考を経て、本構築が環境に刺さっているという仮説が浮かび、使う事を決定
以上の経緯で使用に至りました。
〔個別紹介〕
以下の並びを使っておりました。
なおこの構築は下記リンクの構築を微調整したものですので、本記事とあわせてご覧いただけると嬉しいです。
特性:威嚇→スカイスキン
性格:陽気
実数値:175-192-152-126-113-185
努力値:H36 A212 B12 D20 S228
技:捨て身タックル/火炎放射/身代わり/羽休め
調整:
・H:16n-1
・A:捨て身でB4振りメガルカリオを確定
・S:S1段階下降時に準速キノガッサ抜き
・余りDL対策
本構築のエースにして組み始め。サイクルを回して疲弊した相手を高いSから一掃する動きや、他で対処し難いルカリオ・カミツルギ・ムドー入り受けループを処理する事が主な仕事です。
配分はASベースで採用、ルカリオを命中安定技で叩ける安心感は大変有り難いものでした。
火炎放射は、カミツルギを焼く他、エアームドを誘って焼く為に採用しております。身代わりを見せて物理一本の型と誤認させる事でエアームドを誘い込み、出てきた所を火炎放射で返り討ちにする、という寸法です。
使用感は非常によろしく、終盤の火力と制圧力には惹かれるものがありました。この構築を使った事で、改めて私にはASマンダが性に合っていると感じた次第です。
1800チャレンジ・1900チャレンジ共にフィニッシュを飾ってくれた事もあり、正しくエースと呼ぶにふさわしい活躍ぶりでした。
ナットレイ@バンジの実
特性:鉄の棘
性格:生意気
実数値:181-114-159-x-177-22
努力値:H252 B60 D196
調整:
・H-B:A156ミミッキュのA+2Zシャドークローを最高乱数切り耐え
・H-D:C200カプ・テテフの眼鏡めざ炎を最高乱数切り耐え
・最遅
よくある(?)HDナットレイ。カプ系統、ゲッコウガ、キノガッサ、ミミッキュなどを1体で誤魔化せるポケモンとして採用しています。
型は元記事と変更無し、最低限の物理耐久を確保しつつ、カプ系統とゲッコウガ意識でHDに厚く振っています。
今期は、想定外の対面からめざ炎を受けたり、アームハンマー持ちのメタグロスが増えたりと逆風でしたが、それでも宿り木+守る+ステロのコントロール性能には幾度となく助けられました。
宿り木のおかげで確定数がずれて勝った試合もあり、守りの要として奮闘してくれました。
カプ・レヒレ@食べ残し
特性:ミストメイカー
性格:図太い
実数値:177-x-176-115-150-113
努力値:H252 B196 S60
技:波乗り/ムーンフォース/リフレクター/瞑想
調整:
・H-B:A233メガバシャーモのA+2雷パンチ最高乱数切り耐え
・準速ギルガルド抜き
半ばマスコットのようになりつつある守り神。ギャラドス・サザンドラ・バシャーモのケアとして採用しました。
型は飛行Zギャラドスに役割破壊されたくなかったのでリフレクター型です。
ただ、今期はギャラドスと当たる機会が少なく、従ってレヒレを余り活躍させられなかった事が少し心残りです。
後投げした際に残飯の回復が追いつかず突破された試合もあったので、元記事のようにオボン持ちの挑発型を採用した方が良かったのかもしれません。
特性:砂起こし
性格:腕白
実数値:215-133-187-x-92-67
努力値:H252 A4 B252
技:地震/氷の牙/毒毒/怠ける
何の変哲も無いゴツメカバ。グロス・バシャ・マンダ・クチートなどの高火力物理に対するクッションです。龍舞マンダとも1:1交換を見込めるように、氷の牙と毒毒を両採用しております。
今期はグロスと当たる頻度が高く、従ってカバルドンの出番も多くなりました。
対ボーマンダにおいても、今期は体感ですが羽休めをされるケースが減っており、ゴツメと砂を使った定数削りが有効に機能していた印象です。
ウツロイド@岩Z
特性:ビーストブースト
性格:臆病
実数値:184-x-67-179-152-170
努力値:C252 D4 S252
技:パワージェム/ヘドロウェーブ/10万ボルト/ステルスロック
S3で初採用されて以降、本構築の基盤として居座り続けるUB。ウルガモス・霊獣ボルトロスへの回答であり、レヒレやカバと連携してアーゴヨンやゲッコウガにも立ち向かう枠でもあります。
持ち物の岩Zは、放送中に視聴者の方から頂いたアイデアを採用したもの。元々持っていたスカーフと比較すると、拘らない事でステルスロックのリスクを下げられる他、想定外のZ技によって強行突破を狙えるというメリットがあります。
ただ、今期はアーゴヨンやゲッコウガと戦う場面が多く、従って岩Zの火力よりもスカーフの速度の方が欲しいと思う事頻りでした。こういう細かい部分に構築を調整する事の難しさを感じた次第です。
サザンドラ@悪Z
特性:浮遊
性格:控えめ
実数値:188-x-110-171-111-150
努力値:H164 C84 D4 S252
技:悪の波動/大文字/挑発/羽休め
調整:
・C:H197-D130メガボーマンダを流星群で超高乱数1発(流星群採用時の名残)
・DL対策、余りH
一番最後に入ってきた変な生き物。ギルガルドに後出しが効き、且つテッカグヤを崩せるポケモンとして採用しました。
型としては、再生連打で眼鏡悪波を受け切る動きに対し崩しを展開出来るように挑発+羽休め型を採用。ギルガルドをワンパン出来るように悪Zを持たせました。
少々(?)変わった型ではあったものの、今期においてはマンダと並べて受け駒に役割集中を掛ける動きが予想以上に強力で、レートを押し上げる原動力になってくれました。
ただ、努力値については、間違いなくこれより良い配分があるように思えてなりません。
〔選出パターン〕
サイクル系の構築なので、基本的には相手に合わせて選出いたします。
本記事では多かった選出パターンをいくつかご紹介します。
☆++1:
受けサイクルに対抗する選出。サザンの挑発+悪波で受け駒を疲弊させ、裏にいるマンダを一貫させることが目標です。
前期の記事にて挙がっていた、選出段階でマンダとサザンの2択になってしまう場面がある、という課題に対し同時選出という形で回答を見つけられた点は大きな収穫でした。
☆++1:
対雨に対する選出。ぺリッパーをステロで削りつつ、ラグラージを宿り木と雨波乗りで削り倒す事で、相手のパーティを機能停止に追い込む事が目標です。
ラスト1枠には多くの場合、カミツルギ意識のボーマンダを選出していました。
☆++1:
ウツロイドを全力で後押しする選出。グロスなどの障害をカバでケアしつつ、ウツロイドを通しにいく選出です。
冒頭で挙げたグロスヒトムレヒレに対してはこの選出で対応する予定でした(が、結局1度も当たらなかった)。
☆++1:
サイクル選出。カバのゴツメと、ナットの宿り木+ステロでコントロールを固めて受け回す選出です。
炎枠のいないグロス軸にはこの選出で対応していました。
〔苦手なポケモン・並び〕
☆:
一番きついポケモン。砂を撒かれて剣舞された挙句、順番に殴り倒されていく絵面を座して眺める事しか出来ません。
正直割と諦めております。
☆:
まともに受けられるポケモンが存在しないので、カバかレヒレで耐久を補強しつつウツロイドの岩Zを当てるしかありません。
☆:
地味にきつい枠。ワンパン出来るポケモンがサザンしかいないので、レヒレやナットを鈍いの起点にされるとサイクル負けしやすい点が厄介です。
☆+:
とても辛い。テッカグヤの崩しをサザンに頼っているため、裏にサザンを受け切れるポケモンがいるとどうしても不利になります。
それでも、裏がレヒレならナットの宿り木で削りきることも不可能ではないものの、アシレーヌの場合火力が高いせいでナットが過労死します。
☆+:
バトンタッチからテッカグヤの身代わり展開を決められると返す手段がありません。
〔結果〕
最高/最終レート1905
最高/最終順位712位
〔雑感〕
S11に復帰して以来、2シーズン目の参戦となりました。終盤に1600台まで溶かした時はどうなる事かと思いましたが、最終的には目標としていたマゴラッシュへの参加権を獲得することが出来、心底安堵しております。
それどころか4シーズンぶりの1900到達&最終3桁順位というフェードアウト前の成績に届いてしまったのはちょっと出来過ぎな感すらあります。
正直なところ、最終日に1900を目指したのはほんの余興のつもりだったのですが、案外やってみるもんですね。チャレンジに成功した時はなぜか拍手しておりました。
マッチング運に恵まれたとはいえ、他の方より拝借した別の並びからこれに切り替えた途端にレートが跳ね上がったので、現在私は「サイクル構築は自作するべき」という某氏の言葉を実感しております。
S13以降はこの結果がマグレで無かったことを証明するとともに、あわよくば2000の夢にも挑んでみたいものです。
最後に、S12にて私と対戦してくださった皆様、並びに放送を閲覧して下さった皆様、ありがとうございました。
マゴラッシュにも出場予定ですので、もし当たる事があればよろしくお願い致します。
極端な有利不利関係
最近、構築を組んでいて実感している事。
構築を組む際に、余りにも極端な有利不利関係を持つポケモンは慎重に採用する方が良さそう、という話である。
例えば、画像にも載せたウツロイド。このポケモンは霊獣ボルトロスやウルガモスにははっきり有利である反面、赤ゲージのギルガルドにすら負ける程の極端な有利不利関係を持つ。
この手のポケモンには有利な時こそ交代読みの行動を取りやすい一方で、不利な時に好き勝手されるリスクがある。最近ではこちらのリスクが目立ってきているように感じる。
相手のギルガルドに剣舞されてZ技を返しきれずに負けたとか、テッカグヤに身代わりを貼られて詰んだ試合は数え切れない。特にこちら側にいる目の前のポケモン(この場合はウツロイド)を一切無視したかのような行動を取られても、相性関係が不利すぎるが故に一切咎めに行けないところが辛い。
このような悲しい現象を防ぐには、2つのルートしかないと考えている。
1つはそもそも極端な有利不利関係を持つポケモンを採用しない事。相手にやりたい放題される原因を作らなければ良い、という考え方である。
ただ、こちらの考え方だけで構築を組んでしまうと、「有利不利関係が曖昧すぎて相手が何を考えているか分からない」という問題に直面しそうな気がする。
個人的に突き詰めたい方法は2つ目、極端に不利なポケモンを予め想定しておき、それらに後出しから対応できるポケモンを探す、という方法である。
ウツロイドの場合であれば、ギルガルドに極端に隙を見せるので、後投げのタイミングで剣舞されても身代わりを貼られても対応できる挑発悪Zサザンドラを併用する、といったやり方である。
このパターンで対策する場合、全てのパターンに対応するのは流石に難しいとして割り切るか、逆に仮想敵に対して圧倒的に有利な駒を探す必要のある点が厳しい所。
先ほどの例でも、実はサザンを後投げするタイミングで鋼Zを撃ち込まれてしまうとそのまま吹っ飛んでサイクル負けする、という欠点が存在する。可能な限り全対応したい身としては正直辛いので、なるべく仮想敵に圧倒的な有利を取れる駒を探したい所(全対応できるレベルとなると非常に困難だけど)。
ここまで、この手のポケモンに対しやや否定的な文章が続いたけれども、「相手が何を考えているか予測しやすい」という長所があるのも確かである。
ウツロイドなら、霊獣ボルトロス対面なら恐らくボルト側が交代するだろう、という計算を立てられるし、不利な時でもアドを取りに来るだろう、と予測して立ち回りを考える事ができる。
どこかの記事で、ポケモンでは共通認識が大事、という趣旨の言葉があったが、有利不利関係がはっきりしたポケモンの場合縛り関係が共通認識として意識されやすい、という事である。
これは(特に下のレート帯だと)かなりありがたい事なので、この長所を活かしつつ、不利な時にも好き勝手されないような構築を組みたいものである。
テッカグヤを崩すルート
最近、どうにもこのテッカグヤというポケモンが鬱陶しくて仕方がない。
そこで、今回はテッカグヤを使っておられるFFの方々から頂いた情報をもとに、テッカグヤを崩すルートを纏めてみた。
なお今回、断りがない限り、テッカグヤの型は宿り木持ちの耐久型を想定している。
(1)メガゲンガー
テッカグヤに限らず、耐久ポケモンにわかりやすく強い枠。テッカグヤを影踏みでキャッチし、滅びや鬼火祟り目で処理出来る。
ただ、ゲンガー自身の耐久力は高くないため繰り出すタイミングが難しい(ヘビーボンバー2発で落ちてしまう)事や、有名すぎてカグヤ側が逃げてしまいやすい点がネック。
逃げられる点については、身代わりで後続を捕まえつつ滅びを撃てば、並びを崩すという仕事自体はこなせるので、使うなら耐久振りの身代わり滅び型になるだろうか。
一方鬼火祟り目型の場合はヘビーボンバーのダメージ量を軽減出来るので、滅びとは別の意味でカグヤ側の逃げ道を塞いでいる、と言える。
(2)リザードン
Xはカグヤを起点に龍舞や剣舞を積めばそこから崩しを狙えるし、Yはカグヤに高火力炎技や草技、めざ氷といった広範囲の技を撃ち分けて崩しを狙える。
数値で圧殺してくるカグヤ入りを崩したいならX、タイプ受けサイクルが嫌ならY、といった使い分けになるだろうか。
あまり言うことはないが、強いて言えばXとYの片方しか使えないので、数値受けサイクルとタイプ受けサイクルの片方しか崩せない点はネックと言えるだろうか。
(3)挑発or身代わりギャラドス
FFの方から教えていただいたカグヤ対策その1。挑発や身代わりで宿り木を止めつつ、龍舞で崩しの起点にする、とのこと。
型については裏の誰を意識するかで選びたい。
例えばバナカグヤの並びを崩したいなら飛行Z型、ミミッキュが気になるなら皮を貫通できるメガ進化型、といった選択になりそう。
(4)フシギバナ
FFの方から教えていただいたカグヤ対策その2。草タイプなのでカグヤの宿り木を無効にしつつ、宿り木を連打することでカグヤを封殺できる、との事。
ただし、バナ側もカグヤにそこまで有効打が無いので、カグヤを処理するまでに時間がかかってしまう。
持久戦を前提とした構築なら崩しの遅さも気にせずに済むので、使うならそのようなタイプの構築に組み込むといいかもしれない。
ちなみにエアスラ型には返り討ちにされるので、そこをケアできる特殊受けと組ませるのがベストか。
わかりやすい並びだと受けループ。これにに組み込み、バナの宿り木でカグヤ側の残飯を潰しつつ、ラッキーでエアスラを受けて封殺を試みる、という動きが考えられる。
ただし、これを実行する場合宿り木のPPを枯らしに行くことになるので、やるなら泥仕合を覚悟しておく必要があるだろう。
(5)磁力ジバコイル
鋼狩りの定番。カグヤも磁力で捕獲し、電気技で処理したり、影分身の起点にしたりできる。
ただし、私自身がカグヤを使っていた時、こいつが出てくるタイミングで宿り木を当て、みがまもで無理やりHPを削り倒すか裏を通せるようにする、というルートで抜け道を作っていたこともあるので、崩しに時間がかかる残飯型については注意が必要である。
(6)電気Z草ロトム
最近、宿り木テッカグヤを後出しから狩れる枠として考案したポケモン。
草タイプなので宿り木を無効にしつつ、10万2発やZ10万でHDカグヤも倒しきることが出来る。
草タイプなので地面タイプを呼びにくく、身代わりを採用すればZ技を撃つタイミングもある程度調整できる。
ただ火力が高くないのでカグヤの裏にいるバナやウツロイドもワンキルは出来ない。
そのため「並びを崩す」という成果に結びつけるまでに一工夫必要である。
例えばステロ撒いてボルチェンすれば、ステロ+ボルチェン+Z10万でウツロイドを処理出来る。このため、地面でステロを撒いておきつつカグヤの宿り木を誘い、身代わり→ウツロイドバックにボルチェンを合わせて地面にバック→カグヤを呼び戻してロトムと対面させてZ10万、という流れでウツロイド+テッカグヤを崩せる。
一方でバナは無理なので、別途対策枠を用意しないといけない。この点は構築を組む上でマイナス評価。
(7)ヒードラン
第7世代に入ってからというもの、鋼や耐久ポケモンを対策したい時必ずと言っていいほど候補に挙げる枠。
Sに努力値を振る事で、カグヤを上から炎技で処理出来る。
「並びを崩す」という観点から見た場合、カグヤの裏にいるバナも地震がなければ挑発+炎技連打で倒せたり、ミミッキュも呪いが無ければ封じ+ラスカノで倒せたりするなど、カグヤ絡みの並びを崩しやすいのが偉い。
ただ遅い上に地面が4倍弱点なので、カバカグヤマンダのマンダに殴り負けてしまう点はマイナス評価。
(8)電気Zデンジュモク
FFの方から教えていただいたカグヤ対策その3。カグヤを起点に身代わりを貼り、高火力と蛍火で相手を粉砕出来る。
蛍火とめざ氷を採用すればカバカグヤマンダも単独で崩せてしまうし、蛍火電気Zならウツロイドも余裕で撃ち抜くことができるなど、微妙なS以外は優秀な部分が多い。おそらく崩し性能だけ見れば霊獣ボルト以上。
何でこんな化け物が蛍火なんて覚えるんだろうか......
(9)HDグライオン
汎用崩し枠。
ギロチンを当てさえすれば、どんなポケモンでも問答無用で突破出来る崩しのエキスパート。
尚且つ、羽休めがあるおかげで崩し枠でありながらサイクルに参加できる所も優秀である。
テッカグヤに対しても、ポイズンヒールと羽休めでHPを管理すればギロチンの試行回数を最大で8回稼ぐことが出来る。
1発の命中率こそ30%であるが、8回ギロチンを撃ち込んだ場合、1発以上当てられる確率は約94%に上る。一撃技もここまで来ると馬鹿にならない。
ただし、身代わりテッカグヤに無力な事と、カグヤの裏にいるミミッキュやリザードンにそれほど有利を取れない事、という2つの欠点がある為注意が必要である。
随時加筆予定。